権力とは、相手にとって望まない行動を強制する事が出来る能力の事です。
権力者が独裁的でそれが君主で恐怖政治を敷くと暴君へまっしぐらとなります
「権力者」 と言うのは国などを率いるトップだけに当てはまるわけではなく、地域や会社、家庭という組織の最小単位にも当てはまるものです。
つまり、自国の民を直ぐに粛清するどこぞの国のトップも、部下の手柄を自分のものにする上司も、店長より古株で幅をきかすパートのお局様も、家族にモラハラやパワハラを繰り返す旦那さんや奥さんも、意味不明な校則に生徒を従わせる先生も権力者という事になります。
言い換えれば、その業界や組織の中で必要とする突出した才能や他の者を服従させる威力に恵まれれば権力の大きさに違いはあるものの誰でも権力者になりうるという事です。
このような権力の暴走をしない為に各国では権力に制限を設けたり世襲で引き継がれる特定の地位につくであろう人物に対して帝王学などを教えるのですが、ここで問題なのは一般人でありながらある時期から権力を持ったために理性と感情の抑制が効かず自分の希望的観測のみで動き出す人が多くいるという事です。
しかし、そんな相手にとって望まない行動を強制する事が出来る能力(立場)の権力者も無敵ではないのです。
権力者が嫌い恐れるもの・・・それは
「自由」 と 「平等」 と 「時間」 です。
権力者が権力者でいる為には平等という幻想を見せながら自由を制限しなければ権力者として存在できなくなるのです。
そして権力者が最も恐れるのは
「時間」 です。
時間は常に平等でどんな権力者の権限にも従う事はありません。
莫大な富を持ち人の命さえ奪う事が出来る権力者でも延命する事は出来ても 「永遠」 を手に入れる事は出来ないのです。
この辺については、1年ほど前に書いた 「権力者ほど神や仏と取引したがるわけ」 をお読み頂くとより理解できるかと思います。
富と権力を手にした者はなぜ永遠を求めるのでしょうか
富と権力はワンセットです。
自分の死、つまり権力の終わりは富の終わりを意味します。
莫大な財産を残しても生み出す力が無ければいずれ底をつきますし、生み出すシステムがあっても残された者が上手く回せず結局身売りして解体され売られる会社など今では珍しくもありません。
つまり、権力者ほど 「自分でなければ」 と思う気持ちが強く富や権力に執着し、例え愛した家族でも深層心理では信用していない証拠が 「永遠を求める」 という事になるわけです
若さや美しさで富や権力を手にした者は日々鏡の前で失われて行く若さと美しさに時間の残酷さを知り、学歴や運の良さだけで立場を確立し富と権力を手にした者は自分が逝った後もこの世が存在する事に怒りを感じることでしょう。
権力者の根底にあるのは常に不安とそれを払しょくできない事への怒りです。
それを払しょくできるのは 「永遠に生きる事」 だと信じていて誰よりも生への執着が歪みまくっているのです
この世に永遠が存在するとすればそれは 「心」 であり 「思い」 でしょう。
心や思いと言うのは権力者が真っ先に切り捨てがちなものです。
しかし、権力や富を手にしているその時には考えもしないし見向きもしないのです
カウンセラーをしていると、そんな手に入らない 「永遠」 を富と権力で何とかしようとしている人を多く見かけます
「時間」 と言うのは悟り受け入れる者には優しく穏やかに流れますが、受け入れず抗う者には時として残酷な現実を突きつけるものです。
ホームステイが求められているこの時期に少し落ち着いて 「時間」 について瞑想してみると心が整理されていくのではと思います。
さて、ここからは少し時間旅行をしましょう
今年もクリスマスがやって来ましたね
クリスマスはキリストの誕生を祝う日ですが・・・誕生日としての数え方は色々と説かあるようですが、ざっくり言えば2020回目ほどとなるのでしょうか・・・。
キリストの誕生から2千数十回を地球は太陽の周りをグルグルしているわけなんですが、地球は誕生して約46億年と言われていますから、46億回以上も地球は太陽の周りをグルグルしているわけです。
地球だけでなくこの太陽系には色々な星が太陽を中心にまわっているのですが・・・
太陽系の星々については去年の 「聖なる夜に時間旅行はいかが?」 をお楽しみください
私達の寿命はせいぜい100年。
星の寿命から言えば儚いものです。
しかも最前線で活躍できる時間はもっと短い・・・
だからと言って嘆くのではなく 「何事も有意義に楽しく」 過ごす事が次に活躍するのを待っている者たちへの贈り物となると思いませんか
今年はいつになく空気が澄んでいて星がよく見える年のようです。
少し夜空を見上げてみて 「時間の瞑想」 と共に後に続く者たちへ残せる 「思い」 を考えてみるにもいい機会だと思います。
このお話が誰かの心のヒントになれば幸いです
クリスマスにおすすめのDVD&本