足立区の白石議員(78)が 「LGBTが広がると足立区が滅ぶ」 と発言した問題・・・
またか・・・と思いましたが・・・
ちょうど1年前に鹿児島の上田市議(76歳)がLGBTについて医学的に立証されている事を 「社会的、文化的な影響を受け生まれたもの」 と、とんでも発言をしてTVを賑わしその後、全国から抗議が殺到
身内からも発言について取り消すよう求められるも肝心の差別発言については取り消さず、さして関係のないところを取り消してお茶を濁そうとしたところ、鹿児島県弁護士会の笹川会長から「本発言は、LGBTに対する偏見や無理解を後押しし、LGBTの人権を否定するものであり、きわめて不適切である」 から始まる抗議文を発表しました。
以後、この市議がLGBTについて発言する事はない模様・・・
※ このお話はテーマ:ブログ 「76歳はLGBTをどこまで理解できているのか・・・」 にも書いておりますのでお時間ございましたらご一読下さい。
議会で、どうだと言わんばかりに発言したはいいけれど日が経つごとに自分の知識の無さに気づいたのでしょう
しかし高い高いプライドが邪魔して、弁護士会の会長から抗議文が出されても、自分の所属するところから撤回を求められてもするともしないとも言わずスルーする事にしたのでしょう
二人とも高齢でパソコンも使わず、SNSも知らず現代の情報から置いて行かれてしまっている(お二人とも電話とファックスが連絡手段のようです)ので聞きかじった僅かな情報をかなり偏って錆び付いた判断基準で乱暴にぶった切った結果、自分の思い描いた方向に行かず、それどころかまさかの全国からの猛抗議に加え身内からの注意はプライドが傷つくのでしょう
今回はたまたま高齢の方だったのですが議員という役職上、周りは 「議員たるもの世情は人一倍あるもの」 という周りの思い込みと 「議員として当選しているのだから自分の知識と判断力は間違いない
」 という自分自身の思い込みの違いが明らかになったという事ですね
このように人は本当は関係ない事でも物事には関係があると考えがちでそれは多岐にわたります
これは早く決断を出す為で、生活しやすくする為の手段と考えて下さい。
しかし、この考え方は錯覚する事も多く人を騙したり自分自身も騙してしまう事もあるのです
この白石議員については 「自分はLGBTに反対していない人の生き方だから干渉も反対もしない」 と言いながら 「LGBTを認めない」 と、論理が崩壊している発言をしていて現在様々なところから突っ込まれているところです
また 「LGBTは楽しいから選んでいると思う」 や 「子供を産めないという人に産めと言う気は無い、男に子供を産めと言うのと一緒だから」 と侮辱的な発言も数々していてこの先問題になるのは間違いないでしょう
ではなぜこんな発言をするのでしょう
深層心理というのは体よく隠したつもりでも本人も気づかない言動にちらほらと出るもので・・・
ただ今回は、ちらほらではなくガッツリ出ちゃってますけどね・・・
そもそも議会で議論したい内容なら事前に調べるなり勉強するなりして理論武装するのが討論する為の定石でしょう。
それが誰が聞いても理論崩壊、論破できてしまうような聞きかじった内容で議会に放り込んで来るのはかなり乱暴で無理があります。と、いう事は本題はそこでは無いのでしょう。
この議員さん、ことさら 「普通」 を連発されているようですが・・・
私はカウンセリングでもこの 「普通」 を多用する方には 「普通って何ですか」 と聞くのですが、それを聞くと大概の方が大人しくなります。
それは 「普通」 を明確に説明する事で自分の主張とやっている事に矛盾が生じる為。つまり、論理の破綻を自ら証明する事になるとどこかのタイミングで気づくから大人しくなるのですが・・・
それを考えると論理の破綻を起こしているのにそれを堂々といってしまうこの議員さんは論理云々よりも認知能力的にどうなんだろうと心配にすらなります
この 「普通」 を多用する人の特徴で困ったところは 「自分は標準的、平均的」 や 「物事の真ん中にいるバランスのいい自分」 と思っている人が多いという事なんです
この考えを持った人が会社やバイト先の上司や家庭での舅、姑などにいると 「自分の考えが世界の中心で正しい」 と考え疑わないどころか少しでも自分の意見と違ったり反対するような人物がいると権力や物理的力で抑え込もうとしたりするんですね
ただ、こういう人も弱点が無いわけではないのです。
「普通」 を連呼する人というのは 「バランスのいい自分」 を強調したいので、人の眼や人の評価が気になる人が多く両極の問題を持ち出し双方にいい顔をしようとして論理破綻を起こします。
「自分はLGBTに反対していない人の生き方だから干渉も反対もしない」 と言いながら 「LGBTを認めない」 と言うのが正に論理破綻のそれです
こういう人には一対一で向かうより 「その理論破綻してますよね」 という第三者の一言の方が効果があります。
「普通」 を連呼する人と言うのは自分が物事の中心だと言いたいし、そうだと確認したいし、決めつけたいのです。
人の眼や評価を気にして 「普通」 という言葉で誤魔化していますけど、この 「普通」 を 「私」 に変えるとその心理が見えて来ます。
白石議員の 「普通の結婚をして、普通に子どもを生んで、普通に子どもを育てることがいかに人間にとって大切なことであるか」 を「私」に変えると・・・ 「私のように結婚をして、私のように子どもを生んで(もうけ)、私のように子どもを育てることがいかに人間にとって大切なことであるか」 と、あなた達は私のようにする 「べき」 である、そうすれば幸せな 「はず
」 と、正にキリスト教もビックリな自分中心な天動説が見えて来るのです
この方インタビュー中で唐突に 「自分には子どもが3人、孫が5人、ひ孫もいて良かったと思っている」 と言っていて 「自分の全ては間違いじゃない」 と強く言いたいんだろうなと思いました
では誰にいいたいのか・・・
はい、これはあくまでも私の見解ですが、自分のお子さんやお孫さんに向けてではないでしょうか
一連の流れを見ると、LGBTの問題を取り上げながら 「自分の考えや行動が間違いじゃなかったから今の俺がいるんだぞ」 と言いたげに見えます
お子さんやお孫さんに知らしめたいという気持ちが強いように感じられ、もしかして家族間で上手くいっていない事が発端なのでは
と思うのです
これだけ偏った考え方と論理破綻を起こしていたら周りは大変ですし、家族となればそれ以上でしょうから・・・
もしかしたら 「自分は間違っていなかったんだ」 「自分は正しい
」 「こんな(LGBT)問題も論せるんだぞ
凄いだろう
」 を身近な誰かに知らしめるために聞きかじったLGBT問題を出して来たのではないかとも見えるのです
人は本当の問題を何か別の問題とすり替えてしまう事があります。それは本当の問題に向き合いたくない為の回避行動です。
しかし、回避できるのは一時的で勿論、本当の問題が解決する事は殆どなくただの先延ばしにしかすぎません
それで何が起きるかと言うと自分の心の負担が大きくなるだけなのです
最後に残ったものが友達でも家族でもなく無駄に高いプライドという事のないようにしたいものですね。
このお話が誰かの心のヒントになれば幸いです
※ ちなみに白石議員の発言の後に、フィンランド大使館公式ツイッターには 「2019年時点で登録・婚姻関係にある同性カップルは7000組。昨年は376組が結婚。レインボーファミリーは838でそこで暮らす子供は1366人。女性カップルの4割に子供あり」 という情報が出ました。
日本の政界の反応の遅さに比べ世界の反応の速さが際立ちますね