つづきです。

 

1私のままで生きたいという純粋な欲求

2ひかりのバトンを手渡された日。

 

 

母が亡くなって、

驚いたことがある。

 

 

いつか、この日がやってくると

1年以上前からわかっていたのに

心の準備は出来ていたはずなのに

もうすっかり大人なのに

離れて暮らしているのに

昔から自立していた方だと思っていたのに

 

こんなにもこんなにも

自分の一部が無くなるような

感覚になるなんて

思いもしなかった。

 

 

 

そして、それが自分で思うよりも

ずっと長く続くことも

知らなかった。

 

 

*****

 

 

わたしのお仕事は

わたし自身が商品でもあり

内側から湧き上がってくる

溢れ出てくる何かを

カタチにすることで成り立っていたから

初めてのこの状況に戸惑っていた。

 

というのも、

今までのわたしという概念が

くるっとひっくり返って

その中庸にずっといるから。

 

今までの様に

わたしはこう思う

わたしがこれを伝えたい

引き上げよう、変えよう

というような熱い思いが

一瞬で消えてしまった。

 

 

 

 

一体わたしは何を伝えて行けばいいの?

 

 

 

 

わたしが今まだ、ここにいる意味って何?

 

 

 

 

 

初めて立ち止まった。

何もしない、を選択した。

 

 

 

 

 

まだ、涙は止まらなかった。

 

 

 

 

 

*******

 

 

 

幸いにもわたしには家族がいるから、

子供達や夫に随分助けられた。

 

わたしの居場所はあったし、

子供たちにとっては

わたしが母だから

その役割もあった。

 

 

本当ならもう一度実家へ行って、

母の身の回りの物を整理するはずだったのだけど

そうすることを考えるだけで

悲しみが溢れてきてしまうから

一旦保留。

 

 

 

 

いつまで悲しいって言っていいんだろう?

いつまで寂しいって言っていいんだろう?

 

 

 

恥ずかしいことなんてない。

いつまでだっていいじゃないか、

悲しいと思うなら、

寂しいと思うなら、

いつまでだってそう感じていてもいいじゃないか。

 

 

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この頃から、

わたしの表現したいものが

とても抽象的で枠もなく

一言で言えるものでもないんだと気付いた。

 

 

わたしが表現したいのは、

みんなそれぞれが

ただのひかり、命そのものであるということ。

 

何かのやり方を伝えるのではなくて、

わたしがわたしを生きるとき

ひかりに触れた人が勝手に気付いていく

 

今度はわたしがひかりのバトンを渡そう。

 

 

何が良い、何が悪い

そこも越えて

もっともっと命そのものを

感じて生きようよ。

 

 

あなたをつくっているのは

愛とひかりだって気付こうよ。

 

 

 

表面的なところをすくい上げた

愛だね、ひかりだねって話じゃなくて

対になって出てくる闇も含めて

やっぱり愛だよね、

消さずにそのままひかりで包んでもいいよね。

 

 

 

言葉で伝えるのは難しいけど、

自分の中では腑に落ちた。

 

 

と同時に、

今までの全部をリセットしたくなった。

 

 

 

もう全部、やめちゃおうかなって。

 

 

 

 

つづく。