手術3日目 | お母さんがくも膜下出血で倒れました

お母さんがくも膜下出血で倒れました

倒れる日の午前中まで元気だったお母さん。孫の成長が楽しみで生き甲斐といつも言っていました。そんなお母さんの経過や日々の事心の心境などを綴っていきたいと思います。

面会時間に私が行くとお母さんは眠っていた

主治医の先生から


主治医 「今日、お母さんの熱も出始めて手術後のMRIを撮りました。今の現状だとやはり脳血管攣縮は起きてしまっています。ただまだ脳梗塞は起きていないので引き続き薬でコントロールをしていきます。」

私はひとまず脳梗塞が
起きていないという言葉に安心した

本当に私は無知で何も分からないから主治医の先生に

私 「また何日か後に検査するんですか?」

と聞いたら

主治医 「基本的にMRIは月に1回しかやらないんです。今月は倒れた日と今日で2回もやっているから、もし次やる時は麻痺が出てきた時にやる事になります。」

私 「...分かりました。宜しくお願いします。」


麻痺が出てきた=脳梗塞じゃん...

そして

主治医 「お母さん検査する時に手が動いて検査が出来なかったから薬で眠らせて検査をしました。多分薬がまだ効いているため面会中は起きないかも知れません。」

くも膜下出血の破裂で命を落とす人も居るということ
破裂しても助かって脳血管攣縮で命を落とす人も居るということ
それも乗り越えてもまだまだ障害が出てくるということ

脳の病気は本当に怖い


眠っているお母さんを目の前にしてまた呆然としてしまった

突然倒れて手術してコブの形が大きかったからクリップを2個も使った事(1㌢と2㍉)
そしてそれらのクリップは一生頭の中にあるという事
再出血の恐れは手術が成功してなくなったけれど、脳血管攣縮という人間の体を治そうとする力が逆に今は命を奪おうとしている

一体なんなんだ...まだお母さんを連れていかないでよ
おじいちゃん、おばあちゃんお母さんの事守ってよ

そうしているうちにお父さんから連絡があった

お父さん 「お母さんはどうだ?」

私 「...お母さん今日から熱が出てきて脳血管攣縮になってMRIをしたって...」

お父さん 「昨日よりも容態は悪いのか?意識は?」
「なんだ!?お前泣いているのか?今日仕事がまだ終わらなくて遅くなるけど行くか?」

お父さんにこの現実を話事が辛くてそれでなくても泣きそうだった私は限界がきてしまい泣いてしまった


私 「来なくていいよ。お父さんまで倒れられたら困るからお母さんの顔をちょっとみて私も帰るから大丈夫だよ。心配しないで」


お父さんにも心配は出来る限り掛けたくない。それでなくても相当気が滅入ってるのに

元々、お母さんはお父さんより8才年上の姉さん女房でお父さんは3男で甘えん坊な所がありそれに拍車を掛けて姉さん女房のお母さんに甘えてた子供みたいな人だ


私は長女で甘え方はあんまり上手くない
でも、長女だからしっかりしなきゃとも思えるのかもしれない

お父さんはお母さんがこうなって何回も

"俺が先にこうなると思ってた"

なんて言ってるけど、ぶっちゃけ私もそう思ってた
見た目はお父さんの方がおじいちゃんっぽくお母さんは年齢よりも若く見えていたし元気だったから
でもやっぱり身体は違ったんだね

ちょっとお母さんの手足をマッサージしてこの日は帰る事にした

そしてこの日はGW明けから始めたばかりのチビの柔道の稽古日だった

お母さんが元気だったGW明け

私 「私も仕事これから増やすし道場に行く道お母さんにも覚えてもらわなきゃね〜」

お母さん 「そうだね!あんたは安心して働きに出なさい。孫達の送り迎え位私にだって出来るから」

お母さんとそんな会話もしてた

病院に行く前に学校から帰ってきたチビを道場に送らなければならない



元々、長男が中学校から柔道の部活に入ったのがキッカケとなり長男もお世話になっている道場だ


小学生と中学生の稽古時間は違っている

もしお母さんに何かあった場合は道場にタクシーを呼んでもらって2人一緒に乗せてもらえる様にお願いをしておかなければならない、また面会時間が15時からと遅いため往復2時間掛かるとどうしても地元まで帰ってくるのが夜の19時は過ぎてしまい小学生のお迎え時間までに迎えにはいけない事、その時に最悪長男とチビを一緒に帰してもらうこと

これらを先生にチビの送りの時にお願いした

先生はとても心配して下さりその時は任せて下さいと言ってくれた

お母さんも心配だけれど子供達の事も心配だ
ましてやチビはまだ手が掛かる

チビはお母さんが元気なGW明けから習い始めたけれどもその時もお母さんは子供達の柔道着姿を見るのがとても楽しみと話していた

長男がGW中に試合があってお父さん、お母さん、私、チビの4人で観戦しに行った時の事を思い出す

お母さんはほとんど試合を見に行かなかったのだけれど、何故かこの日だけは

お母さん 「今日は行くよ!あの子の試合もうこれで見れなくなるって何故か思うんだよ。あの子が一生懸命頑張ってる姿を目に焼けつけておかないと。」

私 「お母さん、まだ引退まで2回くらい試合あるし大丈夫だよ〜笑」

なんて笑いながら話していたっけ

以前から長男の学生服姿が見られただけでいつ死んでもいいなんて言ってたお母さん、チビのランドセル姿まで見られるとは思わなかったと言っていた

まさかこの会話が何日か後に実際に起こるなんて思いもしなかった

何か本人にしか分からない予感があったのだろうか?
それは今となっては聞けない