昨日は、ピアノの門下生の練習会をサンエールさがみはらのホールを借りて行いました。ピティナコンペの会場にもなっていて、やや爆音ではありますが、響きはまあまあで私は気に入っています。まあ、ここでコンペ審査で60人とか聴いたら疲れると思いますが・・・弾くのには自分の音も聴きやすくていいですね。
いま、私が教えているのは子どもと大人が半々ぐらいで、最近とくに大人、ピアノの先生が昨年は増えました。私の演奏動画を見て「自分も弾ける先生になりたい」といってきてくださる真摯な方ばかり。
みなさん上手なのですが、人前でソロを弾くとか、なかなかやってない。
ということで、練習会ですよ。
何十年かぶりに、再デビュー、
再デビューからの2回目、
といった方もいれば、
ソロで弾くことに少し慣れてきて、いまは場数を踏むべく挑戦中の方も。
ホールでソロを弾くというのは、ピアノの先生になってしまうと遠ざかってしまう人、けっこう多いんですよね。練習する時間がないので、現役引退ということで、やめてしまう。弾こうとしても指がまわらず、ボロボロで、日ごろ偉そうなことを生徒にいっているのに説得力がなさすぎだからソロは弾けない。連弾じゃないと人前では弾けない。情けないけど仕方ないしどうしようもない。そのまま何十年も過ぎてしまい一生このままなのか・・・
という話が非常に多いですね。
結局、親がおぜん立てしてくれる環境でないところでソロを弾くことがいかに大変か、まわりの環境を整えるのにハードルが必要か、本当にピアノが好きで音楽が好きか、といったことで何重にも絞り込まれてしまうんでしょうね。だから弾ける先生には、稀少価値があるんですけれど。
早いもので、多喜先生のところでレッスンを再開してからもう11年。守也さんのピアノ曲に出会ってソロを本格的に弾き始めてから5年。
ホールで弾くようになって、「あ、これは、自分もホールで弾いていないと生徒にホールでうまく弾くための指導はできないんだ」とすぐにわかりました。自分がホールで弾いてないのならそれなりの指導しかできないのだと。ホールで弾く経験は、沢山必要です。私は40代になってから何回ホールで弾いただろう・・・ステップで20回、コンクールで10回、ほかには小さ目のサロンなどのセミナー、自分で主催した練習会やセミナーもホールで沢山やっているので、50回から100回の間かな? それほど多いわけでもないけれど、まあ少しは様子がわかってきました。
それでもまだ場数はまったく足りないです。まだまだ、1回ホールで弾くたびに、どうすればよかったのかな~って反省することや気づくことが膨大にあります。
それをふまえて日頃何を練習しなければいけないのか。
フォルテで響きが固くならない、というのも、こうしたホールでの演奏で気づいた課題のひとつです。5年前からこれは本格的に取り組んでいて、最近、根津栄子先生のご指導でようやく音も変わってきました。まだまだ改善途中ではありますが・・・ホールで弾いたからこそ、響きの柔らかい気持ちのいい、光の粒のようなフォルテが出したいと思いながら毎日練習しているし、コンサートピアニストの光の粒のようなフォルテを浴びるときに、全身でこの音の感触を覚えたいと思ったりするわけです。
おそらく、フォルテの光の粒を浴びるとどうしようもなく心地よくて、またあの光を浴びたくてコンサートに行きたいと思うぐらい、後を引く魅力的なものなんですよね。
結局は脱力なんですけれど、「はい、抜いて」といって抜けるような単純な話ではないし、日々のメニューの組み立ても大切だし、そこで何を聴くか、どこを意識するか、といったことも非常に大切です。
弾ける先生になりたい。というよりピアノが好きだから自分も弾きたい。ということで、楽しみながらホールでの演奏を続ける先生方のお手伝いをするのが、とても楽しいです。
中学生の生徒さんが、先生方が弾くショパンの「幻想即興曲」や、シューベルトの「即興曲第2番」を聴いて、練習会の翌日に「わたし、どっちか弾きたい」といって楽譜を持参してきました。びっくりです・・・・
練習会翌日に、ストリートピアノに行ってもう一度弾いてきたという先生も。
誰もがそれぞれの課題は抱えています。それはそういうものなのです。すぐになくなるものでもないし、今の自分なりに精一杯演奏するので、いいのです。それを聴いていいなと思ってくれる人もたくさんいるのです。別にプロじゃなくても、完璧じゃなくてもいい。心を込めて演奏している生演奏は、みんな、聴きたいんだなと最近、実感します。
指導者レッスンは、1時間6000円、90分9000円
月1回~2回、対面またはオンラインで
スケール・チェルニー・バッハ・好きな曲
の中から、必要性の高いものを選んで進めます。
オンラインの方も、みなさんメキメキ上達されています(ただし、最低1か月に1回以上のレッスンが必要です。間隔があくと自己流に戻ってしまい上達しません)
私が地方出張したときや、ご自分が上京したときなど、年に1回は会えるように皆さん計画を立てて頑張っていらっしゃいます。
詳細はこちらからどうぞ。