ちょっとつぶやき -11ページ目

ちょっとつぶやき

徒然に書き綴っております

遠い遠い場所で
雨の薫りがする

もうすぐ雨がやって参りますね

さて 仕度をせねばな

童子達は 我先にと駆け出した

雨に紛れて冬がやって来た



雨が雪に変わり 空気は凛と清み出す

屋敷のあちこちで灯りが灯り

雪の神が好む杯が出された
青い野草の絵が描かれている

風雅が 雪の神の手を引いて
紅い華の道を進んでくる
華は白い雪に覆われて刻を停めた


式に任せてそなたらは休め
冷えるゆえ 気を付けよ

鶫 青羽 雫石 柊 は各々の場所で静かに戻っていった


冬の神と鬼が今宵桜を愛でつつ
刻を共にする



どうして人は 同じ過ちを歪んで見てしまうのだろう

何故人は 生きてゆくだけではもの足らず嘘を創るのだろう

何故人は 人であるより人以上になりたがるのだろう

何故人は 生きて命を紡ぐだけでは足らずその命に価値を付け周りと比べるのだろう

何故人は 大事な筈の心を隠して生きるのだろう

何故人は 差し伸べる手と払い除ける手を持つのだろう

何故人は この世の全てを謀ろうとするのだろう

全うすべく命が 刈られ
人は 日常に蝕まれ
歪んでいる視界は
闇の巣窟になり

義を唱える者の声はかき消され
情を唱える者の声はよく聞こえ
偽を植えつける者の声はすぐに身に染みる


義をいつから 偽に変えた
心をいつから 情に変えた

この世の無情を 嘆き呪っても
喧騒にかき消され 闇の餌に成やも知れぬ


観ている
ただ 己の終焉まで

人という その世を
大好きだよ

大好きだよ

大好きだよ

大好きだよ

大好き ずっと

頭の中で 聞こえてくる言葉

盃を空にしては

その言葉の主を捜す


明けてゆく橙の空を眺めて

大きな河に架かる橋の上で

言っている

童子達が視えた

盃の底に残った一滴の酒を飲み干すと

鬼姫は 

明けゆく空を眺めた


さて 逝こう

闇が来るまで 今日は光とはさよならじゃ