本日5月30日、大妻講堂での「鷗友・大妻・田園調布 三校校長座談会」に参加しました。

 

私は、これまで学校訪問に十数校伺いましたが、フェアのような複数校が集まる会場には足を運んだことがありませんでした。

今回は、2時間弱で大妻中学の学校見学もしながら、ずっと気になっていた鷗友学園と田園調布学園のお話も伺うことが出来るという絶好の機会でした。

入試についての突っ込んだ情報はなかったのですが、各校の個別相談にはかなりの行列が出来ていました。

 

大妻中学は半蔵門、市ヶ谷、九段下からアクセスもよく、治安のよい、女子大も含めた広い敷地の一角にあります。

三校長座談会実施の大妻講堂も、移動して見学させていただいた中学高校の校舎も、新しく明るい印象でした。平日ですので、生徒さんの授業風景も見ることができました。

我が家のチェックポイントの図書室は、1階正面で入りやすく、蔵書は43000冊とのこと。冊数だけでなく、司書の方が話題作をすぐ入荷したり、手書きの説明POPを作成したりと、本好きの熱量を感じる図書館でした。

また、地階のカフェテリアでは、400円の日替わり弁当(親子丼や豚キムチ丼みたいな丼メニューでした)を購入することも出来るようです。私は「お弁当が毎日はツライ」と思っているので、いつも気にするポイントです。

 

座談会はテーマに沿って、三人の校長先生がお話しになりました。

鷗友の校長は女性、大妻は声楽をされていたという芸術家風の男性の校長。田園調布学園は、逗子開成で十数年教鞭を取られた先生で、男子校との比較も興味深かったです。

 

三校の校長先生のお話で心に残ったこと。

【別学のよさ】

・女子とか男子とかではなく人としてしっかり生きること。人生の選択の幅が広くなる(三校とも)

・「女子の理系を増やしたい」という日本の風潮は本当はおかしい。やりたいから理系、が自然にできるようにすべき(大妻)

 

【女子の伸ばし方】 

・男子に比べ、高い目標を設定しないで、積み上げていく子が多い(田園調布)

・環境を整えてあげれば勝手に伸びていく。社会に出てからのアンコンシャスバイアスに負けないよう、卒業に向けて「自分でやれ」と指導。どんなに優秀でも、共感を得られない人はダメ。「タフで愛ある人になりなさい」(鷗)

・野菜作りと同じ、土づくりが大切、目は掛けるべきだが手を掛け過ぎてはよくない(大妻)

 

【保護者の受験生との関わり】

中学受験で終わりではなく、ずっと続く関係がよい関係になるように。プロセスをほめる。中学受験を終えた子は自分の位置を相対的に評価しがちだが、それが全てじゃないと教える(田園)

・子どもが「自分でできる!」と思っているときはひく、なんとなくぐずぐずと負のオーラのときはそばにいてあげる(鷗)

・他人のアドバイスや本より、目の前のお嬢さまを見てあげて。宝物を人と比べない。子どもは大人の所有物ではない。大人の顔色を見ている子は将来伸びない(大妻)

 

【学校訪問で大切なこと】

・直接行く。空気感、建物、特に人間、教師生徒を体感する。6年間暮らすとどうか想像する(鷗)

・学校の考え方に共鳴できるか。子どもの直感は大事にする。生徒を見る。6年後にどう育つか(田園)

・全部お二人がおっしゃった通り。データより直感。良さそう、合わなさそう、ミスマッチは悲惨(大妻)

         

【イチオシの教育活動】

・人生100年時代の大きな変化に対応できる、学び続ける力。いつでも全力、一所懸命は恥ずかしいと思わせない。(鷗)

運動会の動画、噂には聞いていたけど感動します。高3のキャプテンの子の言葉の力に涙が出ました。

・図書室の紹介、体育祭のダンスで中1から高3の成長を見せていただきました。模擬国連活動(大妻)

・吹き抜けのある、木と煉瓦の温かみのある校舎。土曜プログラム、探求学習。6年間で自分と向き合う(田園)

 

三校に共通するものがあるので、この座談会が成立するのだと感じました。

比較的面倒見がいい。日本人の創立者の教育観がベースにある。伝統がある。上品だけど、お子さんたちが明るい。

 

どちらかというと4,5年生向けの、志望校選びのとっかかりとしての会だったかもしれません。

しかし今、相対評価の真っただ中にいる私は、三人の校長先生のお話を伺って、自分の子育てを反省する良い機会になりました。

とても素敵な三校でした。

 

ご興味のある方は、ぜひ各校ホームぺージをご覧ください。