至福のラーメンなり♪

組合執行部委員長の2年目。

ある日、事務局のお偉いさんに呼ばれ、部屋で2人きりの状況で、こういう旨のことを言われました。


「院内の食事すべてに関することは、今後外部委託になる。そのことを発表前に組合(執行部)で知っていてほしい」


それまで当院には栄養科という部署があり、食事を作る方たちは正社員として勤務していました。

ところが今回、病院は食事サービスを外の業者に委託することに決めた。それが意味することは、これまで食事を作ってくれていた職員たちのリストラです。


さすがに驚きました。

その場では、病院がもう決定してしまったことで翻しようがないので「分かりました」と答えましたが、みんながそんなの受け入れられないに決まってるじゃん!


案の定、それが病院から発表された途端、大騒ぎになりました。ボーナスの要求額の承認や規定変更の話し合いなどを行う組合大会は、ふだんはほとんど来やしない職員たちで溢れかえり、“執行部なんとかしろ!”“栄養科を助けろ!”“こういう時のために組合があるんだろ!”等、好き勝手なことをぬかしまくり。

中でも腹立ったのが、執行部の一員のくせして執行部の活動にはまったく来ず、こういう時に急に顔を出して執行部を責めまくってきたおばさんのナース!

なんなんだ、このバ◯ァは💢…と苦笑


さっき書いたように、病院は相談ではなく決定として伝えてきてさらに発表もしたので、覆すことは無理です。

じゃあ、どうしたらいいのか。そこで僕たちが考えたのが、落としどころを作ること。どんな条件が付けば栄養科の方たちが受け入れられるのか。納得はできないだろうけど、それでも少しでも納得が得られるための方策を話し合いました。

組合執行部メンバーと栄養科のスタッフたちで何度も何度も、日付が変わるまで話し続けたこともありました。


こうして1か月が経った頃、病院側に求めたいことがまとまり、口頭と文章で伝えました。

①なぜ事前に何の説明も無かったのか。どうして今回の決定をしたのか。これらを病院側から、公式の文書で回答してほしい。

②病院側の都合で栄養科職員を追い出すことになるのだから、何かしらの保障をしてほしい。


一見、2つだけで内容も平凡なようですが、栄養科と声をあげた組合員(職員)の意見を落とし込み、病院側が飲める条件を、と考えに考えた末にまとめあげたもの。

話し合いの経過を何度も組合ニュースで発信をして、皆の一定の理解を得られるようにもしてましたし、やれることはすべてやったと思います。


結果、①②ともに病院側が応じ、この件は終結しました。

またこれとは別に、組合から栄養科のみなさんに、感謝と慰労を込めたプレゼントを送り、笑顔で終わっていただくことができました。


実は、この件に強く関心を持ち声をあげたのは、全組合員(職員)の中のごく一部だったんです。

意外なほど、多くの人は言うなれば“我関せず”。

それでも当事者を傍観するなんてことはできないので、執行部メンバー本当に頑張りました(ただ一人、あのバ◯ァを除いて…笑)


ざっと20年前の話。

もう、そんなことがあったと知っている人の方が少ないだろうし、知ってても言われなければ思い出すことは無い人がほとんどでしょう。

でも僕にとってはね、よく頑張ったと自分を誉めてあげられる出来事でした(^^)