【今回見た映画】
愛の嵐(1974伊)
愛にイナズマ(2023日)
彼女が水着にきがえたら(1989日)
さんすうのもんだい(2023日)
タマテバコ(2015日)
うどん侍(2016日)
悲しみと怒り(2025日)
押し入れ女の幸福(2013日)
よく当たる占い師(2017日)
眼鏡と太郎(2021日)
愛の嵐 ★★★☆☆
1974伊。117分。リリアーナ・カヴァーニ監督・脚本(共同)・原作(共同)。ダーク・ボガード。シャーロット・ランプリング。フィリップ・ルロワ。ガブリエル・フェルゼッティ。イザ・ミランダ。
1957年冬。ウィーンのとあるホテル。
マクシミリアン(マックス)は、元ナチス親衛隊の将校で、現在は身分を隠してフロント係兼ポーターとして働いている。
そこへ、アメリカから有名なオペラ指揮者が訪れる。
指揮者の妻・ルチアは13年前、マックスが強制収容所で弄んだユダヤ人の少女だった。
2人は再会に驚き、再び禁断の愛に溺れていく。
初見。有名な映画なので、一度は見ようと思っていた。
これまで、紹介記事の写真やサムネイルを見て、倒錯趣味の変態的な映画というイメージを持っていたんだけど、まあ何と言うか、そういうところもあった。苦笑
個人的には、エロスが芸術に繋がるとは必ずしも言えないと思う。
でも、本作からエロスを抜いたらこんなに有名な映画にはなっていないかも。
商業的でも大切だったのかもしれない。女性監督ってことも知名度でプラスになったのかな。全部想像ですが。
ともあれ、題材といい内容といい、なかなか作れない映画。
話題を呼び、映画史上に残ったのは分かる。
歴史の負の側面に、倒錯した愛が乗っかった話。
ストーリーはトンデモ。(言いすぎかもしれないけど。)
個人的にちょっとモヤモヤする映画ではあった。
愛にイナズマ ★★★☆☆
2023日。140分。石井裕也監督・脚本。松岡茉優。窪田正孝。池松壮亮。若葉竜也。仲野太賀。趣里。高良健吾。MEGUMI。三浦貴大。鶴見辰吾。北村有起哉。中野英雄。益岡徹。佐藤浩市。
26歳の折村花子は夢だった映画監督になり、初めての撮影に臨んでいた。
しかし、助監督の荒川と対決してしまい、プロデューサーの原は監督を荒川に交代させる。
失意の花子は長年不通だった家族の元を訪れる。
気持ちのいい話ではなく結構暗い。それでも、役者はみんなうまくて引き込まれた。
後半が良かった。家族の話。特に父親役の佐藤浩市が良かった。
最後の、「ニュー・シネマ・パラダイス」みたいな音楽が印象に残った。
パチモン臭はあるけど、場面によく合っていた。
彼女が水着にきがえたら ★★★☆☆
1989日。103分。馬場康夫監督。原田知世。織田裕二。伊藤かずえ。田中美佐子。谷啓。伊武雅刀。竹内力。安岡力也。坂田明。白竜。今井雅之。
湘南でスキューバダイビングを楽しんでいた田中真理子は偶然にも朝鮮戦争で沈んだ100億のお宝を発見する。
真理子はヨット乗りの青年・吉岡文男やアマチュア無線仲間たちと引き上げ計画を開始する。
しかし、同じく財宝を狙う謎の武装集団(悪徳実業家の一味)が彼らの前に立ちはだかる。
バブル期ピークのホイチョイ・ムービー第2弾。
wikiによれば、これら↓をホイチョイ三部作というそうだ。
「私をスキーに連れてって」(1987年)
「彼女が水着にきがえたら」(1989年)
「波の数だけ抱きしめて」(1991年)
監督は馬場康夫、主演は「私を~」、「彼女が~」が原田知世、「波の数だけ~」は中山美穂。
どれもヒットしていた。
フジテレビ(と小学館)の製作だったから、出演者が番宣でたくさん出ていた。
他にもことあるごとに宣伝してたから、タイトルを目にする機会はとにかく多かった。
残念ながら、映画自体が面白かった記憶はないけど。
あと、当時のフジテレビはとにかく勢いがあった。
フジで流れているものは何でも流行った。
実際にはそんなわけないんだろうけど、それくらいの印象だった。
今回、何十年振りに見た。
軽くて明るい映画。バブルだけあって、テレビで当時よくやっていた「トレンディドラマ」みたい。
映画な分、もっと豪華になってる。
話は「私をスキーに連れてって」のスキーが海に変わっただけのような気もするけど。結構楽しく見てしまった。笑
サザンオールスターズの音楽が良かった。
原田知世がきれい。織田裕二は若くて、まだこれからという感じがした。
豪華クルーザーやジェットスキー、水上のチェイスなどバブルを感じさせる豪華な映像だった。
タバコの吸い方や留守番電話が懐かしかった。
さんすうのもんだい ★☆☆☆☆
2023日。8分。伊藤啓太監督・脚本。阿蘇晃司。神林斗聖。有村友花。
たかし君は訳ありりんごを買いました。
ひとつはひろし君にあげました。ひとつは甘口カレーに使いました。
たかし君はともこさんと仲直りしてカレーを食べました。
りんごは残りいくつでしょう。
広島こわい映画祭2024: 実行委員賞受賞。
その他、いくつかのインディーズ映画や短編映画を対象とした国内外の映画祭に出品されている。
話がよく分からなかったので、解説記事や書き込みを検索した。
あまり出てこなかったのと、実際に見た印象とどうも合わないような気もするんだけど、かいつまんで書いておく。
たかし君と付き合っていたともこさんは、ひろし君と浮気しました。
それを知ったたかし君は、ひろし君を殺害(引き算)したことが暗示されます。
しかし、ともこさんはたかし君の犯行に気づいており、甘口カレーに毒を仕込んでたかし君を殺害します。
「たかし君が死にました。ひろし君もいません。ともこさんもいなくなりました。では、部屋には何人の人が残っているでしょう? ……正解は、0人です」
というブラックユーモア&ホラーなんだそうだ。
色々と読んでみても、モヤモヤする映画だった。
タマテバコ ★★★★☆
2015日。7分。堤真矢。灰地順。松本脩吾。尾本萌。清里流郷。品川恵子。
中学生の沙希は同じクラスの太郎に小さなプレゼントの箱を渡す。
「開けちゃだめ」という沙希をからかって、太郎が箱を開けようとした瞬間、二人の周りの時間が急激に動き出す。
堤真矢監督が主宰する映像制作ユニット「Tick Tack Movie(ティック・タック・ムービー)」によって企画・製作された。
「浦島太郎」をモチーフにした連作短編映画(全5作品)の製作の1編。
「那須ショートフィルムフェスティバル 那須アワード2015」にて上映。
ストーリーその他のクオリティが高くて面白かった。
この2人はきっとこの先も一緒に過ごすんだろう。
うどん侍 ★★★☆☆
2016日。5分。高山直美監督・脚本。伊丹孝利。大道建介。朝霧靖子。
はるおが行きつけのうどん屋に入ると外国人カップルの会話が聞こえてきた。
「うどんとそばは友達だよ」「うどんとラーメンは恋人だよ」
微笑ましいやりとりだったが、やがて2人は喧嘩を始めてしまう。
はるおは一喝し、“うどんの食べ方”を教授する。
「さぬき映画祭」上映作品。
外国人の扮装はコントレベル。
チープさがインディーズらしい。
悲しみと怒り ★★★☆☆
2025日。14分。上本聡監督・脚本・撮影・編集。坂巻有紗。蓬莱舞。江藤アリア。ほんだひまり。深田晃司。
とある地方都市でいじめを苦に女子高生が自殺。
疑問を抱いた女性フリーライターが取材するが、町の人々は無関心で冷淡だった。
彼女は記事を書くことを諦め、ある決意をする。
「第3回横浜国際映画祭」にてワールドプレミア上映。
ほぼすべてのカットが、ライターの女性が撮った白黒写真(静止画像)と彼女のモノローグで構成されている。独特な演出。
上本聡監督がフランス映画「ラ・ジュテ」(1962仏。クリス・マルケル監督。28分)※に感銘を受けて制作した。
※「ラ・ジュテ」は第3次世界大戦後、廃墟になったパリを舞台にしたSF映画。
白黒の静止画で構成されている。
フランスの映画運動である「ヌーヴェル・ヴァーグ」の重要作とされる。
インディーズ映画。
以前に見たけど、私には良さが分からなかった。
静止画という独特な表現方法、28分という短い時間にしては描きたいものが大きすぎるように感じた。
実験作品みたいな映画で、刺さる人には刺さるらしい。検索したら、多くの映画監督に影響を与えたとあった。
ジャン=リュック・ゴダール。クリストファー・ノーラン。押井守。
上本聡監督もそんな1人なんだろう。
個人的には、本作は表現と内容がマッチしていて自然に見られた。
話は最後に飛躍してしまったけど、こうした映画は所謂「ショートショート」みたいなものだし、ありだと思う。
押し入れ女の幸福 ★★★☆☆
2013日。29分。大橋隆行監督。太田いず帆。金谷隆之。菅谷東雄。
人類が誕生した時から人間たちを見守ってきた「押し入れ女」。
男は「押し入れ女」に食事を届ける役割を父から引き継いだ。
「決して彼女に話しかけてはならない」というルールを破って、男は押し入れに向かって話しかけてしまう。
「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014」短編コンペティション部門最優秀作品賞受賞。
「福岡インディペンデント映画祭2014」優秀賞受賞。
最初のシーンを見て、手塚治虫の「火の鳥」を思い出してしまった。
設定は壮大。
絵的には、押し入れに向かって男が話しかけるシーンが続く。
話しかけてはならないってルールの筈だけど、一度破ったらもういいらしい。
どんな結末が待っているのか、先が気になる映画だった。
ただ、映像は単調で長く感じた。
インディーズの30分って結構辛い。
何せ、場面がほとんど変わらないから。
低予算の中で、撮影は工夫して頑張ってると思うけど。
色々と書いたけど、この映画は良かった。
先日見た「彼の日常」も良かったし、この監督はちょっと気になるかもしれない。
ふと、「人類が誕生した頃」にはまだ押し入れはなかったと思うけど、どうしていたんだろうと思った。
天照大神が天岩戸に隠れた「岩戸隠れ」の神話みたいに、岩の中に隠れて見ていたんだろうか。
素朴な疑問として頭に浮かんだんだけど、粗探しみたいになってしまうし、それはいいか。
よく当たる占い師 ★★★☆☆
2017日。5分。高明監督。森本のぶ。田山由起。髙木直子。谷手人。斉藤一平。
ノブオは今日、サチコに5年越しのプロポーズをしようとしていた。
彼女の元へ向かう朝、ノブオは道端の占い師から「今日は最高に運がついている日だ」と声をかけられる。
その直後から、ノブオを次々にハプニングが襲う。果たして、プロポーズの行方は…!?
「MORIMOTO映画祭2019」、「MORIMOTO映画祭2020」にて上映。
コントみたいな映画。最後はダジャレ落ち。
ショート映画だし、それもまたありかも。
眼鏡と太郎 ★★★☆☆
2021日。9分。串田壮史監督・脚本。眼鏡太郎。吉田電話。赤田耕哉。黒田悠月。
眼鏡太郎は、眼鏡の部分が兄で、眼鏡以外の部分が弟という、ひとつの身体を共有する双生児。
ある日彼らは、喫茶店で働く眼鏡美女・鯖江に同時に一目惚れする。
恋のライバルとなった2人は、文字通り体が引き裂かれるような争いを繰り広げる。
映画祭への出品実績はなし。池袋シネマ・ロサにて1週間限定で劇場公開された。
インディーズでしか作れない話だと思う。シュールで楽しい話だった。
主人公の顔はちょっと気持ち悪かったけど。