【今回見た映画】

少年と犬(2025日)

血と砂(1965日)

母性(2022日)

グロリア(1980米)

積木くずし(1983日)


おさるのジョージ(2006米・独)

ひめゆりの塔(1995日)

スタア誕生(1937米)

夜霧の慕情(1966日)

月の満ち欠け(2022日)





少年と犬  ★★★☆☆

2025日。128分。瀬々敬久監督。馳星周原作。高橋文哉。西野七瀬。伊藤健太郎。伊原六花。江口のりこ。美保純。手塚理美。柄本明。斎藤工。


震災から半年後の宮城県仙台市。職を失った青年・和正は震災で飼い主を亡くした犬の多聞と出会う。


危険な仕事に手を出し、事件に巻き込まれた和正の元から多聞は消え去る。


多聞は常に西の方を気にしていた。実はある少年との約束があって、多聞は西へ旅を開始するのだった。


時は流れ、多聞は滋賀県で暮らす女性・美羽の元にいた。そんなところに、多聞を追ってきた和正が現れ、2人と1匹は一緒に暮らし始める。



原作は以前に読んだ。


映画は、「男と犬」「娼婦と犬」を中心に組み立てている感じ。


小説は淡々としていたけど、映像で見るとやっぱり迫力がある。


期待以上に面白かった。


西野七瀬が娼婦役とは驚いた。高橋文哉も好演だった。


個人的に、二人に対しては今でもアイドルのイメージが強かった(乃木坂46、8LOOM。高橋文哉は本業ではなかったけど)。


こうやって役柄を広げて、“俳優”になっていくんだと思った。





血と砂 ★★★★☆

1965日。132分。岡本喜八監督・脚本(共同)。三船敏郎。伊藤雄之助。佐藤允。仲代達矢。名古屋章。


第二次世界大戦末期の中国大陸。


小杉軍曹は上官を殴って営倉に入れられるが、彼に想いを寄せる慰安婦のお春が隊長に命乞いをしたことから処罰は減じられ、少年兵たちを率いて砦を奪還せよとの命令が下る。


小杉軍曹は猛烈な訓練により鍛えられた少年兵たちと共に、決死の作戦を実行する。



白黒。


監督は、「日本のいちばん長い日(1967日)」の岡本喜八監督。


序盤は少年兵たちの明るくコミカルな雰囲気で進んでいく。


しかし戦いは厳しく、戦争の悲惨さが否応なしに伝わってくる。


三船敏郎が良かった。





母性 ★★★☆☆

2022日。115分。廣木隆一監督。湊かなえ原作。戸田恵梨香。永野芽郁。三浦誠己。中村ゆり。山下リオ。高畑淳子。大地真央。吹越満。


女子高生が庭で死亡する事件が起きた。


物語は、悲劇に至るまでの過去を母娘それぞれの視点から辿っていく。


しかし、同じ時間・同じ出来事を回想しているはずなのに、2人の意見は次第に食い違っていく。


ルミ子は実母の愛情を一身に受け、自身も実母を溺愛していた。


ルミ子の娘・清佳は、母に愛されたいと願っていた。



原作は未読。湊かなえの小説は以前に何作か読んだ。


その何作かの印象しかないけど、本作も“湊かなえらしい”と思える内容だった。


キャラクターはこれまでと比べて極端すぎる気もする。


特に、高畑淳子(ルミ子の義母)はすごかった。まさに怪演。





グロリア ★★★☆☆

1980米。123分。ジョン・カサヴェテス監督・脚本。ジーナ・ローランズ。バック・ヘンリー。ジュリー・カーメン。


組織の情報をFBIに流していたことがバレて、命を狙われていたジャックは6歳の息子・フィルをグロリアに預ける。


ジャック一家は襲われ、グロリアとフィルは脱出する。


子供嫌いのグロリアは一度はフィルを手放そうとするものの、結局一緒に逃走を続ける。


やがて、グロリアはフィルを守るために組織に乗り込む決意をする。



1999年にシャロン・ストーン主演でリメイクされている。そちらは以前に見た。


1999年版の方がエンタメ寄りになってると感じた。


本作はヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞しているそうで、確かにヨーロッパの映画賞を狙いそうな雰囲気がする。


情感と言うか。ウェットな部分があると言うか。





積木くずし  ★★★☆☆

1983日。111分。斎藤光正監督。穂積隆信原作「積木くずし 親と子の二百日戦争」。藤田まこと。いしだあゆみ。渡辺典子。


俳優・穂波高介の娘・由布子は上級生の不良グループに因縁をつけられたこと、両親の不仲など家庭の原因もあって自暴自棄になり非行化。


家庭内のことには無関心で、娘の教育は妻の美知江に任せていた高介だったが、次第に由布子を心配するようになり、夫婦で警視庁少年相談室の竹田を訪れ、アドバイスを実行していく。



昔とても流行っていた。本は後から読んだ(最初の本だけですが)。


映画はテレビで見た。藤田まことといしだあゆみが悩んでるシーンを何となく覚えている。


映画も話題だったけど、特にテレビドラマが流行っていた。高部知子がすごい人気だった。


大スターになりそうな雰囲気だったけど、スキャンダルで消えてしまった。


その為、本作の由布子役は渡辺典子に交代した。この辺も話題になってたと思う。



映画は、不良のケンカものみたいな面白さはなくて、両親の悩みが中心なので暗いし辛い。


映画の結末では一応解決したようになっているけど、現実には全然改善せずに続いていたわけで、家庭や子供について考えさせられる。





おさるのジョージ  ★★★☆☆

2006米・独。87分。マシュー・オキャラハン監督。ウィル・フェレル。フランク・ウェルカー。ドリュー・バリモア。デヴィッド・クロス。


いたずら好きな子ざるのジョージが騒動を巻き起こす。有名絵本の映画化。


博物館で働くテッドは館長から閉鎖の危機を知らされ、集客の目玉となる動物を探しにアフリカへ向かう。


テッドはそこでいたずら好きな子ざるに出会う。



絵本のタイトルは知っていたけど、アニメ映画は初めて見た。


絵柄も話もほのぼの。


子供と一緒に楽しめる、分かりやすくて楽しい映画。





ひめゆりの塔  ★★★☆☆

1995日。121分。神山征二郎監督。仲宗根政善原作「ひめゆりの塔をめぐる人々の手記」。沢口靖子。永島敏行。後藤久美子。中江有里。


昭和19年7月。夏休み。


沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校、通称“ひめゆり学園”の生徒たちは、激しくなる戦争に備えて学校に集められ、兵士たちと行動を共にする。



同じテーマの映画は何作か見た。


戦争の悲惨さ、民間人とくに女性への理不尽な扱いが伝わってくる。


忘れてはいけないことだと思う。





スタア誕生 ★★★☆☆

1937米。111分。ウィリアム・A・ウェルマン監督(共同)。ジャック・コンウェイ (ノンクレジット)。ヴィクター・フレミング(ノンクレジット)。

ジャネット・ゲイナー。フレドリック・マーチ。アドルフ・マンジュー。


ノースダコタの寒村から出てきたエスター・ブロジェットは、ハリウッドの大スター、ノーマンに素質を見いだされてスターへの階段を登っていく。


2人はやがて結ばれる。しかし逆に、ノーマンは酒に溺れて名声を落としていく。



カラー。1937年の映画でこの映像はすごい。


ストーリーも、今見たらオーソドックスすぎるくらい真っ直ぐだけど、古典的な名作ってことかと思う。



以前にレディーガガ出演のリメイク作品を見た。


(「アリー/ スター誕生」2018米。ブラッドリー・クーパー監督・主演)


この時は、何度もリメイクするような話なのかというのが感想だった。


今回、元の作品を見てもっと変えても良かったんじゃないかと改めて思った。





夜霧の慕情  ★★★☆☆

1966日。92分。松尾昭典監督。石原裕次郎。桑野みゆき。芦田伸介。宍戸錠。太田雅子。


堀部良郎は東陽会の幹部だった。


ある時、中根会長が逮捕される。中根は良郎に、相良と共に組を守るように言い残す。


しかし、良郎と相良は昔から犬猿の仲だった。



ヤクザもの。


石原裕次郎と宍戸錠がライバル役で共演するのは少ない気がする。


個人的なイメージだけど、宍戸錠は小林旭の方がかみ合う。


最後の、良郎のあっけない死に方が昔の映画らしい。





月の満ち欠け  ★★★☆☆ 

2022日。128分。廣木隆一監督。佐藤正午原作。大泉洋。有村架純。目黒蓮。伊藤沙莉。田中圭。柴咲コウ。


東京で会社勤めをしている小山内堅は妻・梢と高校生の娘・瑠璃を交通事故で喪った。

ショックを受けて会社を辞め、故郷の青森県・八戸に帰った堅を三角哲彦という40歳前後の男性が訪ねてくる。

三角が堅に明かした話は俄に信じ難いものだった。


原作は以前に読んだ。


内容は面白いくて文章も読みやすいんだけど、文体が内容と合ってなくて妙な違和感を感じる小説だった。


あまり無い読後感だったので、印象に残っている。



映画は原作に忠実に沿った内容だった。


若かりし日の三角哲彦と、生まれ変わる前の瑠璃が過ごした日々が良かった。


メインキャストの目黒蓮、有村架純も小説のイメージに合っていた。


結末も小説と同様に良かった。


個人的には小説の“文体”が無い分、変な違和感を感じなかったので、原作より入り込めた。


ただ、2時間に収めた分映画が初見の人にはひょっとしたら分かりづらいかもしれない。