【今回観た映画】

戦場にかける橋(1957英・米)

ロビンとマリアン(1976米)

スナッチ(2004英・米)

香港発活劇エクスプレス 大福星(1985英領香港)

地球へ…(テラへ) (1980日)


300 〈スリーハンドレッド〉(2007米)

プリティ・リーグ(1992米)

ペギー・スーの結婚(1986米)

執炎(1964日)

北帰行より 渡り鳥北へ帰る(1962日)





戦場にかける橋 ★★★★☆

1957英・米。161分。デヴィッド・リーン監督。ウィリアム・ホールデン。アレック・ギネス。ジャック・ホーキンス。早川雪洲。ジェームズ・ドナルド。


1943年。第二次世界大戦中。


タイとビルマの国境近くにある日本軍の捕虜収容所に連合軍捕虜が集められ、国境に流れるクワイ河に橋を架ける準備が進められていた。


工事を急ぐため士官の参加を求める斉藤大佐に対して、捕虜を率いるイギリス軍のニコルスン大佐は、士官の肉体労働はジュネーヴ協定に反すると対立する。



第30回アカデミー賞では作品賞など7部門受賞。


本作は161分と、この前に観た「ナバロンの要塞」157分と同じくらい長い。


しかし、本作は長さを感じさせない面白さがあって、冒頭から引き付けられた。


製作は本作が1957年、「はナバロン~」が1961年と同じ頃。


映像とかの技術差は特に感じなかったので、脚本や演出の差なのかと思う。


比較するようなものでもないけど。


何にせよ、本作は傑作だと思う。



英・米製作だけあって、斉藤大佐を始め日本人の描き方はひどい。


ニコルソン大佐の主張が100%正しく、敗れた斉藤大佐は一人で泣いてたり、そもそも橋を作る技術力に大差があったり。


早川雪洲は名前だけ知っていた。「これがあの…」と、まじまじ見てしまった。笑



最後に橋は爆破されてしまう。


名シーンと言われるだけあって見応えがある。


みんな死んでしまい、橋と汽車の残骸を前に軍医のクリプトンが「狂気だ…」と呟く。


戦争の悲惨さと虚しさが伝わってくる。



テーマ曲の「クワイ川マーチ」は、この映画の曲とは知らなかったが馴染みがある。


“サル・ゴリラ・チンパンジー♪”という歌詞付きで聞こえてきた。


良い映画なのに雰囲気が壊れるけど、こういう刷り込まれてしまっているのはどうにもならない。笑


この曲って今でも学校の運動会なんかで流れてるんだろうか。


そして、子供たちはやっぱり“サル・ゴリラ~♪”って歌ってるんだろうか。





ロビンとマリアン ★★★☆☆

1976米。106分。

リチャード・レスター監督。ショーン・コネリー。オードリー・ヘプバーン。ロバート・ショウ。リチャード・ハリス。


獅子王リチャードに従って十字軍遠征に赴いていたロビン・フッドが20年ぶりに故郷シャーウッドの森に帰って来た。


尼僧になっていた恋人のマリアンとも20年ぶりに再会する。


ロビン・フッドの帰国を知った農民たちが彼の元に集まり、長年の宿敵であるノッティンガム代官の戦いが始まる。



ロビン・フッドをモチーフにした映画はそこれまで何本か観た。


テイストはそれぞれ違ったが、どれも面白かった。良い題材なんだと思う。


本作のロビン・フッドは「歳を取った」としきりに言っている。


実際に、演じる2人も40代半ば。晩年の活躍ってことか。


そんなロビン・フッドは見たことない。


恋人との最期が描かれたり、この辺はたぶん独自のストーリーなんだろうけど、異色作だと思う。



ショーン・コネリーとロビン・フッドはイメージが結び付かなかったけど、中世の騎士(農民で義賊のはずだけど、本作ではリチャード王に仕えている)として見たらとても似合っている。


私はこの人の、ちょっとはにかんだような表情が好きだ。本当に良い役者。





スナッチ ★★★☆☆

2004英・米104分。ガイ・リッチー監督・脚本。ベニチオ・デル・トロ。デニス・ファリーナ。

ジェイソン・フレミング。ブラッド・ピット。ラデ・シェルベッジア。ジェイソン・ステイサム。


"フォー・フィンガー"・フランキー率いる強盗団は、ユダヤ人のラビに扮装してベルギーの宝石業者を襲い、86カラットのダイヤを手に入れる。


それを知ったロシア人の武器商人ボリスは、フランキーからダイヤモンドを奪うべく画策する。


また、フランキー一味の中では密かに裏切りが進行していた。


裏ボクシングのプロモーター・ターキッシュは予定したボクサーの大怪我で急遽代役を立てる。


ギャンブル中毒のフランキーが裏ボクシングのノミ屋を訪れた時、ダイヤモンドの行方は二転三転する。



独特な雰囲気で、なかなか良かった。


紹介で「スタイリッシュ」と書いてあったけど、確かにそんな感じかも。


ブラッド・ピット、ジェイソン・ステイサムが良い。





香港発活劇エクスプレス 大福星 ★★★☆☆

1985英領香港。97分。サモ・ハン・キンポー監督・主演。ジャッキー・チェン。ユン・ピョウ。リチャード・ン。エリック・ツァン。

香港警察特捜部のジャッキーとリッキーはマフィア「かかし組」を追っていたが、追跡してやってきた富士急ハイランドでリッキーが捕まってしまう。 

 相棒を失ったジャッキーは香港から旧友のデブゴンを派遣するよう要請する。

デブゴンは仲間のサギ師5人組と日本へ来て、リッキー救出とかかし組の逮捕に挑む。



コメディ。


ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポーがとても懐かしい。


ギャグやノリは当然ながら古いけど、今ではそれも味かと思う。





地球へ…(テラへ) ★★★☆☆

1980日。119分。恩地日出夫監督・脚本(共同)。
井上純一。沖雅也。 秋吉久美子。志垣太郎。


滅亡寸前の地球から遥か二万光年の彼方にある人工惑星、アタラクシア。


そこでは特殊教育が行われ、14歳の“目覚めの日”に成人検査に合格した者だけが地球へ送られていた。


しかし、成人検査は管理社会の異分子である超能力人類“ミュウ”を生みだした。


弾圧され、地球(テラ)へ帰る日を夢見る“ミュウ”と人類の対決が始まる。



アニメ。タイトルは有名だけど、これまで観たことはなかった。原作も未読。


思った以上に本格的なSFだった。絵は少女マンガだけど、内容は少年or青年マンガみたい。


時期的には「機動戦士ガンダム」と同じ頃。


今観ると、特に斬新な感じはしなかった。


 当時は何かしら新しかったんだと思うけど、たぶんその後の作品が本作の新しかった部分を吸収して、今の私たちにとって“普通”のことにしちゃってるんだろう。





300 〈スリーハンドレッド〉 ★★★☆☆

2007米。117分。ザック・スナイダー監督。ジェラルド・バトラー。レナ・ヘディ。ドミニク・ウェスト。デビッド・ウェナム。


紀元前480年。


スパルタ王レオニダスはペルシア帝国の王クセルクセスから服従を求められるが拒否。


自身が率いる300人の精鋭たちと共に、100万ともいわれるペルシャの大軍へ立ち向かうことを決意。


のちに伝説となる戦いに臨む。



期待しすぎたかも。映画なんだから、戦いのシーンはもっと派手にすれば良いのに。


映像はきれいだったが。


話は今ひとつ。正直、陳腐だと思った。


大昔のことなので、史実に基づいたエピソードがあまりないそうだ。





プリティ・リーグ ★★★☆☆

1992米。128分。ペニー・マーシャル監督。トム・ハンクス。ジーナ・デイヴィス。マドンナ。ロリ・ペティ。


第二次世界大戦でメジャーリーグが中断した為、1943年に創設され54年まで存在した女子プロ野球リーグの話。


まだ女性差別も激しかった時代。


各地から集まった選手たちは懸命にプレーを続けた。


ノスタルジーとロマンに溢れた映画。


コメディタッチで楽しく観られて、とても良かった。


演技もさることながら、思ったよりみんな野球が上手だった。





ペギー・スーの結婚 ★★★☆☆

1986米。103分。フランシス・フォード・コッポラ監督。キャスリーン・ターナー。ニコラス・ケイジ。キャサリン・ヒックス。ジョアン・アレン。ジム・キャリー。ソフィア・コッポラ。


中年女性のペギー・スーは高校時代から付き合って結婚した夫・チャーリーと別居中。


ある日、同窓会のパーティーで卒倒した彼女が目覚めると、25年前の高校にタイムスリップしていた。


彼女自身も、現在の記憶を持ったまま高校3年生になっていた。


果たして、将来破綻するチャーリーとの関係をこのまま進めるべきか。


ペギー・スーは葛藤する。



コッポラ監督の作品ということで観てみた。


「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」とは全然違う。


現代のおとぎ話みたいな、甘い話。


評価は芳しくなかったらしい。


確かに平凡な作品に思えたけど、普通に楽しく観られた。


コッポラ監督ってだけで、みんな期待しすぎるのかも。私だけか。笑





執炎 ★★★☆☆

1964日。120分。蔵原惟繕監督。浅丘ルリ子。伊丹一三。芦川いづみ。宇野重吉。


昭和10年代。山陰地方の浜辺に住む13歳の吉井拓治は、平家部落で育った美しい少女・久坂きよのと出会う。


2人は古い因習を破って結婚した。


しかし、戦争により2人の運命は翻弄される。



浅丘ルリ子の、100作目の出演作と書いてあったので観てみた。


昔の暗い邦画。今観るとそんな印象。


芸術祭参加作品だそうだ。


確かに、いつもの日活映画と違ってエンタメ性が抑え目なのか楽しくない。





北帰行より 渡り鳥北へ帰る(ほっき) ★★★☆☆

1962日。79分。齋藤武市監督。小林旭。浅丘ルリ子。田代みどり。郷鍈治。内田良平。


ギターを担いだ流れ者の滝伸次は函館に着いた。


伸次は親友である岡田浩一の遺骨を抱えていた。


彼は浩一を殺した男を探しに来たのだった。



渡り鳥シリーズ最終作。全部で8作も作られたそうだ。


シリーズ以外でも似たような役の映画が何作もあった気がする。


マンネ…いや、安定の面白さか。


小林旭が魅力的で、似た作品は多いけど引き付けるものはあると思う。


悪役が宍戸錠だったら更に良い。