世界のニュースを日本人は何も知らない3 - 大変革期にやりたい放題の海外事情 - 谷本 真由美

知らなかった事実や、視点が変わって興味深い点がある面白い本。

最近よく本屋で見かける。


キリスト教圏では「人間は神が創造したもの」なので、人間が創造した機械が人間のような心を持って悩み、人間との関係構築に苦労するというのは彼らの宗教観からするとありえないことです。

日本製品の品質とリーズナブルな価格。
文房具。
駄菓子。
DIYの道具。

日本の人々が知らない自国のイメージに、海外では「日本=健康」というものがあります。
旅行で日本に来て実際の食事を見るとびっくりする。

欧米では日本のヤクザ映画が人気。古いものも見られている。次がホラー系。
ゲームはセガの「龍が如く」。

イギリスでは日本のカレーが受けている。宗教上の理由で不思議な「カツカレー」を出している。

フランスでは「同調圧力」がものすごい。
女性が肌を出す服を着るのは「古いフェミニズム運動」の名残。

欧州西側では女性も男性と同じ様に働くべきだという同調圧力が強い。

イギリスのコロナ対応はひどく、政府のガイダンスを信じた医療現場ではたくさんの死者が出た。

ドイツ人は肩書きが大好き。名刺に卒業した大学の学位を入れたりする。

一方で肩書きへの嫉妬もすごい。

欧州の麻薬被害は日本とは比較にならないほど。
規制が厳しいイギリスでは死者が増えている。
規制が緩いポルトガル、スイスでは減少している。

世界のエンタメ業界では「ポリティカル・コレクトネス」所謂ポリコレの反映が課題になっている。

確かに、昔の映画は主要キャラが白人ばかりだったが最近は人種的に多様な人々が出るようになった。

ただ、アメリカやイギリスは方向性が決まると性急に進めすぎる傾向がある。日本は慎重。

日本のアニメ(例えばトトロや千と千尋の神隠しなど)を宗教的、歴史的な理由から拒否する人々もいる。

2021年アカデミー賞の授賞式で作品賞を受賞した「ノマドランド」の中国人監督クロエ・ジャオが「中国は嘘ばかり」と発言したことは、中国だけでなく中国に気を使う欧米でもそれほど取り上げられなかった。

近年、アメリカ製コンテンツの優位性や人気が凋落している。
多様性やポリコレの行き過ぎが一因かもしれない。

アメリカのコミック売上トップ20はすべて日本の漫画。

日本のアニメはネット配信で見られている。
日本の学校生活を描いた“ゆるくてふんわり”した作品が受けている。

日本の皇室は世界一長い王朝。ヨーロッパの王室と違い、厳かでミステリアスな存在。欧米から注目を集めている。しかも好意的な印象を持たれている。

日本の伝統文化は人気がある。

最近のマスコミで企画に関わる人々は海外の人々が日本に求める需要を分かっていない。東京オリンピックの開会式は残念だった。

当初の案では海外人気の高いアニメ「AKIRA」、任天堂コンテンツ(マリオ、ポケモン)が使われていた。

ピコ太郎は今でも人気がある。世界中の人々がYouTubeで彼を見ている。

日本の広告代理店や政府関係者は世間とズレ、時代遅れになっている。

日本人の情報リテラシーは低い。欧米と違って学校で教えていない。

幅広い情報を探すのに有意義なのは「英語で情報を探す」こと。

ハードロック、ヘビーメタルは難解な言葉を使うことが多く、トピックも大変豊富なので英語の勉強に適している。

魔術やドラゴン、鋼鉄、拷問…。

ハードロック、ヘビーメタルを聴くと知能が高くなるという研究結果もあるほど。

ヒップホップやテクノは出てくる言葉が少ないのであまり勉強にならない。

情報化社会において重要なのは英語を話すことではなく、英語という言語で提供される文字情報から自分が求めるものを読み取ること。