【今回観た映画】
大暴れ風来坊(1960日)
帰ってきた旋風児(1962日)
赤い靴とろくでなし(1963日)
炎の少女チャーリー(2022米)
王になろうとした男(1975米・英)
ダイ・ハード/ラスト・デイ(2013米・洪)
敦煌(1988日・中)
ミッシング ID(2011米)
抜き射ち二挺拳銃(1952米)
96時間(2008仏)
大暴れ風来坊 ★★★☆☆
1960日。79分。山崎徳次郎監督。小林旭。浅丘ルリ子。宍戸錠。
風来坊の浩次が四国・松山で土地購入のため金策に走る瀬川運送の瀬川父娘を、その土地の乗っ取りを企む関西の実力者・大田黒、その手先の桜観光社長・榊原らから救う。
流れ者シリーズ4作目。今度は流れ者か。色々とあるものだ。
途中でタイトル回収のような台詞もあった。
ミュージカル?と思うほど歌のシーンが多かった。
アメリカ映画のようにダンスはしないけど、小林旭がギターを弾いて(るよね)、しっとりと聴かせる。
ジャンルは演歌。良い声だった。
本作の小林旭は刑事役。
しかし、役どころが変わっただけで今回もヤクザとか殺し屋とケンカしたり、撃ち合ったり。
粗製乱造な感じは否めない。
映像も、トラックの爆破シーンがおもちゃの車だと丸分かりだったり、今観るとさすがに厳しい。
でも、そういうものだと思ってその世界へ入り込めば楽しい映画。
主役の小林旭も、ライバル役の宍戸錠も魅力的。
本作の浅丘ルリ子が、髪型のせいか少し今田美桜に似ていた。
帰ってきた旋風児 ★★★☆☆
1962日。78分。野口博志監督。山本直純音楽。小林旭。青山恭二。芦田伸介。松原智恵子。藤村有弘。
新作発表会を目前に控えた二階堂卓也は、横浜港で日本人のファッションモデルの死体を見つけた。
事件の裏には香港の売春シンジケートが絡んでいた。
「銀座旋風児」シリーズ第5作。
旋風児、と書いて「マイトガイ」と読むそうだ。
一体、どれだけシリーズがあるんだ。笑
ちなみに、日活のX(Twitter)によると
●石原裕次郎=タフガイ
●小林旭=マイトガイ
●和田浩治=やんちゃガイ
●二谷英明=ダンプガイ
●高橋英樹=ナイスガイ
●宍戸錠=エースのジョー
●赤木圭一郎=トニー(クールガイ、という愛称もあったとか)
だそうだ。
さすがに、今観るとクサ過ぎて笑ってしまうような内容。
アクションも昔風の雑な感じ。
素朴と言えば素朴。
しかし、「帰ってきた旋風児」と同様に、そういうものだと入り込めば面白くて楽しい映画だと思う。
赤い靴とろくでなし ★★★☆☆
1963日。88分。牛原陽一監督。宍戸錠。井上昭文。水谷八重子。
南国のある港町。
ろくでなしコンビのジョーと圭介は赤い靴の女・ユリと知り合い、関東一円の暗黒街を牛耳る野村興行を乗っ取ろうとの大計画をもちかけられる。
コメディ。宍戸錠の「ろくでなしシリーズ」というのがあったそうだ。
これは第2作。
たぶん、裕次郎や小林旭の看板作品の二本立てだったんだろうと思われる(実際のところは分からないけど)。
宍戸錠のろくでなし振りが楽しい。
“生きてるのが怖くって寿命が縮まるくらいだ”
って言い回しが妙に可笑しかった。
「大暴れ風来坊」「帰ってきた旋風児」と同様に古い映画なので、そういうものだと思って楽しむのが○。
しかし、昔の日活映画を観てきたけどこんなにシリーズものばかりでは新規ファンが増えず縮小再生産みたいになっていたんじゃないかと想像する。
独特の魅力があって良いんだけど、似たような作品が多いので飽きられるのは早かったんじゃないか。
固定ファンはいただろうけど。
映画会社の中では規模が小さかったというから、あるいは固定ファンをつかむのが会社の生き残り戦略だったんだろうか。
炎の少女チャーリー ★★★☆☆
2022米。95分。キース・トーマス監督。スティーヴン・キング原作「ファイアスターター」。
ザック・エフロン。ライアン・キエラ・アームストロング。カートウッド・スミス。
実験により超能力を持つ両親の元に生まれ、パイロキネシス(自然発火)という力を持つ少女チャーリー。
その力はチャーリー自身で制御できず、時に暴走してしまう。
父アンディは政府の情報機関・通称「店(ショップ)」から娘と共に逃げ続けていた。
原作は昔読んだ。今はもう絶版になっているようで、Amazonでも見当たらなかった。
さほど面白かった訳でもないけど、何となく心に残る話だった。
映画のタイトルは聞いたことがあり、「ファイアスターター」が原作だということも知っていた。
「リブート版」が作られていたとは知らなかった。
私が聞いたのは1984年版の方だったようだ。そちらは残念ながら観ていないので、違いは分からない。
原作に母親はほとんど登場しなかった気がする。
その他、父親のラストとか色々と違いはあったけど、昔のことなので記憶にあまり自信はない。
映画に合うように変えた所もあるだろうし。
それでも、観ながら昔のことを思い出して懐かしかった。
興業収入を見るとヒットしなかったみたいだけど、個人的には記憶深い映画になった。
王になろうとした男 ★★★☆☆
1975米・英。129分。ジョン・ヒューストン監督・脚本(共同)。ショーン・コネリー。マイケル・ケイン。
王になることを夢見た2人の英印軍退役軍人が、アフガニスタン辺境部の国カフィリスタンを冒険する。
「インディ・ジョーンズ」みたいな映像。話は似てないけど。
未開の地で、頭脳と口先だけで王様になろうという話。
今観ると素朴。原型と言えるかも。
ショーン・コネリーが渋い。
ダイ・ハード/ラスト・デイ ★★★☆☆
2013米・ハンガリー。98分。ジョン・ムーア監督。
ブルース・ウィリス主演・製作総指揮。ジェイ・コートニー。セバスチャン・コッホ。コール・ハウザー。
シリーズ5作目。
ニューヨーク市警察のジョン・マクレーン刑事は、音信不通だった息子ジャックがモスクワで殺人事件を起こして身柄を拘束されたことを知り、休暇をとって会いに行く。
しかし、到着早々にテロ事件に巻き込まれたことをきっかけに、大物政治家や大富豪、軍人らが暗躍する巨大な陰謀に巻き込まれてしまう。
前作から6年振り、第1作からは25年もたっているそうだ。
ブルース・ウィリスも歳を取るわけだ。
ちょっと力の抜けた感じの、ジョン・マクレーン刑事のキャラは健在。
本作では息子が出てきて、アクションはそちらと分担、というか譲ってる感じか。
スタローンとかジャッキー・チェンの最近の作品もそうだけど、こういう役割分担で名前のある役者を生かすようにしているのかも。
敦煌 ★★★☆☆
1988日・中。143分。佐藤純彌監督・脚本(共同)。井上靖原作「敦煌」。西田敏行。佐藤浩市。柄本明。中川安奈。三田佳子。渡瀬恒彦。
北宋の時代。趙行徳は科挙に落ちたことをきっかけに西夏へたどり着く。
そこはシルクロードの拠点として仏教文化の華開く砂漠のオアシスだった。
やがて戦乱が起こる。
趙行徳は敦煌の文化遺産を戦乱から守ることを決意し、貴重な書籍や経典を敦煌郊外の石窟寺院に運び出すことに成功する。
スケールの大きい邦画。
物々しい雰囲気。
テレビドラマでは味わえない壮大さが素晴らしいんだけど、どうも昔の邦画は暗い。
話は面白いし良いんだけど、そこだけはどうもなあ、と昔の邦画を観るとよく感じることを本作を観ながら思った。
ミッシング ID ★★★☆☆
2011米。106分。ジョン・シングルトン監督。テイラー・ロートナー。リリー・コリンズ。アルフレッド・モリーナ。ジェイソン・アイザックス。マリア・ベロ。シガニー・ウィーバー。
スポーツ万能の不良高校生ネイサンは、平凡で幸せな毎日を送っていた。
ある日、幼なじみのカレンと宿題で調べものをしていた彼は偶然見た失踪者サイトに載せられた1枚の写真が幼いころの自分だと気づく。
そんな矢先、彼の自宅に謎の2人組が現われ、抵抗した両親が殺害されてしまう。
期待してなかったけど、面白かった。
話はありがちなんだけどテンポが良く、テイラー・ロートナーのキャラも良くて臭くならない。
リリー・コリンズがきれい。
抜き射ち二挺拳銃 ★★★☆☆
1952米。77分。ドン・シーゲル監督。オーディ・マーフィ。フェイス・ドマーグ。スティーヴン・マクナリー。
ゴールド・ラッシュに沸き立つカリフォルニア。
採掘権強奪ギャングに父を殺されたリュークはタイロン保安官の助手になり共に強奪団と戦う。
リュークはシルバー・キッドの異名をとる拳銃の名手。タイロンは“稲妻”といわれる早射ちの名手だったが、負傷して右腕が利かなくなっていた。
監督は「ダーティハリー」「アルカトラズからの脱出」のドン・シーゲル。
コンパクトな佳作といった印象で、面白かった。
96時間 ★★★☆☆
2008仏・英・米。93分。ピエール・モレル監督。リュック・ベッソン製作・脚本(共同)。
リーアム・ニーソン。マギー・グレイス。ファムケ・ヤンセン。
元CIA工作員のブライアンは妻と別れて独り暮らし。
妻の元で暮らす17歳の娘キムが旅行先のパリで誘拐された。
ブライアンは犯行がアルバニアの人身売買組織によるものと割り出し、キムを救出するために単身パリへ向かう。
これまでのデータから誘拐事件の被害者が無事でいられるのは96時間。
暴力描写が少しキツめな気はするけど、アクションが良く展開がスピーディで面白かった。
ブライアンが万能過ぎて、ピンチは少ない。
話がサクサク進むので、それはそれでありかも。
話も映画なりに辻褄を合わせてると思う。