【今回観た映画】
かくも長き不在(1961仏・伊)
5時から7時までのクレオ(1962仏・伊)
八甲田山(1977日)
街が眠る時(1959日)
その人は遠く(1963日)
ルパン三世(2014日)
スノーデン(2016米)
ディファイアンス(2008米)
大脱獄(1975日)
黄泉がえり(2003日)
かくも長き不在 ★★★☆☆
1961仏・伊。98分。アンリ・コルピ監督。マルグリット・デュラス脚本(共同)。アリダ・ヴァリ。ジョルジュ・ウィルソン。
第二次世界大戦後。
パリ郊外でカフェを営むテレーズの前に、16年前にゲシュタポに強制連行されたまま行方不明になっていた夫にそっくりな浮浪者が現れる。
彼は記憶を失っていた。
ある夜、テレーズは男を夕食に招く。
テレーズは記憶を思い出させようと過去の話をし、2人はダンスをする。
しかし、記憶を取り戻せない男は姿を消してしまう。
白黒。
戦争が残した傷跡。実際にもこういう話はあったんだろう。
記憶が戻らなくても、家族なら帰って来たら良いのにと思うけど、そうも行かないか。
考えさせられる映画だった。
5時から7時までのクレオ ★★★☆☆
1962仏・伊。90分。アニエス・ヴァルダ監督・脚本。コリーヌ・マルシャン。アントワーヌ・ブルセイエ。ドミニク・ダヴレー。
午後「5時から7時まで」の「クレオ」の生活をリアルタイムに描写する。
歌手のクレオは癌の不安を抱きながら、精密検査の結果を待つ間パリの街中をさまよう。
7時の医者の予約まで、心の準備をしつつ何人かの友だちや見知らぬ人と出逢う。
白黒。一部カラー。
クレオの目前に癌=死が迫り、押し潰されそうな気持ちで映画は始まる。
徐々に気持ちの整理が出来て、穏やかになっていく。
後半はフランス映画っぽいお洒落な感じも出てくる。
友人とオープンカーでドライブするシーン。
ウィンカーの変わりに手で合図するのがシュールで面白い。
本作の舞台はパリだけど、アメリカの映画を観ても結構ボロい車が走ってる。
日本人は車をピカピカにするっていうけど、これらと比べたら確かにそうなのかもしれない。
映画とは全く関係ないけど、クレオ役のコリーヌ・マルシャンが時々サッカーの槙野智章に似て見えた。笑
八甲田山 ★★★☆☆
1977日。169分。森谷司郎監督。新田次郎原作「八甲田山死の彷徨」。高倉健。北大路欣也。三國連太郎。加山雄三。丹波哲郎。緒形拳。栗原小巻。加賀まりこ。秋吉久美子。
明治34年末。
日露戦争開戦が目前に迫り、寒地装備と寒地訓練の不足を補うために陸軍は冬の八甲田山で寒地訓練を行う。
行軍計画は、青森と弘前から出発した各連隊が八甲田山ですれ違うというものだった。
しかし、冬の八甲田山は予想を超える難所だった。
加えて、指揮権のない上官の口出しや案内人を断ったこと等が困難に拍車を掛ける。
実話ベース。
歴史に残る愚行…というのが率直な感想。
振り回された兵士たちは気の毒だ。
映画自体は豪華な大作で見応えがあった。
健さんは厳しい北の気候が似合う。
連隊は独力で行軍を開始したものの、雪の中で困り果てて地元の家に駆け込む。
そこで道案内した少女を演じたのは、秋吉久美子だとか。
全然分からなかった。
街が眠る時 ★★★☆☆
1959日。91分。野口博志監督。長門裕之。中原早苗。芦田伸介。宍戸錠。
東洋日報社会部の記者である香川はライバル記者の田中が殺されたと知る。
田中は特ダネを追って深入りして殺されたに違いないと考えた香川は彼の為に必ず記事にしようと違い、生前の足取りを追う。
白黒。
本作も、日活のいわゆる“無国籍アクション映画”だろうか。
無国籍というよりどこか無機質な感じもする。
殺し屋の多田は最後に格好悪く倒されてしまうけど、演じる宍戸錠はやっぱり良い。
ただ、今観ると華奢で、もう少し身体を鍛えていたらもっと良いのにと思う。
でも当時はこれで良かったんだろうな。
その人は遠く ★★★☆☆
1963日。83分。堀池清監督。芦川いづみ。山内賢。和泉雅子。
大学受験を控えた浪人生の岡田量介は母の久子と2人暮らし。
父を亡くした従姉の細川奈津子が花嫁修業を兼ねて上京し、同居することになる。
量介は美しい奈津子に恋心を抱く。
白黒。
話はつまらなくはないけど、映像は今の映画からするとかなり見劣りするので、途中はちょっと退屈だった。
芦川いづみがきれい。
ルパン三世 ★★★☆☆
2014日。133分。北村龍平監督。小栗旬。玉山鉄二。綾野剛。黒木メイサ。浅野忠信。ジェリー・イェン。キム・ジュン。ニック・テイト。
ルパン三世と次元大介、石川五ェ門は世界を支配できる力を得られるという秘宝「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」を狙う。
実写。
ルパン三世も色々あるけど、一番印象深い「カリオストロの城」と本作では雰囲気が全然違う。
それはしょうがないので、別物として鑑賞。話も俳優も悪くなかった。
特に、玉山鉄二の次元大介は素晴らしい。
浅野忠信の銭形警部、綾野剛の石川五ェ門も悪くない。
小栗旬のルパン三世は難役だけど頑張った印象。
黒木メイサの峰不二子はちょっと厳しかった。
スノーデン ★★★☆☆
2016米。134分。オリバー・ストーン監督。ジョセフ・ゴードン=レヴィット。シャイリーン・ウッドリー。メリッサ・レオ。ニコラス・ケイジ。
2013年6月に、イギリスのガーディアン誌によってアメリカ政府が秘密裏に構築した国際的監視プログラムの情報がスクープされる。
情報源はアメリカ国家安全保障局NSAの職員である29歳の青年エドワード・スノーデンだった。
スノーデンは、テロリストのみならず全世界の個人情報が監視されている事実に危機感を募らせた結果、ガーディアン誌に情報を持ち込んだのだった。
以前に「シチズンフォー スノーデンの暴露」という映画を観た。
被るところもあったが、本作も興味深くて面白かった。
オリバー・ストーン監督の名前は久しぶりに聞いた。
wikiを見たら、本作の後も活動を続けているようだ。すごいことだと思う。
ディファイアンス ★★★☆☆
2008米。136分。エドワード・ズウィック監督・脚本(共同)。ネハマ・テク原作「ディファイアンス ヒトラーと闘った3兄弟」。ダニエル・クレイグ。リーヴ・シュレイバー。ジェイミー・ベル。
実話ベース。
第2次世界大戦中に、1200人ものユダヤ人を救ったビエルスキ兄弟の物語。
ナチス・ドイツに両親を殺されたビエルスキ3兄弟は、復讐を胸にベラルーシの森へと逃げ込む。
やがて、森にはナチスの迫害から逃れてきたユダヤ人が続々と集まり、兄弟はキャンプを設営する。
重々しい映画だが、引き付けられる。
森に逃げて生き延びたユダヤ人がこんなにいたとは知らなかった。
大方原作ベースだが、最後のドイツ軍との戦いは原作とかけ離れた内容だそうだ。
とは言え、考えさせられる話だった。
ダニエル・クレイグが良かった。
この人のジェームズ・ボンドはショーン・コネリーの次に好きだった。本作も良かった。
大脱獄 ★★★☆☆
1975日。91分。石井輝男監督・脚本。高倉健。木の実ナナ。室田日出男。田中邦衛。菅原文太。
梢一郎は極道仲間の剛田と銀行強盗をしたが、剛田は梢に罪を着せて逃げてしまう。
梢は死刑判決を受けて網走刑務所に入るが、6人の死刑囚とともに脱獄する。
梢は一緒に脱獄した国岩邦造と共に剛田とその黒幕である松井田に復讐しようとする。
昔の東映映画。舞台は北海道。
健さんはヤクザや前科者の役が多くて、よく似合う。
黄泉がえり ★★★☆☆
2003日。126分。塩田明彦監督。梶尾真治原作。
草彅剛。竹内結子。伊勢谷友介。伊東美咲。石田ゆり子。哀川翔。山本圭壱。市原隼人。長澤まさみ。柴咲コウ。田中邦衛。
熊本県阿蘇地方で、死んだ人が蘇るという超常現象が起こる。
「黄泉がえり」と名付けられたこの現象は、死んだ者が、死後も自分のことを想い続けてくれた人の前に、当時のままの姿で突然現われるというものだった。
厚生労働省職員の川田平太は自分の生まれ故郷でもある現地へ調査に赴き、幼なじみで「黄泉がえり」を果たした橘葵に出会う。
wikiを見たら、興行収入30.7億円と大ヒットしていた。
タイトルは聞いたことがあったけど、こんなにヒットしていたとは。
竹内結子の橘葵が良かった。
草彅くんが若い。
柴咲コウの歌は懐かしかった。歌のシーンがやけに長かったけど。笑
弦楽器の叙情的なBGMが「ラストエンペラー」によく似ていて、こちらも懐かしい気持ちになった。
両者に関係はないと思うけど。