【今回観た映画】
ファイト・クラブ(1999米)
Dr.コトー診療所(2022日)
時の支配者(1982仏)
映画 イチケイのカラス(2023日)
不死身の保安官(1958米)

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015米)
ある愛の詩(1970米)
ドラゴン・キングダム(2008米・中)
横道世之介(2013日)
硝子の塔(1993米)




ファイト・クラブ ★★★★☆
1999米。139分。デヴィッド・フィンチャー監督。エドワード・ノートン。ブラッド・ピット。ヘレナ・ボナム=カーター。ミート・ローフ。ジャレッド・レト。

エリートしビジネスマンの「僕」はバーで知り合ったタイラーと秘密の格闘場「ファイト・クラブ」を始める。

しかし、次第にタイラーが暴走し始め、「ファイト・クラブ」はコントロールが効かなくなっていく。


独特の雰囲気でインパクトがある。

物議を醸しそうな内容だけど、魅力がある。

本作にかぶれて「ファイト・クラブ」もどきをした人もいたんじゃないだろうか。

最後の方で、死んだ仲間を前に

「ヒズ・ネーム・イズ・ボブ・ポールセン」

と皆で何度も唱えるところは、昔読んだ村上龍の

「だいじょうぶ・マイ・フレンド」

を思い出してしまった。

映画も観たいんだけど、あまりヒットしなかったみたいでサブスクに入ってない。

DVDが出ていたようだけど、絶版になったみたいだ。




Dr.コトー診療所 ★★★☆☆
2022日。135分。中江功監督。山田貴敏原作。吉岡秀隆。柴咲コウ。時任三郎。大塚寧々。髙橋海人。生田絵梨花。蒼井優。神木隆之介。堺雅人。大森南朋。泉谷しげる。筧利夫。小林薫。

19年前、本土からフェリーで6時間かかる孤島・志木那島にやって来たDr.コトーこと五島健助は、今では島にとってかけがえのない存在になっていた。

数年前にコトーは彩佳と結婚し、もうすぐコトーは父親となる。

 しかし、過疎高齢化が進む志木那島には近隣諸島との医療統合の話が持ち上がり、コトーには島を出て拠点病院で働く話が来ていた。

悩むコトーの身にもまた、異変が起こる。急性白血病だった。

島に台風が近づき、大きな被害が出ていた。

次々と急患が運び込まれる診療所は、限られた医療体制で対応しなければならず、まるで野戦病院のようだった。


物語の主人公って、平和な人生を送らせてもらえないなあ、としょうもないこと(笑)を思いながら観ていた。

ドラマのためには仕方ないことだけど。

でも、主人公が病気になる話は嫌だな。

特に、本作みたいなシリーズものの主人公を病気にしてピンチを作るのは。

加えて、死んじゃったのか助かったのか分からないようなラストは、個人的にはあまり見たくない。

状況からして、本作がシリーズの最後になるかもしれないのに。


正月はテレビで映画がたくさん放送されていて、何本か観た。

Dr.コトー診療所の映画版は今回初めて観た。

明くる日にやってた「約束のネバーランド」は以前に観たけど、また観てしまった。

ノーマン役の俳優が当時も今回も印象に残っていて、ググってみたら板垣李光人だった。

昨年(2023年)秋のドラマ「フェルマーの料理」で高橋文哉・志尊淳と共演していた。

それ以前にもたくさん出演してるみたいだけど、ちょっと覚えてない。

ルックスも良いし、とても良い俳優だと思った。




時の支配者 ★★★☆☆
1982仏。78分。ルネ・ラルー監督。メビウス作画監督。ルネ・ラルー、メビウス脚本(共同)。フレデリク・ルグロス。サディ・ルボット。ジャン・バルモン。

惑星ペルディドで巨大なスズメバチに襲われ、父を失った少年ピエール。

遠い宇宙を航行中の父の友人ジャファールたちとマイクで交信しながら天涯孤独の旅を続ける。

ピエールのいるペルディド星へと急ぐジャファールたちだが、全体主義思想に凝り固まった恐るべき惑星に囚われの身になってしまう。


アニメ。

絵が独特で魅力的。

ルネ・ラルー監督は「ファンタスティック・プラネット」が有名。

以前に観たが、絵はこちらの方が面白いと思った。




映画 イチケイのカラス ★★★☆☆
2023日。119分。田中亮監督。浅見理都原作。竹野内豊。黒木華。斎藤工。山崎育三郎。柄本時生。西野七瀬。田中みな実。桜井ユキ。尾上菊之助。宮藤官九郎。吉田羊。向井理。小日向文世。

型破りな裁判官・入間みちおが東京地方裁判所第3支部第1刑事部を去って2年。

彼は岡山県瀬戸内の長閑な町で起きた、史上最年少の防衛大臣・鵜城英二に対する傷害事件を担当することに。

事件の背後にはイージス艦の衝突事故が関係しており、国家機密のため調査は難航する。

一方、坂間千鶴は裁判官の他職経験制度により、弁護士として働いていた。

そんなある日、町を支える支える地元の大企業・シキハマ株式会社にある疑惑が持ち上がる。


ドラマはよく観ていた。

映画もとても面白かった。

千鶴の出番が多くて、主役のようだった。

でも、千鶴も良いキャラだけどやっぱりこのドラマはみちお役の竹野内豊。

最後の裁判で産業医(吉田羊)に語り掛けるところなど、とても良かった。

他には、人権派弁護士役の斎藤工もキャラが立っていて良かった。

小日向文世が少なめだったのでもう少し見たかったかも。

花屋の娘さんが、賀来賢人とCMをやっている女優だった。(八木莉可子)

「ひとなまはいちどきりだぞ」

ってセリフがなぜかとても印象に残っている。

エンドロールでは結構良いところで名前が出ていた。

売り出し中のようだし、これから色々と出てくるんだろう。
(既に売れっ子で、私が知らないだけかもしれないけど)




不死身の保安官 ★★★☆☆
1958米。103分。ラオール・ウォルシュ監督。ケネス・モア。ジェーン・マンスフィールド。ヘンリー・ハル。

19世紀の半ば。

イギリス人のティブスはアメリカ西部に銃を売りにやってくる。

英国紳士で万事畏まった彼は西部の流儀が何も分からない。

やがて偶然が重なって、彼は保安官に任命され、先住民と家族になり、西部でホテルを経営するケイトと結婚する。


西部劇。コメディ。

ティブスの調子外れな様子がおかしいが、何だかんだで全てうまく行ってしまう。

撃ち合いもあるんだけど、雰囲気はほのぼのとしてる。

西部劇にも色々あるものだ。




トランボ ハリウッドに最も嫌われた男 ★★★☆☆
2015米。124分。ジェイ・ローチ監督。ブライアン・クランストン。ダイアン・レイン。ヘレン・ミレン。ルイ・C・K。エル・ファニング。マイケル・スタールバーグ。

ダルトン・トランボはアメリカの脚本家。

熱心な共産党員でもあった。

1940年代から50年代にかけてアメリカで猛威をふるった赤狩りの標的となった彼は、下院非米活動委員会への協力を拒んだために投獄されてしまう。

釈放された後もハリウッドでの居場所を失ったトランボは偽名で活動を続け、「ローマの休日」など数々の名作を生み出しアカデミー賞を2度も受賞する。


赤狩りはあくまで知識として知っていただけなので、こうしたドラマがあったとは知らなかった。

トランボ復活のシーンは感動的。

カーク・ダグラスが、勇気があって格好良い。

「スパルタカス」に、こんな裏話があったとは。

他にも昔の映画が何本か出てくる。まだ観たことがない作品もあったので、機会があれば観てみたい。

奥さん役でダイアン・レインが出演している。

この人は昔、日本でとても人気があった。

ベテランになってからの映画は初めて観た。たぶん。

クレジットを見るまで分からなかった。




ある愛の詩 ★★★☆☆
1970米。99分。アーサー・ヒラー監督。アリ・マッグロー。ライアン・オニール。

代々ハーバード大学に通う名家出身のオリバーは、大学の図書館で出会った貧しいイタリア系移民の娘ジェニーと恋に落ち、父親の反対を押し切って勘当同然で結婚する。

しかし幸せな日々は続かず、ジェニーが白血病で残り少ない命だと判明する。

オリバーは父親に頼み込んで高額の医療費を出してもらうが、彼女の病状は好転せず亡くなってしまう。


「イージー・ライダー」「明日に向って撃て!」の翌年、「いちご白書」と同じ1970年の、“アメリカン・ニューシネマ”全盛期の映画。

とは言え、本作はムーブメントとは全然関係ない王道の、言い方を変えればベタな恋愛もの。

いつの世にもこういう映画の需要はあるということか。


オリバー父の「結婚はもう少し考えて、ロースクールを出てからでも良いんじゃないか」というのは現実的な妥協点だと思えてしまう。

若い頃はなかなか、俯瞰して考えることは難しいか。それだけ歳を取ったのかもしれない。


ジェニー役のアリ・マッグローは先日観た「ゲッタウェイ」でスティーブ・マックイーンと共演していた。

その時も思ったんだけど、この人は日本人の女優に似てる気がする。ネットを見たら、国仲涼子とか南沙織が挙がっていた。

個人的には梨花とか長谷川京子だと思ったが、それはなかった。

誰もいないってことはまあ、気のせいなんだろう。笑




ドラゴン・キングダム ★★★☆☆
2008米・中。105分。ロブ・ミンコフ監督。マイケル・アンガラノ。ジャッキー・チェン。ジェット・リー。リウ・イーフェイ。

カンフーオタクの高校生・ジェイソンはギャングに追われてビルの屋上から墜落。

古代中国に似たキングダムという世界へ来てしまう。

ジャッキー・チェンとジェット・リーの共演は中国で大きな話題になったそうだ。

キングダムに来て最初の方は「カラテキッド」を思い出すような展開だった。

オマージュだろうか。




横道世之介 ★★★☆☆
2013日。160分。沖田修一監督・脚本。高良健吾。吉高由里子。池松壮亮。伊藤歩。綾野剛。

1980年代、長崎県の港町から大学進学のために上京した横道世之介。

おひとよしだが明るく素直な彼は誰からも好かれる。

世間知らずな社長令嬢の与謝野祥子や仲間たちと青春の日々を過ごす。

コメディタッチの、ま甘酸っぱい青春もの。
学生時代を思い出す。

年代が合えば、もっと懐かしいだろうと思う。

(ここからネタバレあります)

途中で、現在の祥子が「昔付き合ってた人」振り返ることから、別れちゃったんだ、相性良さそうだったのにと思っていたら、ラストで死んだことが語られて衝撃的だった。




硝子の塔 ★★☆☆☆
1993米。108分。フィリップ・ノイス監督。
シャロン・ストーン。ウィリアム・ボールドウィン。トム・ベレンジャー。

離婚したばかりの女性編集者カーリーはマンハッタンの高級高層マンションに引っ越してきた。

しかしそこはカーリーに瓜二つのナオミ・シンガーが飛び降り自殺した部屋だった。
マンションでは他にも怪死事件が起こっていた。

オーナーのジークによって全室に隠しカメラが仕掛けられ、ジークは秘密のモニター室で盗撮を楽しんでいた。


雰囲気はあるものの、サスペンスやホラーの要素はあまりない。

シャロン・ストーンのセクシーなラブシーンがてんこ盛りで、こちらが売りだと思われる。

カーリーも周りの人たちもいい大人ながら下ネタばかり言ってる。

B級としてそれなりの出来だと思うけど、しょうもないものを観ている気になる。