【今回観た映画】
東京物語(1953日)
秋刀魚の味(1962日)
素晴しき男性(1958日)
新宿アウトロー ぶっ飛ばせ(1970日)
茜色に焼かれる(2021日)

大脱出2(2013米)
大脱出3(2019米)
映画 怪物くん(2011日)
デーヴ(1993米)
ナッシング・トゥ・ルーズ(1997米)




東京物語 ★★★☆☆
1953日。136分。小津安二郎監督・脚本(共同)。笠智衆。東山千栄子。原節子。香川京子。杉村春子。山村聡。

尾道に暮らす周吉ととみの老夫婦は、小学校教師をしている次女の京子に留守を任せて、東京の下町で小さな医院を開業している長男の幸一を訪ねて東京見物にやって来る。

白黒。

淡々として落ち着いた、独特の雰囲気。

とても繊細に気持ちを描き出している。

原節子は名前だけ知っていたが出演作は初めて観た。




秋刀魚の味 ★★★☆☆
1962日。113分。小津安二郎監督・脚本(共同)。笠智衆。岩下志麻。佐田啓二。岡田茉莉子。東野英治郎。三宅邦子。岸田今日子。杉村春子。

サラリーマンの平山周平は妻に先立たれ、長女の路子、長男の周平と暮らしている。

ある日、同窓会の帰りに元恩師・佐久間を自宅に送り届けた時に、父の世話に追われて婚期を逃した佐久間の娘・伴子を見て、自分の世話をしている長女・路子の将来を心配するようになる。

本作も、独特のゆったりとしたテンポ。

特に劇的な展開はなく淡々としてる。

でもいつの間にか入り込んで観てしまう。

細部がしっかりしてるからだろう。

観ながら、ふと自分の生活を振り返ってしまった。




素晴しき男性 ★★★☆☆
1958日。106分。井上海次監督・脚本。石原裕次郎。北原三枝。月丘夢路。山岡久乃。大坂志郎。西村晃。

踊り子の陽子は夢に出てきた男性にそっくりな青年実業家・土屋秀男と知り合い、プロポーズされる。

陽子は、秀男の兄が所属劇場で舞台監督を務める通称“ウルサ型”・団武男であると知る。


結婚にまつわる人間関係のあれこれ。

人間関係自体は今でもあり得る話だと思うけど、感覚は全然違っていて興味深い。




新宿アウトロー ぶっ飛ばせ ★★★☆☆
1970日。86分。藤田敏八監督・脚本(共同)。渡哲也。原田芳雄。梶芽衣子。成田三樹夫。沖雅也。深江章喜。

仮釈放で出所した“死神”こと西神勇次。

彼を出迎えたのは、裕福な家を出て無頼な生活を送る直いう青年だった。

直は、マリファナの密売に失敗して時価三千万円のブツと相棒の修平を奪われており、勇次に助けを求める。

2人の捜査により、友愛互助会と、サソリと異名をとる殺し屋の姿が浮び上がる。

日活アクション。とは言え、裕次郎や宍戸錠とは雰囲気がかなり違う。

時期的に、アメリカン・ニューシネマの影響なんかもあるんだろうか。よく分からないけど、雰囲気的に。

渡哲也、原田芳雄がイケメン。

沖雅也が若い。




茜色に焼かれる ★★★☆☆
2021日。144分。石井裕也監督・脚本。尾野真千子。和田庵。片山友希。オダギリジョー。永瀬正敏。

田中良子は夫の陽一を交通事故で亡くした後、花屋のバイトと風俗嬢の仕事を掛け持ちして中学生の息子・純平と暮らしている。

時に理不尽な扱いを受けても、「まあ頑張りましょう」を口癖に日々を過ごしていた。


サブカルな雰囲気の邦画。

単館上映とか深夜のテレビ放送が似合いそう。

「理不尽な扱い」をしてくるのが結構嫌な奴らばかり。

でも、主人公の良子は逞しい。

私は観ていて辛くなったけど、良子に感情移入したら違う見方も出来るかもしれない。

最後、熊木をやっつけるところは少しだけスッとした。

せっかく2時間半過ごすなら、もっと楽しい映画を、と思わなくもない。

ただ、観ながら色々と考えるところの多い映画だった。




大脱出2 ★★★☆☆
2013米。115分。ミカエル・ハフストローム監督。シルヴェスター・スタローン。アーノルド・シュワルツェネッガー。ジム・カヴィーゼル。ファラン・タヒール。

前作から5年後、脱獄のプロ・ブレスリンは一流のスタッフを集めた警備会社を新設し、後進の育成に当たっていた。

前作で、脱獄のプロ・ブレスリンが大海原に浮かぶ監獄要塞に挑んでから5年後。

警備会社を営む彼は、スタッフの1人・シューが姿を消し、コンピューター制御された最強セキュリティシステムの監獄“ハデス”に収監されていると知る。

ブレスリンはシューを救うためにハデスに収監され、脱獄に挑む。

スタローンはあまり出てこない。若手中心。

この辺、ジャッキー・チェンの最近の映画と似ている。

衰えたとはいえ名前は大きいし、そういう作り方がベターなのかもしれない。




大脱出3 ★★★☆☆
2019米。97分。ジョン・ハーツフェルド監督。シルヴェスター・スタローン。デイヴ・バウティスタ。マックス・チャン。デヴォン・サワ。ジェイミー・キング。カーティス・"50セント"・ジャクソン。

社長令嬢ダヤが何者かに掠われ、“悪魔砦”に囚われているとの情報が入る。

そこは全てが謎に包まれ、これまで出たものは誰もいないという秘密の監獄だった。

ブレスリンは、ローたちとともにダヤ救出に向かう。しかし、ブレスリンのパートナーであるアビゲイルも“悪魔砦”に拉致されてしまう。

監獄内で人質が次々に殺されるのはの怖くて、迫力があった。

シェン・ロー役のマックス・チャンが格好良い。

救出したダヤに、

“君が望むなら、予定があっても優先する”

と言うところはしびれる。




映画 怪物くん ★★★☆☆
2011日。103分。中村義洋監督。大野智。松岡昌宏。八嶋智人。川島海荷。上島竜兵。チェ・ホンマン。濱田龍臣。上川隆也。北村一輝。稲森いずみ。鹿賀丈史。

国民から怪物ランドの王位継承を反対された怪物くんは、怒って人間界へ脱走してしまう。

しかし、かつて過ごした日本へ向かったつもりが「カレーの王国」にたどり着いてしまい、王国内の争いに巻き込まれる。


懐かしい。

日テレ(だったと思う)のドラマは結構観ていた。

怪物くんの大野くんが良かった。もう芸能界には戻って来ないんだろうか。




デーヴ ★★★☆☆
1993米。110分。アイヴァン・ライトマン監督・製作(共同)。ケヴィン・クライン。シガニー・ウィーバー。

大統領の形態模写をしている芸人のデーヴは、シークレットサービスにスカウトされて身代わりを引き受ける。

しかし、大統領が脳卒中で倒れたために彼の替え玉生活は延長される事になった。

デーヴは次第に、自分自身の感覚で政治問題と向き合い始める。


コメディ。

とても面白かった。

ディテールをもう少し丁寧に、もっともらしく作れば良いのにと思わなくもないけど、コメディだし。

昔読んだ「影武者徳川家康」という小説を思い出した。

あちらの舞台は日本の戦国時代で、コメディ要素もないけど、影武者が自分の意思で動いてとても面白かった。




ナッシング・トゥ・ルーズ ★★★☆☆
1997米。98分。スティーヴ・オーデカーク監督・脚本。ティム・ロビンス。マーティン・ローレンス。ジョン・C・マッギンリー。ジャンカルロ・エスポジート。

広告代理店の重役ニック。

ある日、愛する妻が会社の上司と自宅のベッドで不倫をしている現場を目撃してしまう。

ショックで家出したニックは強盗に遭うが、自暴自棄な彼は強盗のポールと一緒にボスの金庫を狙う。


コメディ。

ニックの変化がものすごい。昨日まで重役のエリートだったのに、今日は強盗。

あらあらと思ってる内に話が進む。

ニックとポールが首尾よく大金を手にしたところを、更に他の強盗に襲われたりして、アメリカって物騒だなと改めて思う。

ポールが貧しい理由として、黒人差別で仕事に就けないことが話される。

この辺はリアリティを感じた。

1997年の映画なので、今はまた違うだろうけど。

最後は誤解が解けて、元の席に戻ったニックがポールに仕事を紹介して終わる。

姉の家で恋人と夢中で致してる妹っていうのもどうかと思うけど、ストーリーの都合上はありか。