第165回芥川龍之介賞受賞作。
記憶を失って〈島〉に流れ着いた宇実と、独特な言葉や風習を持つ〈島〉の人々の話。
〈島〉は“大ノロ”を中心とした〈ノロ〉たちによって統治されている。
“ノロ”はすべて女性。男性が外されているのには、〈島〉の歴史が関わっていた。
あくまで、市井の一読者が好き勝手言ってるだけですが・・
私が普段読んでいるのはいつでも書店に並んでいるような有名な作家ばかりで、例えば最近読んだのは村上春樹や司馬遼太郎、東野圭吾など。
普段そんな小説を読んでいる人が、“芥川賞”という有名だけどあくまで新人賞を取ったに過ぎない作品を読むと、すごく見劣りする気がします。
仕方が無いことかもしれません。
そんなことを考えながら読んでいた訳ですが。
ストーリーに目新しさは感じなかったけど、〈ニホン語〉とか〈女語〉など目先が変わって面白く読めた。
結末は不完全燃焼。
むしろ、ここから話を発展させて連作長編にしたら面白そうだと思った。
作者の、言葉の感覚は面白かった。
〈島〉でのやり取り。
「あなたはまことに、〈ニライカナイ〉があるとビリーブしているの?」
には、ルー大柴の
「トゥギャザーしようぜ!」を思い出してしまった。
宇実のセリフなので、〈島〉の言葉では無いけれど。
(ここだけ少し変だったが、後は面白い感覚だと思った)
第165回芥川龍之介賞の2作では、こちらの方が面白かった。
ただ、作者が才能ある人なのかどうかは分からなかった。
個人的な話になりますが、相変わらず、文学は分からない。
もっと言えば、最近の芥川賞では第163回(2020年上半期)の「首里の馬」(高山羽根子)、「破局」(遠野遥)が面白かった。
特に「破局」は良かった。
それでも、村上春樹や司馬遼太郎、東野圭吾とは比べ物にならない。
また、最近は芥川賞の他に本屋大賞を読んでいるんだけど、本屋大賞の方が遥かに面白い。
やっぱり新人賞なんだな、と読むたびに思う。
華々しく受賞しても、本屋に新作が並ばなくなって、いつの間にか消えてく人がほとんど。
(ほとんど、は言い過ぎか。私が見てないだけかもしれない)
プロ野球のドラフト会議みたいなものかと思う。
華々しく指名されても、レギュラーになれる人なんて一握りですもんね。
★★★☆☆