相変わらず家で映画を観ています。

愛情物語
ホワイト・ラブ
死の追跡
フレンチ・コネクション
恐怖のメロディ
郵便配達は二度ベルを鳴らす
刑事コロンボ#29 歌声の消えた海
リオ・グランデの砦
男はつらいよ#29 寅次郎あじさいの恋
欲望という名の電車




愛情物語 ★★★☆☆
1956米。123分。ジョージ・シドニー監督。タイロン・パワー。キム・ノヴァク。

1930年代から1940年代にかけて活躍した名ピアニスト、エディ・デューチンの伝記物語。

田舎からニューヨークへ出てきたエディは、名家の令嬢マージョリーの後援もあってピアニストとして成功し、2人は結婚する。

息子の誕生と妻の死。一度は息子を手放すが、再びニューヨークに戻って一緒に暮らし始める。

全編に流れるピアノ演奏がとても良かった。
ストーリーはちょっと悲しい。




ホワイト・ラブ ★★★☆☆
1979日。110分。小谷承靖監督。山口百恵。三浦友和。

三浦友和と山口百恵の10作目記念作品だそうだ。当時の事は知らないが、こんなに作るんだから人気があったんだろう。

スタイリストとして働く忍は、仕事の傍ら通い始めたスペイン語学校で臨時講師の健と知り合う。

青春映画。中二病はごく薄め。

三浦友和は上手かった。山口百恵と、2人とも魅力的。

山口百恵ってちょっと門脇麦に似てる気がする。こんなこと言ってると両方のファンに怒られるかもしれませんが。

こういう映画を観ると、携帯電話が無い時代は大変だと思う。




死の追跡 ★★★☆☆
1973米。105分。バリー・シアー監督。リチャード・ハリス。ロッド・テイラー。アル・レッティエリ。

テキサスの小さな町。ここでは、決して銃を撃たない名保安官、ギル・パトリックが治安を守っていた。ある日町を襲った、ブランドを首領とする銀行強盗が、彼の妻子を射殺して逃走する。ギル・パトリックは、復讐の為に一味を追ってメキシコへ向かう。

保安官のギル・パトリックは銃で人を撃たないのがポリシーだが、元々非暴力では無いし、追跡の途中から撃ち始める。復讐の為、余裕を失って主義を捨てたって事かと思うけど、そもそもなぜこんなキャラにしたのか分かりにくい。

脇役達は特徴があって、キャラが立っている。ギル・パトリックに同行するメキシコの保安官グティエレス、ブランドを始め銀行強盗達、“スクール・ボーイ”や黒人の皮肉屋など。

特に、首領のブランドは度胸があるし頭が切れる。手強くて良い悪役だと思う。

最後は、半ば狂った保安官ギル・パトリックが暴走する。当時はアメリカン・ニューシネマのブーム真っ只中で、バッドエンドの映画が多かったらしい。今観ると後味の良くない終わり方だけど、これも時代ということか。




フレンチ・コネクション ★★★☆☆
1971米。104分。ウィリアム・フリードキン監督。ジーン・ハックマン。ロイ・シャイダー。

1961年にニューヨーク市警がフランスから密輸された麻薬約40kgを押収した。
実話ベース。

昔の刑事物といった雰囲気。映像もそうだし、ジーン・ハックマンのポパイ刑事は乱暴で口が悪くて、(ドラマの中では)魅力的だけど最近見なくなったタイプ。

尾行に気付いた犯人のシャルニエが、電車をやり過ごして逃げるシーンは面白い。有名なカーチェイスのシーンは迫力がある。ラストの緊迫感も凄い。

最後は唐突で、シャルニエも逃してしまうが、これは「2」をお楽しみにね、ってことか。




恐怖のメロディ ★★★☆☆
1971米。108分。クリント・イーストウッド監督・主演。ジェシカ・ウォルター。

クリント・イーストウッドの初監督作品。

「真昼の死闘」「ダーティ・ハリー」のドン・シーゲル監督がバーテンダー役で出演している。

主人公デイブはラジオのDJ。ある日、バーで女性と知り合い親しくなる。彼女は毎日、「ミスティ」という曲をリクエストしていた女性だった。あっさり終わる筈が、彼女はデイブに執拗に付きまとい、ストーカー化する。

リアルな、怖い映画だった。最初は、このきれいな女性がまさかストーカーになるとは思わない。元はこちらの下心から手を出した訳だし、ストーカー被害は他の人に説明するのが難しい。実に厄介な話だ。その内、相手はエスカレートして行く・・恐ろしい。ストーカー役のジェシカ・ウォルターが熱演。

クリント・イーストウッド作品なので観たけど、本当はこういう映画は苦手。でも、よく出来てると思う。




郵便配達は二度ベルを鳴らす ★★★★☆
1942伊。140分。ルキノ・ヴィスコンティ監督。マッシモ・ジロッティ。クララ・カラマイ。

白黒。
原作は、ジェームズ・M・ケインの同名小説。しかし、この映画は許諾を得ずに作られた。そのため、公開後すぐ上映禁止になった。

ルキノ・ヴィスコンティ監督の初監督作品で、“幻の処女作”と呼ばれていたそうだ。

小説はこれまで4回映画化されている。今作は2回目。

流れ者のジーノは、食堂の奥さん、ジョヴァンナと惹かれ合う。2人は、夫のブラガーナを事故に見せかけて殺してしまう。

しかし、ブラガーナがいなくなって2人の関係は崩れ、うまく行かなくなってしまう。

この映画も、「道」「自転車泥棒」「鉄道員」の様にイタリアの“ネオ・レアリズモ”と言われる作品だそうだ。時期的にはこれらより数年早く、“ネオ・レアリズモ”の先駆け的な作品とされてるらしい。
今挙げた3作品みたいに観てて辛い事は無いけど、確かに今でも通じるリアルさがある。

流れ者との浮気が本気になってしまい、旦那と別れて(この映画では殺して)いざ一緒になってみたら、遊び相手としては良かったけど、生活出来る相手ではなかった。男は男で、縛られるのが嫌になって他に女を作ってしまう。まさに“浮気あるある”で、昔も今も変わらない。

ラストも救いが無いけど、観てて辛くならないのはこの2人に同情出来ないからなんだろうな。

ちなみに、この映画に郵便配達は出て来ない。“二度ベルを鳴らす”とは意味深だけど、アメリカの郵便配達は来客と区別する為に二度鳴らすルールなんだそうだ。今でもそうなのかは知らないけど。
なぜこんなタイトルにしたのか、理由は諸説あるらしい。




刑事コロンボ #29歌声の消えた海 ★★★☆☆
1975米。ピーター・フォーク。

今回は豪華客船。コロンボ夫妻は奥さんが懸賞で当てたロサンゼルスからメキシコへの船旅で事件に遭遇する。コロンボは鑑識など何も無い中で犯人を突き止める。今回も鮮やか。

コロンボの奥さんは、話題には散々出るものの、ニアミスだったり、船内の電話(コロンボしか映らない!)で話していたりで、結局姿を現さない。




リオ・グランデの砦 ★★★☆☆
1950米。105分。ジョン・フォード監督。ジョン・ウェイン。モーリン・オハラ。ベン・ジョンソン。

「アパッチ砦」「黄色いリボン」に続く、“騎兵隊三部作”の最終作。白黒。

南北戦争の頃。リオ・グランデ砦の指揮官ヨーク中佐の息子、ジェフは士官学校を退学して一兵卒として志願してきた。砦では、先住民との戦いが繰り広げられていた。

ジョン・ウェインは43歳。この間観た「戦う幌馬車」よりもかなりスマート。17年も前だから当然か。
でも、最近の俳優は歳を取っても体型を維持する人が増えた。みんなトレーニングや節制をしてるんだろう。

映画は面白かった。頼りになる父と、先が楽しみな息子。軍人だから、特に母親は心配だろうけど。

今作では、先住民はただの敵。特に描写は無かった。




男はつらいよ29 寅次郎あじさいの恋 ★★★★☆
1982日。110分。山田洋次監督。山本直純音楽。渥美清。倍賞千恵子。いしだあゆみ。榎本明。

小芝居は貧しい農家と旅の絵描き。

寅さんは京都で陶芸家の先生と知り合う。そこで未亡人と知り合って恋をする。

今回は恋患いが重め。柴又中で話題になってしまう。いつもの事ながら、ほっこりする。

鎌倉はどっちだとか、加納作次郎の器が灰皿になってたとか、ベタなエピソードが楽しい。

いしだあゆみはちょっと控えめで薄幸な役が似合ってた。

満男が吉岡秀隆になってから、出番が増えてきた。とらやに新キャラが加わった。次回以降も楽しみだ。寅さんのシリーズはワンパターンで、一見どれも同じに見えそうだけど、こうした変化があるので飽きない。




欲望という名の電車 ★★★☆☆
1951米。122分。エリア・カザン監督。テネシー・ウィリアムズ原作(同名の戯曲を映画化)。ヴィヴィアン・リー。マーロン・ブランド。

白黒。

ヴィヴィアン・リーはこの作品で2度目のアカデミー主演女優賞を受賞した。

南部の傾きかけた名家から未亡人ブランチ・デュボワがニューオリンズへやって来た。

妹夫婦の家に身を寄せるが、妹婿のスタンリーとうまく行かない。やがてブランチはスタンリーの同僚ミッチと結婚を考えるようになる。

しかし、ブランチには秘密があった。夫の死後に投げやりな生活をしていたせいで、地元にいられなくなったのだった。秘密を知ったスタンリーは、ミッチにバラしてしまう。

同性愛、少年愛、レイプなど、当時としてはかなり衝撃的な内容だったそうだ。

ブランチは、ニューオリンズの妹の家へ「DESIRE(欲望)」と言う名前のついた(路面)電車でやって来る。意味深だけど、電車は最初のシーン以降登場しない。

ブランチはきれいでおしゃれだけど、面倒臭い女。最後は狂ってしまうんだけど、元からメンヘラな感じ。ヴィヴィアン・リーが上手くて、本当にもう、殴ってやりたい様なうっとうしい女になってる。

スタンリーは粗野でがさつな男。悪巧みする男では無いけど、突発的にブランチを襲ってしまう様な奴。

ひどい女が、ひどい男の所へ押し掛けて、ひどい我がままばかりで居座って、ひどい男にひどい事をされてしまう。そんなひどい話。

最後、ブランチはおかしくなって家を出る。病院か施設へ送られるのか。夫婦は壊れてしまう。欲望の赴くままに行動した、皮肉な結果と言う事か。

ヴィヴィアン・リーはこの時38歳。年齢以上に老けて見える。ミッチに老けてる事を指摘されるシーンがあるから、役作りのせいか。

「風と共に去りぬ」「美女ありき」から約10年経ってるから、印象が違うのはしょうがないんだけど。

マーロン・ブランドは27歳。デビュー2作目。凄いイケメン。この人が20年後にゴッドファーザーでドン・ヴィトー・コルレオーネを演るのかと思うと感慨深い。