黒猫:こんばんは。活字ラジオの時間です。今夜は忘れずに更新とはエラいエラい。

作者:当たり前だ、新刊発売直前だぞ? 

黒猫:計算高いな。

作者:計算だけが人世だ。

黒猫:だとしたら君の人生はあまりうまくいってなさそうだな。

作者:そのとおり。計算などできない!今日活字ラジオを覚えていたのも、しょうじきびっくりだ!

黒猫:どうやったら君みたいになれるのか不思議だね。

作者:お、黒猫に憧れられるとは作者冥利につきるな。

黒猫:誰が憧れたんだ、誰が! 呆れてるんだ!

作者:さて、ところで、現在発売中の文庫は皆さんお読みいただけましたか? わ、すごい、みんな読み終わってる。びっくり……。それじゃあ、大きな声で行きましょう。『葬偽屋は…?

黒猫:弔わない!……って何をさせるんだ、君は。手のマイクを向けるんじゃないよ。

作者:キャラじゃないことやらされたからって赤くなることはない。

黒猫:なってない。

作者:君の頑張りはみんなわかってくれている。

黒猫:いや、べつにそういう同情は……。

作者:泣くな。

黒猫:泣いてもないしな。

作者:え、なになに? 泣くのは、付き人の前だけ?

黒猫:……ひとりで盛り上がるんじゃない。それより、〈葬偽屋〉シリーズはいま特典をやってるんだろ?

作者:それについては一つ前の記事をご参照いただきたい。

黒猫:あ、もう文庫の感想の募集のほうは終わってるね。

作者:うん。まだまだ時間が足りなかった、という人も多いと思うのだけど、また五月以降にnoteで今回の特典の短編を販売する可能性もあるので、その際はお知らせします。

黒猫:で、どうなの? 肝心の特典の中身のほうは?

作者:いま書いてる。いい感じに「付き人」が筆に馴染んできたところ。なにぶん久々の君たちの話だからね。リハビリ中としか言えないが。

黒猫:いつもの「甘い断篇」じゃなくてミステリ短篇として書いてるんだろ? それはわりと手間暇がかかりそうだ。

作者:うんそうそう、大変なんだ。それもこれも、4月24日に発売予定の〈葬偽屋シリーズ〉最新刊『葬偽屋に涙はいらない』のため! というわけで見本を公開します。ドドーン。装画は丹地先生、装丁は阿部ともみさん(ESSSand)。このモチーフの配置の巧みさがたまらない。読み終えてから、改めて物語のなかにあったヴァニタスのモチーフが丹地先生によってどのように料理されているのかを確認してみるのも一興かな。

黒猫:ふむ、いつもながら惚れ惚れする表紙だ。しかも、今回は表4に黒村が描かれているんだね。

作者:そう。読書感想をさかのぼると、かなりの高確率で「黒村が好き」発言に遭遇する。で、このたびめでたく初ビジュアル化! ということで、丹地先生ありがとうございます。

黒猫:かなりのイケメンだ。

作者:付き人がこれ見て顔を赤らめていたとの情報がある。

黒猫:な、何だと!

作者:あひゃひゃ。

黒猫:へんな笑い声をあげるな……ま、まあ、彼にはたしかに負けるところがあるのはわかる。

作者:彼のほうが達観してるよね。黒猫はいい意味でハングリーだ。

黒猫:いい意味で……まさか作者に褒められる日がこようとはな。

作者:うん、かわいそうだからね。

黒猫:同情か!

作者:それ以外なにがあるんだ。でも、ほら、黒村と黒猫、「黒」がかぶってるし、あんまり気にするな。

黒猫:なぐさめになってないぞ。

作者:中身の話も少ししておこう。今回は4話収録。テーマは「この素晴らしき愛と死とクソ親のいる世界で」みたいな感じだろうか。

黒猫:ひどいまとめ方だ。

作者:まあ、でも実際そんな感じかな。むかし、スガシカオの『FAMILY』っていうアルバムの一曲目に「ほんのささいな問題でふさぎこむのはもうたくさんだ、いつかは消えてしまうこと、死ぬまでついて回ること」って歌詞があるんだけれど、人の生死と家族間のあれこれってのはまさに死ぬまでついて回る問題なんだよ。だから、偽の死によって炙り出されるのは、とどのつまり、そういう「死ぬまでついて回ること」のその後だったりするんだよね。そういう意味では、前作をさらに掘り下げたと言えるのかも知れない。

黒猫:読者へのリップサービス的なコメントは?

作者:んん、そうだな、セレナが葬偽屋をやめたいと思って飛び出してしまう話とか、あと、そうだ! 黒村が深く考えなくてはならない事件が起こるので、そこはけっこう読みどころかも知れない。

黒猫:おお、なるほど。それは楽しみだ。……待て、まさか彼女をからめたりしてないだろうな?

作者:え、付き人を? はっはっはっはっは。心配性だな。俺がそんなことをするわけがない。

黒猫:待て。「心中探偵」の特典でやったじゃないか!

作者:ん? 何のことか忘れた。いや、本当に今回は付き人は出してないから、安心して。

黒猫:信じられない。

作者:信用ないなぁ、一度もそんなへんなことしたことないじゃないか……あ、本屋行っちゃった……馬鹿だな、本当に付き人は出てないぞ。まあ特典でたっぷり出すけどね。といったところで今夜の活字ラジオはここまで。それでは、最後に恒例の、でも最近あまり言ってなかった台詞で締めましょう。飼い主を探しています。スーツ姿の坊主とスリット系女子(?)が表紙の単行本。お近くの書店でお見かけしましたら、ぜひあなたの本棚へ連れて帰ってあげてください。帯裏にある来月刊行作のPRもお見逃しなく。ではでは。