10)RCC鎌田氏のブーメランクラブ
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○CRM接客ブーメラン物語(また逢いたくなる従業員のいるお店)
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『 パンを焼く青年(バイト) 』
お客様の聞き取り情報 提供者主婦29歳 子供2人
店内に入ると、パンの焼きたてのおいしそうな甘い香りが立ち込めていました。
思わず「パンが食べたい~」と思いました。一緒に買い物に行っていた子供達か
らも「お母さん パンが食べたい」夫からも同様でした。匂いって凄いですよね。
パンは、最後に買うことにしてお野菜から買い物していこうと思いました。
すると店内放送で、「ただいま○○○のパンが出来上がりました」というアナウンスが聞こえると子供達はパン売場に直行していました。すると試食をさせていただいていました、ご飯を食べさせていない子のようで少し恥ずかしかったのですが担当のおねえさんがとてもやさしくて、心からたくさん食べてねという感じで子供達と会話してくれています。親としては安心するし、助かるし、信頼がおけますよね。
スーパーの信頼ってこんなところからも私達主婦は感じます。
「あなたたちここにいてね」と子供達に言い聞かせると、パンのおねえさんが
「はい、私が見ていますよ、買い物を楽しんできてください」と返事が返ってきました。思わず驚きました。あまりにも感動した一言だったので夫に携帯をして一部始終を話しして、買い物のところまで来てもらいました。夫も喜んでそして感動してパン売場で子供達とおねえさんと会話しています。
夫もこんなパン屋さんがあったんだ、こんな素晴らしい若いおねえさんがいるんだ。夫も仕事柄サービス業をしているので、そのおねえさんと立ち話をしています。私は買い物に専念できました。もちろん帰りにそのパン屋さんに立ち寄りました。
子供達が「お母さん、このおねえさんが、たくさん食べさせてくれたんだよ」
夫も「おい、パンを買うならここにしよう」といってすっかりとパン屋のおねえさんと親しくしています。こんな光景は大好きなんです。なにか癒された気がします。パンを購入しました、ついついたくさん買っていました。でも楽しかったです。パンを買うならここに決めた瞬間でした。もちろんメールで多くの主婦仲間にこのことを伝えました。みんな夕方に行くそうです。
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○CRM接客ブーメラン物語(また逢いたくなる従業員のいるお店)
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『 思いやる心 』
店舗取材をしていると、面白いPOPが目に付いた。比較する店舗は3店舗
■店舗の特徴
・A店舗 500坪 食品・衣料・イートイン(50席)男性店長40歳代
・B店舗 300坪 食品・イートイン(15席)男性店長20代後半
・C店舗 200坪弱 食品のみ 女性店長50歳代
半径1Km以内に3店舗はある。
全国何処に行っても競合は激しいといつも思います。
■取材のポイント 鮮魚売場を中心にCRM実践チェックであった。抜き打ち取材
であり、ミステリーカスタマー的存在でのチェック。
■なぜ、鮮魚なのか?最近若い女性客層が魚を食べていないことがわかった。
いつもトップは、高齢者・マチュア主婦なとが一般的である。
■鮮魚は生鮮でも特に特別な存在である。理由は70年代から80年代で大きな
成果を上げてきた職人肌の典型的な部署であります。また鮮魚で働く方はある
仕事に凄い誇りを持たれています。責任感が強く、親分肌、と男性の鮮魚チー
フと女性鮮魚チーフなど、時代の変化に対応・非対応という観点から特によく
見るとCRMチェックが行いやすい部署なのです。
■CRMチェックとは、商品起点・会社起点なのか、それとも顧客起点なのかと
いう視点より、品揃え・POP・接客・鮮度・品質・クリンリネス・おもてなし・
チームワーク度など新しい視点からのチェックを行うことを指します。
■POPのCRMチェック
・A店舗 「調理承ります」
・B店舗 「価格を出来るがり安くしているため調理は出来ません」
・C店舗 「お客様が持参される商品も全て調理承ります。お気軽にお申し出下
さいませ。釣ったお魚で喜んで調理致します」
チーフの顔写真付き(しかも笑顔)
この3店舗のPOP一枚から、あなたがお客様だったらどの店舗にお魚を買いに
いくでしょうか。
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○CRM接客ブーメラン物語(また逢いたくなる従業員のいるお店)
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『 アルバイトのみんなから学んだ 』
従業員数150名の店長さんと一緒に取り組みました。
今日は夜のアルバイトさんたちとのディスカッションがある日です。店長と楽しみにしていました。なぜならばアルバイトさんたちからの要望だったのです。
「提案があります、一度時間を取ってもらえないでしょうか」という内容なのです。
その日はわくわくして朝から店長と二人で今後の打ち合わせを行っていた。
CRMを導入して、2年目がやって来ていたのであります。
アルバイトさんとの夜のディスカッションが始まった。
「店長さん、最近夜のお客様が減っていることに気づきました、そこで私達全員
で調べてみようということになったのです。時間帯別の売上高、夜のお客様への
インタビュー、友達のネットワークを活用して自分の店の現状を調べました」
導入してやはり2年ぐらいしたぐらいから、みんな自己の思考を発表するようになるのは、いつもながら不思議なぐらいです。その反対の視点からは、風土改革って2年かかるんだと思いました。
アルバイトの方々が調べてくれたことについて店長との話し合いが始まった。
我々バイトで出来る事を実践させてほしい。夜の時間だから出来る事です。
みんな様々な視点より目標と目標数値を設定したのである。
店長さんは「よし、みんな頼む、みんなが調べてくれたことは素晴らしいと思う、
「ありがとう」と言って店長さんとバイトさんは、その政策に取り組むことになりました。
ここまで来るのに長いようで短いような気がしますと語ってくれました。
店長さんのコメント「部下を信じること、信念を持ってやり続けること」でした。
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【2】CRM接客ブーメラン物語(また逢いたくなる従業員のいるお店)
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『 価値への評価が変わってきた 』
ルイヴィトン、グッチなど、多くのブランド品に対する商品の価値は十分に理解し、購入している。若い者は欲しいから買う、価値を認めて買う、お金を借りてでも購入する。現在、カード破産で日々全国の裁判所でどれだけの案件があるのでしょうか?小さなある県でも、日々70件は発生しているらしい。そんなブランド品への憧れに対して、サービスの追及が問われる事件が起きた。
あるブランドメーカー様で、お客様から、「私は大阪で生活していますが、商品は
神戸で買っています。たまに東京でも買っています。大阪のショップの人の対応
が悪かったから二度と大阪では買いたくないからなの」と語ってくれた。22歳の
OLさんでした。正直驚きました。若い世代の人が、サービスや接客に文句を言
う時代がやってきたんだ。超有名ブランド品であれば、ある意味、品揃えで満足
して、買っているものと思っていました。
渋谷の女性OL20人(20代)に突撃インタビューをすることにしました。こんなインタビューは初めてです。少ないです。わずか20人のため評価になるとどうでしょうか?
Q,ブランド品を扱っているお店でサービスに対して評価をしますか?
Q,接客が悪いお店では、購入したくないと思いますか?
Q,ブランド品の価値は認めますか?
以上3つの質問でした。
回答
A,70% 意識する
A,60% 購入するが、接客は良いほうが良い
A,100% 認める
いかかでしょうか?買わないと答えた人もいたのです。驚きです。若い方もサービスには関心があるようです。お店や商品にお客様がついていた時代からそこで働いている人にお客様が付く時代がやって来ているのだと思います。
あなたのお店は、大丈夫でしょうか?
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○CRM接客ブーメラン物語(また逢いたくなる従業員のいるお店)
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『 なぜ、お客様を大切にするのか? 』
今、時代の「旬」だから?どこでも強化しているから?ではなかったのです。
時代の変化は確実に音を立ててやってきた。付加価値競争時代への突入。
チェーンオペレーション&非チェーンオペレーションとの隠れた落とし穴。
時代認識において、私たちの業種・業態をじっくりと見つめてみた。今私たちの
お店のポジションはどこなんでしょうか?
地域に同業種を徹底的に比較調査しました。そして地域の住民も調査しました。
縦軸に価格(高い・安い)横軸に(価値・付加価値)を立ててみた。すると面白いことがわかった。新たなマーケットが存在することです。落とし穴とは、この自社のポジショニングを誤ると、結果、チェーンオペレーションと価格重視の戦略しか見えないし、今までとなんら変わらない。そのことも重要なのですが、マスメリットの時代ではないことなのです。
ある企業の社長様は、このことに気づかれたのです。新しいマーケットの市場の発見なのでした。そのマーケットを狙うためには、中長期経営計画が必須であった。そのためには今までとは異なった視点からわが社の戦略を立てることなのです。
ここまでは、通常どこにでもある話です。多くの企業様が悩まれているのは良いと思う戦略は出来たが、どうやって末端にまで伝えて実際に実践して検証していくのかであります。ここで、トップダウンにするのか、ボトムアップにするのか迷います。今までは徹底的にやらせていました。間違いではないと思います。
財務の視点から、「利益率をアップする」という店舗運営部長からの政策が発表されたのです。そのためには、お客様を満足させて継続的な支持を得なければなりません。満足させ続けるということは、何をしなくてはならないのでしょうか?
そのためには、生産性、苦情対応、お客様の声を収集しなければなりません。
ここで落とし穴です。このことがトップダウンや心の思いだけでは通じないことを
理解しなければなりません。作業・業務のプロセス・やり方等の改善をする必要
があります。また品質の良い・高い商品や製品やサービスを提供しなければなり
ません。そしてそのためには、社員のスキル・モチベーションなどを高める人材
育成の強化・仕組み・人事制度が必要になってきます。
この一つのことに対して、必ず視点が重要なカギになるということなのです。仕事のフレーム作りが成功への通り道なのです。従業員に「お客様第一主義」だ、「CS運動」だと持ち上げ、政策で展開、対応するだけでは、社員は「上司に言われたからやっています」とだけしか感じないのです。なぜ、お客様を大切にするのかを語り続ける。
従業員とのコミュニケーションが必須です。
財務視点・お客様視点・業務プロセス視点・人材視点の4つが必要でした。このことを意識して従業員に伝える。この実践により、中期経営戦略がゆっくりだとしても、確実に従業員の心の中に落とし込められたのです。従業員は「仕事が楽しい」って言っていた。足並みをそろえて従業員が変わったのではない。新しい事をやろうとすると必ず反対する者がいます。しかし、変わらない従業員を育てたのも上司なのです。
じっくりと語り明かしませんか。時間をかけたら、わかってくれた。
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○CRM接客ブーメラン物語(また逢いたくなる従業員のいるお店)
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『 試飲試食が飛ぶように 』
「こんにちは、美味しい商品が出来たので、今からワゴンで店内を回ります」と
笑顔の声でマイク放送が店内を駆け巡った。バックヤードから出た瞬間から
終始笑顔で出来立ての和惣菜をワゴンに乗せてレジ周り、出入り口、店内と
所狭しとワゴンを押して、試食のご案内をする鈴木さん。
鈴木さんは、この会社に入って7年目のパート(女性)さんです。面白かったのは
一回も買ってくださいモードではなかったことです。とにかく商品の美味しさだけを案内していました。なんと驚いたのとは、その時間帯に店内にいるお客様全てに食べてもらったことです。
「鈴木さん、質問ですが、どうして全てのお客様が試食することができたんでしょうか」「それは、私が食べて本当に美味しかったから、そのままをお客様に感じてもらいたかったことを一生懸命伝えるだけなんですよ」
と、簡単に返事が返ってきました。やっぱり凄い。
こんなパートさんだらけでしたら、繁盛するのは間違いないですね。
「みんな時間を決めて、商品を決めて、予算も決めて、ワゴンサービスをしているんですよ」
という返事には正直驚かされた。バックヤードにはその計画書が貼られていました。このお店が繁盛している訳がわかりました。次にお客様に尋ねました。
「今のワゴン試食サービスはいかがでしたか」
「有名ですよ、ここらでは美味しい商品を食べたり飲んだり出来るのはこのお店だけです」という回答が多かった。
もうクチコミ戦略が出来る社内の環境が整備されているし、仕事をみんなが楽しんでいる、その背後で数値管理もしっかりとされている。従業員にお客様がついてることもわかった。