2)CRMは本当に必要なのか?
1.顧客の階段
人は他の店の売上が上がっているのを見ると羨ましく思うし、自分の所も、と思っている方は多い。市場が成熟しつづけた結果、どこに行っても、どんな商品でも身近に買えてしまう。そこで、他店と何かの差別化をしていかないと、なかなか自社の売上浮上はありえない。ちょっとした流れを変えられれば売上は上がるでしょうが、それが何なのかなかなか解らない。
以下は、そんなマーケティング(個客を増やす)方法のヒントになるかも知れません。

今や、商品の品質による満足は当たり前で、これによる差別化は非常に難しくなっています。
一方、あなたの店のサービスはどうでしょうか?
マニュアル的になっていませんか?ライバル店と比較したことはありますか?社員や社長が会社に想いをよせる時間はたっぷりありますか?
私自身1999年の頃にそうでした。実は、会社に想いを寄せたのではなく中洲(福岡市にある九州一の歓楽街)に想いを寄せる時間をたくさん取っていたような気がします。やがて会社がおかしくなり、その年の年末に間違えに気付いて、2000年から社員ともども会社に想いを寄せる時間を増やしました。その結果は着実に数字に表れて来ています。

顧客には、集客→見込み客→顧客→リピート→固定客→離脱となる階段があります。しかし、顧客になってすぐに離脱が小売業で4人に1人で、25%は一回こっきりだそうです。飲食業では2人に1人は1回こっきりだそうです。
私の経験でも、以下のような階段を踏んでいます。
中洲に、知合いに連れていってもらい(集客)、かわいい子がいるので(見込み客)、また来るから携帯教えるね(顧客)、2回目は、私の携帯が鳴り、誘われて(リピーター)、一人で行き、何かあるかを期待して(固定客)、何も出来ずに次の店へ(離脱)。

売上ばかりを考えると、離脱客のことを忘れてしまいます。別の企業でも「チラシでお客さんを集め(集客)、目玉商品で引き付け(見込み客)、他の商品を購入してもらう(顧客)」の繰り返しです。「たぶんリピート客になっているだろう」で、商売をしているのです。
大切なのは、きっかけ作りを行なう事です。来店するきっかけ、買うきっかけ、金を使うきっかけなどを、自社で見直して見てください。

2.顧客情報の重要性とCRMとの関連
顧客情報がいかに大事かと言う点ですが、顧客データベースは、構築が大事なポイントだと言う事です。例えば、営業段階のアプローチ回数や顧客の見込み度など、ノンカスタマーに対しての情報整備がされているか、また家族情報や紹介者等の構築も必要です。さらには顧客の声(クレームや要望)を反映するようなデータベース化が必要です。ノンカスタマーからカスタマーへの移行、そしてカスタマーへのフォローに寄与出来ることが大事になるのです。

顧客は、高額商品を買った翌日は“本当に買って良かったのか?”と不安状態に陥ると良く言われます。そこで購入後一週間以内にフォロー(商品の価値再度紹介)を行なうと、商品への安心につながるのです。そして、ある一定期間後に、“商品はどうですか、支障ありませんか?”とかのフォローをすると、店への安心につながります。
この2つの安心があれば満足へつながるし、顧客は店を離れようとはしないで、また再来のチャンスになります。ただ、しつこい電話フォローやメールなどは、単に迷惑になり離脱客になってしまいます。
また、顧客の7割は1回から3回のライトユーザーですから、ヘビーユーザーへ移行させるためには、積極的にその気にさせないといけないこともご理解下さい。
顧客を肌で感じて、情報を理解した行動をしていれば、自然とCRMになっていることと思います。だから、CRMは必要ではなく、当たり前なのです。

DMを出しても効果が無いとか、チラシも効かないとか、さまざまなことをやってもうまくいかないといった声をよく耳にします。それは、自分の店がお客さんに評価されていないからです。評価されていれば、DMも見てもらえるし、チラシも見るのです。私自身もそうです。DMを見たときに、「あー、あの店だ」と思い出して、その店への信用や信頼などが無ければ、そのままゴミ箱に捨ててしまいます。これではDMを出した効果は出ませんね。

3.営業マンの教育について
営業マンには、本人の意識を変えるか、的確な指示をしてあげるかの2つの方法が考えられる。前者による方法は、生まれ持った性格を早々に変える事はできないので、何か生活上の異変(結婚・出産・夢)が起こらないと変わらない。しかし、後者にはやりようがある。「あなたは、この商品の説明が足りないのでは」とか、いろいろ説明してあげることで、伸びて来るものです。ただし根気がいる。そんなことは出来ないという方は、マーケティングの本でも読ますしか方法はないのでしょうが、現在の営業には感性も必要なのです。

私の会社の営業では、少ない予算でどうしたら見込み客が集まるかを検討しています。飛び込みの営業を止めて、DMや何かの方法を見つけ、通常の営業の方法とは別に、いろいろな方法を試していますが、基本は自分の体で感じることだと思っています。だから自分達で試みています。何か生まれるといいのですが、マーケティング新聞も作成しています。まず、肌で感じることだと言う事です。自分の商品や考え方などを自分のものにすることにより、売り方やシチュエーションなど、感性が生まれてくるものだと考えます。

4.客の警戒心を解く
もうひとつ、個客は警戒心を持ってあなたの商品を見ているものなので、良い所も半減しています。あなたは、あなたの事を知らない人に商品を売り込んでいます。相手はきっと、「買わされないようにしよう」という心理から入ってくるでしょう。商売はタイミングと言います。運良く注文を頂いても、本当の注文ではないのです。
そのような時、例えば個客から自分の商品へのアドバイスをもらうようにしたらどうでしょう。それで個客ニーズも分かる筈です。奥は深いのですが、個客の警戒心を取り除いて、見込み客を増やす。まず、これを焦らずにやって、個客の心の扉を開きましょう。そこからが本当の注文の時期です。焦りますが、コツを覚えると意外と簡単なものです。

5.見込み客を集めるのは
ある時、Eメールで歯医者さんへマーケティングビデオのプレゼント案内を行ないました。ビデオは、マーケティングの話し7分、デモ23分の構成です。500件の歯医者さんに送ったところ、25件から欲しいとの反応がありました。5%の効果があった。これは意外でした。
マーケティングを意識している、もしくは患者を増やさないといけないと思っている歯科医院、これらは私のビジネスの対象であり、「システム検討予備軍」だと言う事です。最初に言った架空の見込み客より確率は高いはずです。確率の高い見込み客をもっと増やさないといけません。これがふつうのソフトの案内であれば、多分誰も返事はくれかったでしょう。
ビデオの内容が良いか悪いかは、ビデオを見てくれた方の判断ですが、大事な事は、意識をされた見込み客が集まったと言う点です。本当の意味での見込み客を集めるのは、本当に難しいものです。(実は、ビデオが手作りであまり上手く出来てなくて、多分7分位見たらもう止めたかも知れません。)

6.見える顧客化
チラシをメインに行なっている会社が多い。しかしそれでいいのだろうか?年間2、000万円チラシに使っていた当社のお客さんがいました。しかし、今では年間200万円に減ったのです。
まず、勇気を持って、チラシを減らしてみると、売上に影響が無いことに気付きます。ここで注意すべきは、競合店がチラシをどんどんやっても気にしないことです。注意してください。
そして、個客管理を行なう体制準備に入ります。来ているお客様に手渡しチラシを出すようにします。それから個客管理をして分析するのです。
VIPのお客さんが何を求めているのか(欲求・要求)、商圏の把握などです。そうすると月に顧客が何人稼動すれば、いくら売上が上がるかが分かって来ます。そうなれば社員に顧客獲得理由を具体的に話せる機会が出来ると思います。お客様は神様です。あなた主導、もしくは会社主導で行なっていては、お客様はついてきません。集客するには、まずお客様のことを第一に考えてみましょう。
売上=顧客数×購買頻度×(一客点数×一点単価)
見える顧客がいたら、売上が読めて来るのではありませんか。