平和な一日

毎日毎日ニュースばかり。

たまには夜のニュースで

「今日はなにもありませんでした」

という日があっていいんじゃないか、

と落語の枕などで言われることがある。

そんな日はないという前提があるので、冗談になる。

ニュースがない日はない。

ニュースがないということは、

昨日とまったくおなじ1日であったということだから、

そんな日が来るわけがない。

大きな事件がなければないなりに、

その日に起こったことのなかで

人々の耳目を集める話題が取り上げられる。

お寿司のパックのなかで、

一番好きなお寿司を食べるのとおなじで、

大トロとサーモンとしめ鯖だったら大トロが一番だが、

たこと玉子とかっぱ巻しかないなら

玉子が一番になるのである。



うちでは新聞をとっていない。

テレビもないから、メディアといえば

ラジオかインターネットである。

ラジオなら一番目にくるニュース、

ネットなら最初のページにのっているニュースで、

昨日は大きな出来事があったのかどうかを判断している。

ある日のネットニュースのトップは、

卓球のダブルスで優勝し、

その優勝賞金額に驚く卓球選手の顔だった。

こういう日は平和だったのだなと思う。



しかし、ときにはクリミア問題が起こっているときに

作曲家の盗作問題が

それを押しのけてトップに上がったりする。

重大だからといって

一番に取り上げてもらえるとは限らない。

そこは辛めの視線で見ていないといけない。