ありがたいご縁で
中村橋之助さん、福之助さん、歌之助さんの神谷町小歌舞伎の貸切公演の
特席のチケットを取っていただいたのが4月。

私は歌舞伎を観たことがなく、知識もない。

歌舞伎に対してとても敷居が高く
とても難しいものというイメージを持っていて
「私に理解できるだろうか?」と不安でもあったし
どんな服装で行けば良いかもわからず
課題山積みだったけど

さらに難易度の高そうな特席のチケットをお願いしたのは
その方が逃げ場がなくて、必死に着付けの練習をするだろうと思ったのだ。
そして、歌舞伎も本当に難し過ぎて私には全く理解できないのかどうか
体験してみたかったのだ。

私は4月に決心した。
「亡き祖母が遺した着物を(誰かに着付けをお願いせず)自分で着れるようになってやる!
そしてこれからは
ちょっとした食事会にでも、たまには着物で出かけてやる!」と。
※祖母の着物は小紋の着物が多いため普段でも着れるから

自分で着れないと、結局、全然着なくなるだろうからさ
これを機に練習するぞ!と…

今回一緒に行ってくださった方々に
着付けの先生もいらっしゃり
私は2回、レッスンをお願いし
それ以外の日も
セッションルームの2階の1室を着物部屋にして
仕事の合間にちょこちょこ練習していた。

最初の頃は2時間掛かって
しかも帯をお太鼓にするのにグダグダやっているうちに、襟元がぐちゃぐちゃに崩れたり
必死にやりすぎて気持ち悪くなってしまったり(^_^;)

「しまったな、私。歌舞伎の特席だなんて
ちょっと背伸びしすぎたな」と何回も後悔した。

しかしめげずに練習していた。
なぜかというと歌舞伎に行く日が決まっているから
それまでに着れないと困るのだ。

今回一緒に行ってくださった方々は着物のベテランさんが多く
「大丈夫、少しおかしい部分があっても会場で修正してあげるから」と心強いお言葉をくださり
私はそのお陰で歌舞伎に行く勇気が出たが

「川越から浅草の会場まで行く途中で
電車の中で紐や帯が解けてしまって脱げたらどうしよう」
という不安と恐怖が多大にあり
私は自主練習をし続けた。

練習の成果は出てきて
30-40分で何とか着れるようになり
名古屋帯のお太鼓も
少しバランスは悪いものの
「お♡これならなんとか行けるかも?」と
思うようになっていた。

ところが今日、歌舞伎に行く前に
着付けをしていたら
何故か今日は枕帯がうまくまっすぐ背中に入らなかったり
うまく帯を折り込んでその上に紐がうまく入らず
何回やり直しても
お太鼓がうまくいかなかった。

セッションルームの2階にはクーラーがないので
私は汗だくになりながら
必死に頑張るも
とうとう出掛けなくちゃならない時間になっても
お太鼓の下の部分がうまく出来なかった。

「洋服に変更する…?」とも思ったが
まさかこんなに苦戦するとは思わず
私はセッションルームに
ジーンズの半パンとTシャツで行ってたから
他の洋服を家に取りに帰る時間もなかった。

泣きたくなったし、焦った。
しかし、応援してくれてきた色んな方々が
歌舞伎会場に居てくれる。
とにかく「行きさえすれば、修正はお願い出来る」

お太鼓の下の部分を折り込まず、
スッカスカなお太鼓をとりあえずつくって
私は電車に飛び乗った。
  
着物が分かる人が見たら
「なんじゃ、あのお太鼓?」と一発でわかるよな
スッカスカお太鼓のまま
電車のなか、1時間
恥ずかしかったし、悔しかった。

汗だくでギリギリまでやっていたから
化粧も剥げてるし
髪の毛もプールで泳いだあとみたいに 
濡れてシボシボ(T_T)

しかも上野駅で乗り換えするときに
違和感を感じ、ふと背中に手を当てたら
お太鼓の下の部分が取れてしまってプラプラなっていた。
これでもう、着物を全く知らない人でも
「着付けに失敗している」ことはまるわかりの感じになってしまった(笑)

上野駅から浅草駅までの3駅は辛かった。
はずかしい
なさけない
あんなに練習したのに
悔しい
悔しい

「私は変な人に見えてるだろうな」
仕方がないから開き直って
「わたし、お太鼓の帯は完成させないファッションの人なんです〜」と平気なふりをした。
内心、悔し泣きしたかった。

電車の中から今日待ち合わせしてる方々とのグループラインを打った。
「帯が大変な事態になってしまい、悔しくて泣きたいです」

「大丈夫!会場で私を見つけてね」
「みんながついてるから大丈夫よ」
と温かいお返事をいただきながら
私は会場に急いだ。

「よく頑張ったね〜
着物自体は着崩れしてないから
すごいじゃない〜!」
着付けの先生が優しく褒めてくださり
サクサクと3分ぐらいで私の帯を直してくださった(T_T)

私の帯は先生のお陰で息を吹き返した!!!

わたし、一人だったら
もう歌舞伎を諦めて、帰宅していたと思う。

お陰で初歌舞伎を心置きなく楽しめましたm(__)m
本当に有難かった(T_T)

先生に修正してもらったお太鼓を
さらに厚かましく
先生に撮影していただいたm(__)m
帯と帯締めの絡み方を
後日、検証したいから。

失敗しても
後日、その原因を検証して
同じ失敗しないように研究せんかったら
ただのトラウマで終わっちゃうからね…(^_^;)
……………………
修正していただけたお陰で、
気分を入れ替えて初歌舞伎!

感想を書くと
めっちゃ面白かった!

観る人にわかりやすいように
最初に面白く現代風に
導入部分を説明してくれたり

面白くてクスッと笑うシーンもたくさんあって

「歌舞伎だから、みる側もちゃんとしなくちゃ」
じゃなくて面白いシーンは笑ったりしてもいいのね♡

そして、ため息が出るくらいすごくかっこよかった!

ご両親の中村芝翫さん、三田寛子さんもいらっしゃり、
芝翫さんとツーショット写真を撮っていただき
芝翫さん、すごく素敵なんです
その写真、ブログに載せて自慢したいけど(笑)
勝手にSNSにアップしたらいけないかも知れないから断念!

そんなこんなで
着付けは大失敗しましたが
助けていただき
今日という日、素晴らしい体験をさせていただきました。

午前中、東京は大雨だったからか
洋服の方も多くいらっしゃり
そんななか、私は出る時に必死だったので
(川越は雨降ってなかった)
着物なのに傘を持って出るのを忘れてしまいましたが
「絶対に濡れない!私は強運だから」
と何故かそこだけは自信持っていたら
本当に全く濡れませんでした😁(←最後にちょっとだけ自慢w)

以上。
ミラの4月からのチャレンジと
初歌舞伎の体験談でした♡