今日の札幌は、30度！
久々に汗が噴き出てきました。
片づけ作業の帰り道。
「あら？汗？」
と思ったら、涙でした。
A様との出会いは3年前。
ある女性の会のメンバーさんで
片づけが出来ないとご依頼をいただき
１度だけ作業したことがありました。
ライフオーガナイズでお伝えしているCDタイプ
脳の機能障害のために片づけが困難な方です。
3年前の私との出会いを覚えていてくださって
久しぶりにお電話くださいました。
「人を招く用事が出来たので
どうしても家の中を片づけなくちゃならないんです」
と切羽詰まったご依頼でした。
「わかった！すぐ行くからね！」
初日は先週の火曜日。
大事なモノと処分するモノが混ざってしまっていたので
分ける事から始めます。
「これは処分したい」という小型家電がたくさん出てきました。
札幌市は燃えないゴミとして処分できるので
「燃えないゴミの日はいつですか？」
「明日です」
「じゃあ、これすぐに出せるように袋に入れて、明日出しましょう！」
と、その場で袋詰めに。
「本当はこれ、どうやって処分にしたらいいかわからなかったんです」
というカワイイ悩みに、胸が苦しくなりました。
明らかにゴミとわかるものは、指定日に出す。
でも、これが燃えないゴミとして出していいのかわからなくて
心配で出せなかったという彼女。
「この冊子に、何が燃えるゴミか燃えないゴミか書いてあるから
見てから出すといいですよ」
札幌市のゴミの冊子を見ながらお話ししました。
洗濯物を室内干しにして
カーテンポールにもぶら下げています。
「洗濯は溜まったら洗っています」
という習慣を見直します。
「せっかくの窓がふさがって、風が通らないから
ここには干さない方が良いですよ。
一人分なら、まとめて洗うのではなく、毎日洗ったら
こんなに干さなくてもいいのでは？
枚数が少なければすぐ乾きますよ」
とひとこと。
このお部屋をどうしたいですか？
ここがどんなふうになっていたらいいですか？
これはなぜここにあるのですか？
思考と行動のクセを聞き出しながら作業を進めます。
ひいきのスポーツチームのキャラクターグッズが点在しているので
一か所にまとめて、お気に入りコーナーを作ったり
捨てようと思っていた板を使ってTV台を作ったりと
初日は、ゆるーく進めました。
溢れるほどの洋服を必要な分だけにするなど
やることリストを書いて、次回までの宿題にしました。
そして、今日。
10日振りにお邪魔したお家は
すっかり片づいていました。
「え？これ一人でやったの？」
リビングは、ちゃんとリビングになってるし
寝室コーナーは何もモノがありませんでした。
「室内干しがない！」
と驚く私に
「毎日洗ってます。
少ないから、本当にすぐ乾いて
室内に干さなくても良くなりました＾＾」
と笑顔のA様。
部屋を分断していた部屋干しがなくなったら
すごく広いお部屋になりました。
寝室コーナーには収納ケースの山が。
「これ、リサイクル業者さんが取りに来てくれるんです」
「服を整理したら、これが要らなくなって
押し入れも片づいて、布団台もいらなくなったんです」
「何かに使えるかも、これがあったら片づくかも
と思って買ったけど、必要なかったですね」
「捨てようと思ってた板がTV台になったのがすごかったです！」
あなたの方がすごいですよ、A様。
10日の間に、ごみを分別して、何往復もして出して
リサイクル業者さんに連絡もして
全部一人でやったことが素晴らしい。
頑張りましたね。
これで、お客様をお呼びできますね。
目的を持って
家をどうしたいのか考えて
いつ何をしたらいいのか書き出して
自分の行動を自分に教えてあげたら
自分の脳のクセに沿って作業できるとわかりました。
困った顔をしていた10日前のA様はどこにもいませんでした。
「もう一人で出来るんじゃない？」
「はい、たぶん一人で出来ると思います（＾_＾）」
笑顔で答えてくれました。
「エクセレント！」
生徒を卒業させた気分です。
握手でお別れして、外に出たらすごく暑くて
「そうか、片づいた部屋だから、風通しが良かったんだ」
と納得しました。
汗が流れてきたので頬を拭いたら
なんだ、涙でした。
うれし涙は、こみ上げてくるのではなく
自然とこぼれるんですね。
きっと、もう私の出番はないと思うけれど
またなにか思い出したらお電話ください。
思考の整理収納塾の塾生卒塾式でした。
オーガナイザーをしていてよかったと思えた
嬉しい出来事でした。
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