【ソト】
人が抱えているモノの大きさなんて、今の僕には未だ解らない。
それがとても、イヤだって思う。
自分が足手まといって訳でも無いはずなんだけど、やっぱり年の功には敵わない。
・・・僕と双子のアルトなんかは、性格は僕とは正反対だから、皆にも凄く溶け込んでいる気がして、ちょっと悔しかったりする。
ずっとアルトと一緒に居たのは僕なのに、皆あっさりと打ち解けて家族みたいで。
・・・なんだか僻みっぽくて嫌だな・・・。
「ソト、ソト。なぁ聞いて?」
「アルト・・・」
部屋の扉が開いてアルトが飛び込んできた。
僕は手の中で玩んでいた本を机に置く。
「今日回収した死体が持ってたんだ」
何を?と視線をアルトの手元に向けてみると一枚の写真が握られていた。
・・・年老いた男女が写っている。
「結構若い人だったんだけど」
「・・・」
裏、見て。と促されて渡された写真を裏返すと、数行の走り書きと共に名前が記されていた。
『父さん、母さん、今から会いに行きます。僕は幸せでした』
と。
幸せ?だったらどうして自ら死を?
「どうおもう」
「・・・どう、って言われても・・・幸せだったら死んだりしないんじゃないかな」
「・・・だよな」
はは、っと笑って僕の手から写真を取ると胸ポケットへと仕舞い込む。
「アルト。それ、どうするつもり」
「ん?あぁちょっとね」
隠し事なんて、無かったはずなのに。
何時から。
いつから?
いつから、君は大きな荷物を抱えているのですか。
僕は、君の片翼なのに。