夜中は、二時間ごとに巡診する。
古い病院だから、懐中電灯だけの光じゃ真っ暗で光射す方向以外なにも見えない。
怖がりのわたしは、いつも夜中二時の巡診がなんとなく一番嫌い。なんとなく怖いから。

その日夜勤一緒だった先輩は、怖い話が大好きな先輩。おもしろがって怖い話を話し出した。

「はなさん、いつも夜中も巡診で、なにもない廊下で時々つまづくでしょ。あれは、しんだ人の頭につまづいているんよ。知ってた?」

もうそんな話はやめてほしい。ただでさえ怖いのに。

わたし「そうなんですか。本気で怖いんでやめてください。巡診できなくなります。」と話した。先輩は、ただ笑っていた。



そろそろ巡診しなきゃと思い、懐中電灯を持って、病棟を端から見回りし始めた。

621号室 声が聞こえる。

たかこさん誰かと話してる。「あんたそんな高いとこおったら危ないで、はよ降りておいで。」

あきらかに天井に向かって話している。

とても怖かったけど、たかこさん眠れないんだと思い、たかこさんの部屋に入った。

わたし「たかこさん、もう夜中2時ですよ。寝れないですか。」

たかこさん「あんなちっちゃい子供が上におったら、心配で寝られんがな。あんたも言ってあげて。」

天井怖くてみれない。怖いって思ったらとことんこわくなる。

わたし「わたしが子供ちゃんとみときますから、安心して寝てくださいね。」

たかこさん「そうか。よかった。お願いやで。」

そう言ってたかこさんは、寝ようとした。



そのまま部屋を出ようとすると

たかこさん「ほんまやな。あんたの後ろにくっついていきよるわ。頼んだで。」



思わず怖くて、廊下を走ってナースステーションに戻った。



先輩に聞いてもらおうとした瞬間、なにも知らない先輩が

「さっき子供廊下走ってったの見えたで。」



鳥肌が立った。先輩は、本当に霊感があるようだ。



★夜勤帯 しゃれにならん 霊はなし★