"Tokyo to New York" -produced by Thomas Piercy- | 東京散歩 * Allons Nous Promener aux Milieux de Tokyo

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こんにちは!
Milieux de la Cultureです。

少し変わった演奏会に行ってきました。
現代音楽のジャンルで活躍する14人の作曲家が手がけた、クラリネット・篳篥とピアノのための14の小曲のジャパンプレミア。
新宿の石森管楽器さんの地下ホールで行われました。

今回の演奏会の詳細はこちら


「TOKYO TO NEW YORK」をテーマとするこのイベント。
東京とニューヨークという世界の二大都市のあいだに存在する摩天楼、建築物、ビジュアルアート、政治、経済、文化をモチーフに作曲された(まさしくMilieuな)14曲が紹介されました。

クラリネットは世界的に活躍するThomas Piercy(トーマス・ピアシー)氏、ピアノは佐藤祐介氏が演奏しました。

現代音楽ということで、いわゆる前衛的な雰囲気の曲もありましたし、変わったところでは、スパムメールの文言を音に置き換えるという斬新な手法で創られた曲もありました。
また、ピアノを弾くのではなく、軽く爪を立てて鍵盤の表面を左右に動かして乾いた音を立てたり、鍵盤の裏をたたいたり、音を立ててペダルを踏むなど、ピアノそれ自体を打楽器に見立てて創られた曲にはとても刺激を受けました!

お気に入りは、我が師でもある吉仲惇氏の「Tango Nipponica」。
そして夜の月を描いたという平山智氏の「The Moon from Tokyo to New York」。

どちらもとってもメロディアスで抒情的、一つの曲の中で一つの小さなストーリーが浮かんで消えていくような、そんな物語性を持った小曲でした。
目の前に光景が広がるような素敵な曲でした。

Piercy氏のクラリネットは特に鋭く時に深く、曲が変わるごとにさまざまな世界を見せていただきました。今までクラシックで演奏されるクラリネットしか聴いたことがなかったので、とても新鮮でした。
それから篳篥!Piercy氏は篳篥も演奏されるのですが、「五線譜に描けない」音を奏でる篳篥の表現力を改めて目の当たりにし、めちゃくちゃ感動しました。

そして佐藤氏のピアノ!細い指がたおやかにしなって、鍵盤の上をすべっていくようすは、それだけでひとつの完成されたアート作品を観ているようでした。

とても大きな刺激を受けたひとときでした

Piercy氏の演奏は、ご自身がアップされているyoutubeの動画で聴くことができます。
以下は尾崎豊の「I Love You」。
ポピュラー音楽×クラリネットというコラボレーションの妙をぜひご堪能ください!