ログローニョに住んでいた時に、少しの間ですが、中国語を習いました。福建省市出身の女性とスペイン人のご主人が経営する中国語学校があって、二世、三世の子どもたちが漢字を習っていたり、スペイン人やその他の国の方が中国語を習っています。
このお二人、というか、ご主人の趣味が山歩きで、市内のグループに所属していて、定期的に山に行ったりするので、私も誘っていただき、リオハ州内の山を登ったりしました。また、長期の休暇期間には、カミーノを歩いたりもしていたので、よくその話もしていました。
さて、銀の道を歩き終えて、友人達に会うためにログローニョに行き、彼女達にも会って、カミーノの報告をしたのですが、開口一番、いくらかかたの? と聞かれ、びっくりしました。いくら・・・ あまり計算していなかったので、即答できず、困ってしまいましたが、なぜ、彼女がこんなことを聞いたかというと、彼女達がカミーノを歩くのは、スペインの長期休暇期間、たとえば、イースターなどです。そうすると、当然、他のスペインで働く人達も同じように長期休暇になるわけで、アルベルゲはいっぱいになり、ホテルは通常より高くなる・・・ということになります。だから、いつも宿泊費がかなり嵩むのだとか。
うーん、なんとか捻り出そうとするんですが、なかなか。
アルベルべの宿泊は最安で5ユーロ、最高でも20ユーロくらい。でも、今回はほとんど公共のアルベルゲだったので、5から10ユーロくらいのところを泊まり歩いたことになります。それが大体40日。となると、宿泊費だけだと400から500ユーロくらいでしょうか・・・
食費は、昼の定食が15から20ユーロ。こっちが高いですね。朝食は3から5ユーロ。考えてみると、食費だけで1日20ユーロ以上はかかってしまいますね。ただし、村にレストランやバールがないと、パンとチーズだけとかになるので、一食2から5ユーロの日もありましたが。
で、平均20ユーロとすると、約800ユーロ!!!!!!
全部で1,500ユーロくらいでしょうか・・・
他にも、観光される方なら、もっとかかるのでしょう。しかし、スペインの主要な都市や観光地はほぼ行ったことがあるので、その辺りの費用な掛かりません。
あとは、コインランドリーですね。都市部だと10ユーロ近くになります。アルベルゲのランドリーを使っても、7ユーロくらいになります。無料の洗濯機を提供するアルベルゲもありますが、数は少ないですね。
その他・・・あー おやつのトルティージャとビスコッチョ・・・
そんなこんなで、出費はかなりになります。ましてや、円安の昨今です。
そんな説明をすると、彼女からは意外な言葉が・・・
- そうか、やっぱりそのくらいはかかるのか・・・ 実は、春の長期休暇に
一週間ほど原始の道を歩いたんだけど、アルベルゲが取れなくて・・・
アルベルゲスタイルのところでも40ユーロとかしたのよ!
ー えっ! そうなん? マドリード並みやないですか!
ー それも取れない時は、100ユーロ近いホテルの時もあってんね!
ー わー そりゃまた、たいそうなもんで!!!!!
と、スペインの長期休暇中に安い宿を取るにはどうしたらいいかを滔々と語ってくれました。
そう、公共のアルベルゲを泊まり歩けば、かなり安くすみます。しかし、環境は保証できません。
ある村で知り合った男性は、高くつくのはわかっているけれど、アルベルゲには泊まりたくないとおっしゃって、ホルテルやホテルを使っているのだとか。だから毎回1週間から10日くらい歩いて、お金が貯まったら、また歩くのだそうです。
食費も、切り詰めて、パンとチーズだけ、水道の水しか飲まないということも、普通にあるそうです。
そこまでして・・・と思う方もいると思います。私もそう思いました。でもね、彼の目を見ていると、とても真摯な信仰心に溢れていて、なんとも言えない気持ちになりました。
カミーノを大勢の観光客、私を含めて、が歩くことで、村々が潤う、それ自体はスペインにとって悪いことではありません。年々巡礼者は増え続けるので、政府も投資をするようですしね。ポルトガルはうまくこの流れに乗っているようで、設備投資をしたおかげで、かなりの人がポルトガルの道を選択するようになっているとのことです。
カミーノとお金、難しい問題ではあります。
お金はかかると思いますが、それでも、私は機会があれば、歩き続けたいと思います。
お金に関しては、これからも書いていきたいと思います。
結構、興味あります!