この時期にカミーノを歩いた方は、畑に蔓延る巨大なかぼちゃを見ながら歩いたことと思います。

 ホントに巨大で、日本のかぼちゃの5倍くらいありそうです。しかし、味は淡白で日本のかぼちゃほどの甘味はありません。八百屋さんで売ってる高いのは違うかも…

 個人の好みですが、日本のかぼちゃが好きです❤️

 フランス人の道もガリシアに近づき、もうスキップでサンティアゴまで行けそうなあたりで、公共のアルベルゲをやめて、個人経営のアルベルゲに泊まることにしました。というのも、村と村との間隔のことや、夕食を食べに外に出るのが面倒くさくなったからです。

 これまでも、個人経営のアルベルゲには宿泊したことはあるので、だいたいこんな感じ、というのもわかっているので、予算も思ったより残ってるし、予約して個人のアルベルゲに泊まることにしたのです。

 さあ、お楽しみの夕食。最初はかぼちゃのスープ。隣の畑の産物ね。お味はまあまあ。さっぱりしている。

 二皿目は、鶏のトマト煮。アラゴン地方のチリン・ドロンみたいな料理です。デザートは…と、普通に美味しく夕食をいただき、満足して眠りについたのでした。

 翌日も個人のアルベルゲを予約しました。この辺りに来ると、巡礼客も増えて、公共のアルベルゲは入れないこともあるのです。

 お楽しみの夕食。キッチンから漂って来るのは…

あ、かぼちゃだ! そうです、今夜も一皿目はかぼちゃのスープ。ま、こんなこともあるさ… お腹が空いていたこともあり、美味しくいただきました。

 翌日のアルベルゲも個人経営。アプリのクチコミでは、かなり評判はいいので、期待してまーす♪

 夕食は7時から。朝早い巡礼者のために、夕食の時間はスペイン標準よりかなり早いのです。

 ドミトリーを出て、食堂に近づくと、なんと! 今日もあの香りが… はい、今夜もかぼちゃのスープ…

 さすがに3日続きはないよねー😰

 ほとんどの巡礼客も、そんな顔をしていました。ですよねー それでも、みんな、美味しいねーと言って、楽しくいただきました… うん、不味くはないよ、飽きただけで…

 さすがに4日続きは…なので、次の日は、夕食のないアルベルゲへ。なんでしょう、久しぶりの娑婆の空気…じゃないけど、バールでの夕食を堪能いたしました。

 フランス人の道でのかぼちゃのことを忘れかけた北の道で、まさかの…

 北の道は、かなりルートの選択肢が多いので、距離とアルベルゲの評価をたよりに泊まり歩きました。

 サンタンデールの少し手前の教会に付属したアルベルゲでのことです。村にはレストランがないので、食事は世話人さんが用意してくれました。巡礼手帳にスタンプをもらうため、キッチンに行くと、そこには、あの物体が😱 恐る恐る今日の夕食は何?と聞くと、あー そのかぼちゃのポタージュだよ! と。

 今年もかぼちゃの季節か… ま、しょうがないな。これが一番安上がりだしね… 期待はしていなかったが、これはかなりすごかったです… 世話人さん、塩を入れ忘れてる… しかも、テーブルには塩がない! どうしたらいいのか… 他の3人もビミョーなお顔です。

 意を決して、一番スペイン語が出来る私が、あのー ポタージュに塩入ってないみたいけど…と言うと、世話人さんは、キッチンの棚から塩の入った箱を取り出し、テーブルに置いた。みんな目が点になったけど、それぞれが好みの塩加減でポタージュをいただくことが出来たのは、よかったですね😅

 あー また新たなかぼちゃの思い出が…

 その後、アストゥリアス州に入ると、林檎畑と巨大なかぼちゃ畑の中を歩くことになり、夕食への恐怖をつのらせていったものです。

 しかし、その後は、かぼちゃのスープあるいはポタージュにお目にかかることもなく、無事にサンティアゴに着けたのは、何よりの幸運でした。

 わかります、アルベルゲの経営だって、楽じゃない。ましてや、コロナも終息したばかり… タダ同然のかぼちゃを使って利益を上げるのは当たり前。でもね、せめて他の料理方法はないものか… 日本なら天ぷらですなー

 いやいや、今回のマドリードの道の食事事情を思えば、夕食がしっかりとれるアルベルゲのなんとありがたいことか… 仮にも、ワタシは巡礼者ですよ。

 そんな、かぼちゃの思い出。

 でも、またいつか、このかぼちゃロードを巡礼したいなぁ… ハロウィンのころとかね!