ー労災には認定基準があるが、交通事故には基準がない。無基準は、不利です。
労災の2003年基準と2013年基準、「認定基準の性格」を使えば、よほどの反証がない限り勝てるはず。反証とは、別の病気とか、本件事故以外に大きな事故があるとか。
ところが、交通事故では、画像が基準になってしまう。それでは、勝てない。
本当は、自賠責支払基準も労災基準に準拠するのですが、裁判所はそれを気にかけないらしい。
ー荷風が向島の私娼窟を取材した年の日記が重要であるように、
レーニン全集の1920年の著作は思想の宝庫です。大戦・内戦後、彼が活動を停止する直前です。
その中に、理屈だけじゃなく、実例の力ということがあります。
人々を説得するには、実例の力が大切。
労災で勝訴の結果を出せば、交通事故の裁判も勝てるようになるかもしれない。
交通事故の裁判で労災基準が無視されても、同様の事故の勝訴例があれば認める可能性が出てきます。さて、また立証の例です。
石橋意見の信用性、のつづき
5)乙1(労災再審査の事件プリント)・178頁右頁ーー石橋先生のカルテ
器質性精神障害である高次脳機能障害は独特の日本語で、国際的には認知障害と呼ばれる。
石橋医師は整形外科医なので問診したうえで、リハビリテーション科に神経心理学テストを依頼し、異常所見が把握された。
○○労災病院の○○医師も原告に標準知能検査を施行し、言語性課題は失語や意味記憶障害に起因する失点が大きい、動作性課題は筋を考える課題、絵の意味理解を必要とする課題、作業のスピードが求められる課題は難しいとの意見を述べた。
それらを踏まえて局医は、「・・・」「残存する傷害の程度は高次脳機能の障害により『その従事する職種に相当な制限をきたす程度のもの』であり、その残存する身体障害のために『選択する職種のみならず、通勤や社会生活にまつわる危険からの逃避行動などに相当なハンディキャップをもたらすもの』」と総括している。
6)乙1・179頁左頁ーーカルテ
石橋医師は、括約筋障害に関する問診結果により、神経泌尿器科に紹介した。同科における尿流動態検査により、神経因性膀胱と診断された。
「軽度の核上型損傷があります。脊髄及び脳の軽度の運動路障害があるのではないでしょうか。・・・明らかな脊髄損傷の所見と考えます」と付記されている。
よって、原告にはTBIだけでなく、脊髄損傷もあることが判明した。
平成15年報告のとおり、高次脳機能障害は脊髄損傷では起こらないが、運動障害・感覚障害・神経因性膀胱といった身体性機能障害は脊髄損傷によっても起こる。また、共同論文14頁右側10ないし22行目に、TBIと脊髄損傷のoverlapping(重複)の尿流動態検査による診断について指摘されている。
○○労災病院泌尿器科の○○医師は、安田医師による尿流動態検査を踏まえ、傷病名を神経因性膀胱としている。
平成15年報告に沿って考えると、原告には運動障害・感覚障害・多発性脳神経麻痺・神経因性膀胱(自律神経系の障害)がそろっていて、かかる器質的異常の多発(複雑多岐にわたる臨床症状)は末梢神経損傷によっては説明がつかず、中枢性障害の診断によってはじめて説明できる。
上記器質性障害はTBIによってカバーできるが、尿流動態検査は精密に部位を特定できるので、脊髄損傷の合併が明らかである。神経因性膀胱をはじめとする身体性機能障害と高次脳機能障害の存在は、本件TBIおよび脊髄損傷の医学的な根拠であり、かかる判断は平成15年基準に合致する。(つづく)
ー書面のすべてを、石橋主宰検査、bedsideの神経の診かた、2003労災報告書・基準で満たすこと。これでもかこれでもか、とやって別件東京地裁判決は現症脳損傷を認めたことがあります。