京都のクリエイツかもがわから出ている『目印はフォーク!』。鴨川という出版社は、加藤周一というすぐれた文学者の重要な本を出した、しっかりしたところです。

http://www.creates-k.co.jp/books/89_2.htm

 題名の意味は、いまフォークを持っているけど私は何をするのだったかしら、フォークだから食事するところだった。というように、外傷性脳損傷による高次脳機能障害のため、記憶や行動に間違いが生ずることをさすと思います。

 この本は、脳損傷による主な障害6つ(意識障害や脳神経麻痺、運動・知覚麻痺、膀胱直腸障害など)のひとつ・高次脳機能障害に限った話しというより、まさに軽度外傷性脳損傷を取り扱った、米国の10年前の本の翻訳なのです。2年前に日本で出版されましたが、私は患者さんに教えてもらって最近知りました。つんどいたけど、読んでいませんでしたというかたもいます。

 主な著者は患者で、親しみやすく、訳文も軽快です。弁護士による指摘は詳細ですが、これくらいやらないと救済されないし、一生懸命やってもむくわれないこともあります。

 医学・法律・制度、海の向こうにも友がいますので、友の会で取り組みたいと思います。