日本食はスペインでも大人気で。
寿司、お好み焼き、焼きそばとか人気なんだけど、
日本に行ったことがあるスペイン人に大人気なもの。
それが、ラーメン
こっちには、乾麺、いわゆるインスタントラーメンは売られているのだけど、生麺は見かけない。日本食レストランで出しているところもあるらしいけど、日本人のラーメンの超えた舌には追いつかない。私がこっちに来て、食で一番恋しくなるのもラーメンだ。
生麺は難しいけれど、インスタントラーメンなら持ってこれるので、日本からいくつか持ってきた。
それを、日本に行ったことがない。。。すなわちスペイン人に食べさせてみる。
まず、新しい食を与えると、スペイン人全員一致で匂いをクンクンと嗅ぐ。気持ちはわかるが、そんなにか?そんなに怪しいか??って思うくらい、クンクンと嗅ぐ。
「麺はすすって音を出して食べていいんだよね」
そ。これも、日本豆知識のあるスペイン人は、得意げに言う。音を立てて食べる、食器を持って食べるなどの習慣がないスペイン人にとっては、これを知っているということは知識人なのだ。
「そうよ、麺はすすって音を出して大丈夫よ」
・・・
すると、ラーメンの端っこをパクッと食いつき・・・・
・・・・・ズルッ!!!!!!!!!
と、一息で箸も両手も使わずに一気に吸い上げた。
いや、見事見事!!!!だって、30センチくらいあるじゃん?すごい肺呼吸ですよ。
確かに音を立ててるし、すすってるけど、ちょっと違う。やはり豆知識はただの豆だ。
「いや、あのね。箸を使って麺を手繰り寄せてこうやって食べるんだよ」
と今目の前に起きたことを涙を流して笑いながら説明する私。
プライドの高いスペイン人、「おっけー。わかったわかった」といいながら、トライ。
よいしょ・・・・・(箸でたぐり寄せる)
パクッ (くわえつく)
ズルッ 吸い上げる
よいしょ・・・・・(箸でたぐり寄せる)
パクッ (くわえつく)
ズルッ 吸い上げる
・・・・・・・・・・
いや、タイミングが違う!!!それじゃ、距離感が変わっただけで、さっきとやっていることが同じじゃん!!!
「違う違う。吸い上げながらこうやって、箸でたぐり寄せるの。タイミングが違う」
とデモンストレーションする。しかし、なかなかうまくできない。
あれ?ラーメンって食べるのいつ練習したんだろう。
「あ、でもね、私も猫舌だし、吸い上げるのが辛いから、こうやって、スプーンに麺をのせてね・・・」
「嫌だ!!!!!絶対マスターしてやる!!!!!」
ラーメン初級編なんて彼らには何の価値もないのだ。
麺を日本人のようにスマートに食べられてこそ、価値があるのだ。
もはや、ラーメンの味はどうでもいい。麺を食べるテクニックを磨くための教材でしかない。
それなら、中華店のまずいインスタントラーメンでいいだろうが!!!
貴重な日本からの(しかもラ王。めっちゃうまい)ラーメンを使わなくてもいいだろうが!!!
海苔とシナチクまで入れたのによおお・・・・・
「この、残ったおツユは食器に口をつけて飲んでいいの?」
「・・・・おつゆも箸ですくい上げるんだよ。最後の一滴までね」
貴重な日本からの食材を教材にした罪は重いのだ。
「うそっ!!!!日本人、そこまでできるの???」
「うそですよ。」
「・・・ちきしょう!!!!」
お前がだ~~!!!!もっと味わえ!!!!
しかし、食器に口をつけたとたん、今度は傾け方の加減がわからず口元からおつゆが溢れる。
「うわっ」
「一気にやったらそうなるよ。スプーン使ったら?」
「嫌だ!!!絶対にこれで飲み干すんだ」
上級・麺扱いは無理でも、中級・スープのみくらいはマスターしたいんだろうな。
ラーメンの食べ方ってコツがあるんだなあと知った。
しかし、彼らにとって、最大の難関の麺は
カレーうどん
である。
上級の上級である。
どうしても、箸で食べると言い切るので、
バスタオルで体を包んでもらって、近くにいる私もタオルを貸してもらい、大事なものは全てテーブルから削除。
完璧な体勢で迎える。
「・・・無理。これはフォーク使っていい???」
・・・・最初から誰も、強制してませんよ。