(貝殻の特盛丼)
(なかなか盛るのに苦労しました)


では、今回拾った(写真に撮った)貝殻を一個ずつ紹介していきます。

まあちょっと例外的に家にあったやつを使って紹介する場面もありますがそこはご理解ください。


では始めます。







まずは‥‥‥


まあ定番のタカラガイいきましょうか。






1.クロハラダカラ



ボクのブログでは何回も紹介してますが、深海型のタカラガイです。

潮間帯〜250mのタカラガイで基本浅いところにはいません。
だからこそ浜に打ち上がりにくく綺麗な状態の個体は皆無に近いってことです。
クロハラダカラのレア度が高いのはコレが理由です。



以前、布良海岸で拾ったクロハラダカラの欠片ですが、大体のクロハラダカラはこんな感じで割れてます。

欠片自体は‥‥‥

そうですね〜‥‥‥‥

うーん

大体‥‥


4回に1回のペースありますかね。



実際落ちてるのは上の写真の欠片のさらに半分だったりしますからね。


では特徴を書きましょうか。

クロハラダカラの見分け方は単純に言えば歯を見れば分かります。

似たようなタカラガイだと


ホシキヌタやクチムラサキダカラが似てると思います。


クロハラダカラの歯はギアの山のような凹凸があることですかね。

凸凹がそれぞれ三角形の形をしてます。



ホシキヌタやクチムラサキダカラは若干丸い形をしてます。

と言いつつも、クチムラサキは分かりませんが、ホシキヌタに限っては歯が発達した個体もいるので決してこれが全てでは無いです。


では確実な見分け方は何か?



それは歯の上部にある凹みです。





クロハラダカラはこの凹みが深いんですね。

大きめの欠片の方で見てみると、


この深い凹み、まあ個体差でちょっと小さい個体もいますが凹みの深さは深いです。

ホシキヌタはここまで深くなく、
この深い凹みがあるか?無いか?

でクロハラかホシキヌタ(クチムラサキ)が分かります。



ってことでクロハラダカラの紹介でした。






次は‥‥‥


コモンダカラいきましょうか、


2.コモンダカラ


南房総においては決して珍しいタカラガイではありませんが、FDは独特な綺麗さがあるタカラガイです。

特徴は横側にある黒いボッチですが、写真にある通り全く無い個体もあれば片側だけボッチがある個体もあります。

あとは歯ですね、


この特徴的な歯はこのコモンダカラだけだと思います。全体的に長方形の形をしていて外まで露出した歯。
あとプラスしてボッチ。

これがコモンダカラの特徴ですね。

御前崎に行くとコンスタントにFDがあるので静岡県がメインの生息地かもしれません。




次は‥‥


3.ウミナシジダカラ

全国的に見ればレア度は高めのタカラガイですが南房総、特に平砂浦では2日に一回は落ちてるタカラガイなので南房総では決して珍しくはないようです。

写真では分かりにくいですが、模様が残ってる個体は全体的に黄色い色をしてます。

近い種だとニシバタダカラ(ハツユキダカラ)が似てますかね。
あと削れて白くなった個体だとレア度がウミナシジダカラよりも高いカノコダカラが似てますね。


比べましょうか。


左側がニシバタダカラ(ハツユキダカラ)
右側がウミナシジダカラ

全体的な色合いは似てますが、削れるとウミナシジダカラが白くなるのに対してニシバタダカラは削れると黒くなります。

あとは歯は全く違うので‥‥


違わなくはないか‥‥‥

見慣れてる人が見たら全然違うんだけど、一見さんが見たら、わからないか。多分‥‥


歯の形が違うのと、
歯の数ですね。

ニシバタダカラは歯の数が少なく、ウミナシジダカラの方が歯が多いです。

両種とも決して細かい歯ではないのでこの写真だけでも歯の数は数えられると思います。

じゃあ、カノコダカラと比べて見ましょう。



カノコダカラ‥‥‥‥


カノコダカラ‥‥‥‥‥



カノコ‥‥‥‥‥‥‥‥‥







カノコ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥








カノコ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥











‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥












数分後‥‥‥‥‥‥‥











え〜、
左側がウミナシジダカラ
右側がカノコダカラ(毒キノコ)

です。


カノコダカラの方が個体数が2個しかなく同じ多さが無かったので多少模様が残ってる個体になりました。

両個体ともに模様が多少残ってるので違いが分かると思いますが、削れると白くなるので分からなくなります。



マイクロの目で見ると、この部分が違いますね。

タカラガイ用語で言うと、「前溝」


ここが違います。

ウミナシジダカラの方が発達していてカノコダカラの方が発達してません。

歯を見てみましょう。

なお、
タカラガイ用語だと(外唇歯)って言います。


歯の方はウミナシジダカラの方が太く、カノコダカラの方が細いですね。別の表現で言えばカノコダカラの方が尖ってる感じですね。




まあ違いはこんな感じですね。





ウミナシジダカラの紹介はこれで以上です。













4.ハワイクチムラサキダカラ



クチムラサキダカラシリーズでは

本家のクチムラサキダカラ
ハワイクチムラサキダカラ
最近発見されたヒメクチムラサキダカラ


ってあるんですが、

これは恐らくハワイクチムラサキダカラと思われます。



全ての種において特徴はその名前の通り


この歯の紫色ですね。

唇が紫色になる種は国産ではこれの他にルリグチダカラしかなくこれは見つければすぐにわかる種ですね。









5.クチグロキヌタ

まあこれはこれに近い種は無いでしょうね。
タカラガイの中では特殊な種ですね。


名前の通り


この黒い唇特徴です。

あとは前のブログでも書きましたが大きさの割には殻が薄いので割れやすく綺麗に打ち上がりにくいっていう特徴があります。
なお、以前発見したクチグロキヌタはクラゲ海岸や御前崎なのでもしかしたら砂地の海岸の方が綺麗な状態で打ち上がりやすいのかもしれません。

平砂浦は基本岩盤帯なので打ち上がると個体数あるけど岩にあたって削られて綺麗な状態で打ち上がらないのかもしれません。













次は、





6.シボリダカラ


まあ南房総だったらどこでも落ちてるタカラガイです。
レア度は☆★★★★ぐらいですね。

何故コレを拾ってきたか?
て言うと、






一見はシボリダカラなんですが、
実は微妙に違うと。



同じ形同じ大きさのを探してきました。


左側が今回のシボリダカラ
右側が資料用のシボリダカラ

シボリダカラっていうのはほとんどの個体が右のように歯が途中で途切れたような感じになってるんですね、特に右の歯が。

今回のを見ると、
歯の途切れがあんまり違和感がない途切れ方をしてます。
意外とありそうで無いんですね。

なので持って帰りました。



似たようなタカラガイにサメダカラっていうのがあるけど、これに関しては以前のブログでも書いたので違いは省きます。









7.クロシオダカラ



南房総極小タカラガイシリーズの一つです。

今回のビーチコーミングでは見つけたのは奇跡だったかもしれません。
もしくは平砂浦で心中する覚悟でのとあるポイントを探せばコンスタントに見つけられたかもしれませんが、今回それをやるのはもったいなかったので、それが故に見つけた個数が少かったわけです。

特徴は以前のブログでも書きましたが、


細かい斑点と細かい歯です。
極小タカラガイの中ではかなり歯の数が多くサイズ的にも小さいので見つけられればわかると思います。

極小タカラガイの中で歯が細かく多い種は他にはヒナメダカラしかなく、
ヒナメダカラは斑点がなく形はクロシオだけど色はツマベニメダカラのような色をしてます。

なので、
極小で
歯が多く
細かな斑点

これでコレがクロシオダカラと判断できます。









8.ウキダカラ



まあこれに関しては、小型タカラガイの一種になるんですが、
サバダカラシリーズ
クロダカラ
ウキダカラ
南房総で拾いたい小型タカラガイになります。

レア度で言えば、
まあサバダカラシリーズが一番レア度が高くて
次にクロダカラとウキダカラが来ます。

ただウキダカラばかり拾える日もあればクロダカラばかり拾える日もあるのでどっちがレア度が高いかはわからないですね。
ただシボリダカラとかナシジダカラとかカモンダカラのように数があるわけではないのでレア度が低いわけではないですね。

あえて言えば☆2.1ぐらいですかね。

まああったら拾いたいタカラガイになります。



特徴はもう見かけどおりの太い焦げ茶色の三本線です。

タナゴ釣りで使う辛子ウキに似てます。


まあウキの色合いに近いからウキダカラになったんでしょう。





ここまでがタカラガイになります。






























次に巻貝系を見ていきましょう。







9.ミクリナガニシ


以前のブログでは名前がわからなかったんですが、今回調べたらミクリナガニシだということが分かりました。さらに調べると別名ツノマタナガニシとも言うそう。
ただ別種っていう意見もあることから見た目の判断は難しそうです。

近い種でサガミナガニシっていうのもいるそうですがそちらの種は水管がミクリナガニシと比べると長いそうなのでそちらの方は判断がつきそうです。



💡

持ってきてみるか、



以前のブログで紹介したやつです。 




ん〜〜、



多分同種‥‥‥か?




細かすぎてどこまでが判断基準か分かりません。

細かなところ言うと殻長が長いとか
コブの大きさや長さが微妙に違うとか

ただ個体差って言われたらそうなのかもっていうレベルです。




難しい‥‥






次は‥‥‥




10.?????



これはカツオノエボシ海岸で拾った貝殻ですが、
種類が分かりません。

もしくは陸産のカタツムリの一種かもしれませんが、





調べたら‥‥‥ジャンボタニシっぽいです。





よ~く考えてみれば、




南房総の水は中川や江戸川から流れてくるんだからあってもおかしくはない‥‥

けど‥‥‥‥‥






ジャンボタニシかぁ‥‥‥‥↓↓↓














































これは忘れよう‥‥‥‥






















ここからは二枚貝になります



11.モクハチミノガイ




ミノガイ系は白いのが多いのですがこの種は色が鮮やかです。
それしかちょっとわからないですが、ただ珍しいそうです。

ただ、心なしか、過去に何回も見てる気が‥‥‥‥












12.イタヤガイ



ボロいやつも含めれば南房総では結構な量が漂着してますね。

イタヤガイはホタテに近い二枚貝で凄くカラフルな色をしてます。
一応食用でも食べられるそう。

家にも何個かありますが、基本白をベースに少し赤かったり、


こんな赤紫色だったりすることもあります。
(やっぱ拾ってくればよかったね〜)











13.ナデシコガイ



ビーチコーミングで拾いたい二枚貝の種類の一つです。

ナミマガシワ
ヒオウギ
ナデシコガイ
イタヤガイ
キンチャクガイ
などがあります。

あとは桜貝か



なお、このナデシコガイは対になってる完品です。


個人的には以前の桜貝のリベンジで拾ったんですが、まさかコレがナデシコガイだとは。まあ種類は何種類かはあるみたいだけど、赤オレンジ色のナデシコガイが人気かな他のブログを見た感じだと。

まあこんな感じです。












14.マツヤマワスレガイ



チョウセンハマグリやワスレガイと同様に砂地を好む二枚貝です。
ハマグリと混じっていてたまに出てくるそう。

ただ前種と比べて紫色を帯びてるのがこの種の特徴です。

味は食べれますがハマグリほど美味しくはないそう。ただ不味くもない、と。

ビーチコーミングで観賞用として持ち帰えるのがいいかもですね。









ここからはイモガイに入りま〜す






15.ベニイモ


ザ・毒貝

関東圏でイモガイといえばこの種だと思います。

まずイモガイは餌となる魚を毒銛で攻撃して捕食します。特殊な種に刺された場合、稀にその針を人が受けて中毒症状で亡くなるケースがあります。

基本砂地にいる貝なのでそういう場所に行かなければ大丈夫ですが。

基本神経毒ですが強さは種によりけりで強いやつは命に関わる毒を持ってるとのこと。


ビーチコーミングする際中身がいないことを確認してから採りましょう。


話は戻りますが、ベニイモは小型のイモガイです。

特徴は色々ありますが、殻長がピンク色してることと、


見えにくいですが横線が入ってます。
この横線は擦れると消えてしまうので貝の色合いと殻長のピンク色で判断できると思います。












16.リシケイモ


情報が少なすぎて詳しいことは分かりませんが、クロハラダカラ同様深海のイモガイらしいです。

色合いもクロハラダカラに似ていますね。薄茶と白。


まあ珍しいんだろうけど、どのくらい珍しいとか詳しいことは全く分かりません。













17.ベッコウイモ



結構大型のイモガイです。
まあ個体差はあるんですが、特徴は薄い赤紫色に茶色の模様とその上に黒い模様が入ってます。








18.キラベッコウイモ


ベッコウイモの亜種となる種で黒い模様がありません。この写真だとベッコウイモより小さいですがこの種の方が大きくなります。
(まあ小さかったから拾ってこなかったんですけどね‥‥。)

この写真だと分かりづらいので資料のベッコウイモとキラベッコウイモを比べてみます。


もう、全然違いますよね。
下地の色が同じかな?程度です。

ただベッコウイモの方が薄い赤紫色をしているのに対しキラベッコウイモは白いです。コレがそれぞれの特徴です。
サイズも大きく重量もなかなかあるので採りがいはあります。

まあ沖縄とかに行くともっと大型のイモガイはいますけどね。









19.タガヤサンミナシ


南房総にはいてはいけないイモガイです。

かなりの猛毒を持ち亡くなる可能性があるイモガイです。
なお、イモガイは和名でミナシガイが正式名みたいです。
イモガイは(芋貝)里芋に似ていることから命名。
ミナシガイは(身無貝)と書き、身が殻に隠れて見えないく、身が無いように見えるから命名されたみたいです。

そしてこのタガヤサンミナシ、毒も恐ろしいですが同じイモガイ系を食べるらしいです。イモガイを食べるイモガイです。

ナマコやヒトデを食べるボウシュウボラが可愛く見えてきます。

まあ貝を食べる貝はそこそこいるのでこれも生き残るための進化をした貝なのでしょう。

まあ確かに南房総ではイモガイ系は結構な種がいるので、そして近年の温暖化の影響で水温が上がってしまってるので居てもおかしくはないのかもしれませんね。


特徴はこの綺麗怪しいこの模様ですね。

まあこれは落ちてれば分かります。


速攻で、

あ、タガヤサンミナシだな、と

分かったので。

あとは、意外とベッコウイモとかから比べると殻が薄いです。

まあ模様で分かります。











20.マイノソデ



何故この沖縄のお土産になってる貝が南房総にいるんだ?と、なりました。

舞丿袖

名前の通り、舞子の袖のような形状が由来。
御丁寧に殻の中も‥‥


オレンジ色になってます。



まったく、




本当に、








イミワカンナイ






こんな感じです。




見つけた側はいいけど、新手の不安が出てきますね。




















ラスト





21.ボウシュウボラ



南房総では最大級の巻き貝です。



遠くから見ても分かったんで、まあこれに関しては南房総を尊重する貝ですね。
食べてるモノもナマコとかヒトデとか、肉食で大喰らい、だからこんなに大きくなると。
大きい貝は憧れるけどその最初の一歩となる貝だと思います。


「都市近郊で大きな巻き貝」


このキーワードに当てはまる巻き貝がこのボウシュウボラだと思いますね。



味は美味しいらしいですが、内臓にはテトロドトキシンが含まれるとか、
食べてるヒトデの毒が内臓に蓄積してるのが原因だとか。



特徴は大きさも然ることながら、口の周りの焦げ茶色の模様ですね。

大きい巻き貝は迫力がありますが、ボウシュウボラの場合口の周りが焦げ茶色でコントラスト(輪郭)がハッキリするので口の大きさの迫力が上がります。












以上が今回南房総ビーチコーミングで見つけた‥‥







そっかまだあった。













22.タコノマクラ



一応ヒトデやウニの仲間になるんですが、こいつらは荒れた跡の海岸で見ますね。
まあ一個は欲しいと思う貝‥‥‥ではなく棘皮動物です。


ウニは貝ではありませんからね。


殻はかなり脆く、一個は木っ端微塵にしちゃいました。衝撃にかなり弱いです。

カシパンやベニシボリガイでもそうなんですが、

こういう割れやすい奴らを持って帰る際は厳重にして持って帰りましょう。帰った時泣くことになります。







23.ナミマガシワ

24.ヤツシロガイ



ナミマガシワは独特の光沢に人気がありビーチコーミングで持ち帰るだけではなくアクセサリーやインテリアの一部に使われたりします。
色合いもそれぞれでオレンジ色、紫色、黄色い、ピンク色などがあります。



ヤツシロガイは独特の丸い形をした巻き貝で、まあコロンとした感じでしょうか。それが人気がある巻き貝です。







25.マガキガイ




一見はイモガイに似てますが毒はありません。アクアリウムの世界でもキュート?な目が人気らしいです。
詳しくは、
で書いてますが、





まあ他にはこの二つの凹み、
この凹みから目玉がコンニチハ

コレがキュートらしいです‥‥‥


あとは他のイモガイと比べると
巻量が少ないです。


もしかしたら成長が他のイモガイと比べて速いのかもしれません。




本当はもうちょっとあったのですが、


ここで文字がオーバーしちゃいました。








まあここまでいいでしょう。




いや〜長かった。

何かと1日で書き上げることが出来ました。
皆さん電車の中とかバスの中でも楽しく見れる内容になってると思います。

楽しんで、いや見たい人だけ見てください。

(多分長いです)




Riteing By feb 27 2024