最近、新聞を見ていたら、次のようなグラフがありました。

 

「未婚率」というのがよく分からないので、ネットで調べました。

未婚率とは、生涯に一度も結婚しない人の割合を表す指標である。

最新の記録では、男性の50歳で28.3%です。もう、ビックリしました。これ、奥さまと死別して現在独身というのは含んでませんよ。50歳になるまでに一度も女性と結婚をしたことがないのですよ、50歳までの生涯ずっと独身ですよ。

 

思わず

「気の毒!」

と思ってしまいました。

 

といいますのは、人生で幸福感を感じる場面はいくつかあると思いますが、私にとって、最も幸福感を感じたのは、異性と結ばれたときでした。

 

「結婚はしていないが、恋人がいたことはあるから、それなりの幸福感は感じた。」

という方も、28.3%の中には含まれていると思います。しかし、異性と親しい間柄を築けずに50歳に至った方も多々いるかと思います。せっかくこの世に生を受けながら、最高の幸福感を感じ取ることなく人生を全うするのですか。

 

あたかも、蝉の幼虫のまま土の中で7年間を過ごし、やっと地上に出て来たにもかかわらず、鳴くことも飛ぶこともせず1週間を過ごし、死んでいくようなものです。

 

そして、この資料を落ち着いて眺めると、

「これでは、人口が減っていくわけだわ。」

と考え込んでしまいます。

 

「結婚しない自由」

「子供を作らない自由」

が先進国では多くなってきているように思います。しかし、近年の50歳の方、28.3%も、

「結婚しない自由」

で過ごしてこられたの? そんな馬鹿な。こんなことわざがあります。

「男やもめに蛆がわき、女やもめに花が咲く」

女性以上に男性の方が所帯を構えることを望んでいると思いますよ。

 

だから、28.3%の中には、けっこう結婚したくてもそこへ進めないという方がいると思います。

 

一つに、年が若くなる程、一部ではコミュニケーションをうまくとれない方が増えているように思います。喋るものの、テンション低く、抑揚のない喋り方しかできない方。

 

でもね、一番の原因は、給与が少ないことだと思います。男女平等の世の中でも、まだまだ家計を支える責任は男性の方にかかってくると思いますからね。彼女を幸せにできるかと自問すると、

「できそうもない」

に行き着いてしまっては、結婚に踏み切れませんよね。

 

「平均年収の歴史についてグラフで推移を見ていくと、1992年が歴代最高のピーク」というデータがあります。

要するに、その後30年間、平均給与がずいぶんと下がってしまったと言うことです。「平均」ですから、箇々に見ると、当然上がった方もいます。しかし、それ以上に下がってしまう現状が続いています。

 

日本のかっての就業形態は、終身雇用制度でした。また、雇用するときも、正社員としての雇用が当たり前でした。ところが、現在はどうなっているのですか。契約社員、パート、期間労働者…………。

 

これらって、企業が自分たちの都合で、必要なときに労働者を、増やし、そうでないときには減らしやすい、そんなシステムじゃないですか。そして、そういった方向に、大企業と一緒に制度改革をしていったのは、政府なのじゃないでしょうか。

 

これが為に、企業が僅かな正社員さえ確保すれば、あとは、契約社員、パート、期間労働者などの安い労働力で企業活動ができる。したがって、多数の人が正社員につけない現状があるのじゃないでしょうか。

 

正社員じゃない。その大部分は、給与が安いです。将来に向けての補償も減ります。明るい展望が見えなくなります。結婚したい相手がいても、結婚に踏み切れません。

 

「少子化対策」。各家庭の子供の成長の必要経費への援助は必要でしょう。若者の出会いの場を作ることも必要でしょう。でも、一番は、もっと正社員を増やし、箇々の給与を増やし、若者に、金銭的な不安のない明るい展望を示していく事が必要なのじゃないですか。

 

そうすれば、結婚するカップルも増えるのじゃないですか。それがないと、出生率がジリ貧状態は当たり前ですよ。結婚したくても結婚できないのですから。

 

私たちが結婚適齢期の頃って、相手さえいれば、結婚までの障害になるものは、少なかったように思います。給与も、年齢とともに確実にアップしていく世の中でしたしね。

 

おい、政府、かけ声ばかりじゃなくて、もっと肝心なところで、なんとかしろよ!もし、人が蝉であるならば、7日間を、精一杯鳴き、力強く飛び、望むなら子孫を残していける、7日間だが、最高の幸福を味わえる世の中にしろよ!

 

似顔絵制作中

〔現在のドラマ・映画に関係する作品〕

★映画の原作者を見て びっくり!

上映は数日後からです。

女性の方、口元、想像で描いてます。似てないような気が……。