5月27日に映画「65/シックスティ・ファイブ」を観に行きました。公開初日です。よほど期待していたからかと言うと、そうでも無いです。前回映画館に行ったのは5月12日、かつてのことを思うと、鑑賞頻度が落ちました。もう一つ、「是非観たい」と思える作品がないのです。でも、映画自体は観に行きたいので、やっと、そのレベルに達する映画のような予感がしました。

 

なにしろ物語の舞台が恐竜が生存していた6500万年前です。恐竜が出現する迫力は、映画館の大きなスクリーンでしか十分味わえません。しかも、上映早々なので、映画会社がある程度収益を見込めると思っている映画なら、シネコンの中の大きなスクリーンを使って上映しているはずです。私が行ったシネコンでは、10スクリーンのうち、2番目に座席数が多いスクリーンで上映してましたよ。

 

ストーリーは、6500万年前、宇宙空間には現在の我々以上に文明の進んだ星が既にありました。しかも、そこの住人は、我々人類のような姿形をしていました。

 

その星の宇宙船が航行中、小惑星帯と衝突して、緊急着陸したのが6500万年前(白亜紀)の頃の地球という設定です。しかも、恐竜を絶滅させたという巨大隕石が、あと数日で地球に衝突しようとしていた頃です。

 

ミルズ(アダム・ドライバー)は、その宇宙船の船長のようです。宇宙船は、緊急着陸で、船体が分解され、あちこちに四散しました。生存者は、彼一人のようです。しかし、彼、自分の星に連絡は取りますが、なんとか自分の星に帰ろうという執着心がさほどありません。

 

ところが、もう一人、少女の生存者コア(アリアナ・グリーンブラット)を発見します。そのことから、四散した船体のいずれかに残っているであろう脱出船を探すべく、二人で危険が一杯の捜索に出向きます。

 

実は、出演者はほとんどこの二人なのです。全話を通しても、出演者は四人しかいません。

 

この映画、上映時間は93分と短いです。しかし、恐竜たちが生存する危険な世界を、救援もない状態で、子供と二人で十数㎞移動します。観ているこちらとしては、緊張感の連続です。

 

「もう、あかん!」

としか思えない出来事が何度が訪れます。

 

その間の様々な出来事によって、二人の心情にも変化が生まれます。観客を引き込みます。この映画、はっきり言って秀作ですよ。

 

見所はいくつかあります。

○大小様々な恐竜の出現、「ジュラシック・パーク」のようです。

 

○恐竜を絶滅させたという巨大隕石が、あと数日で地球に衝突。生き残るためにはタイムリミットがあります。「48時間」や「96時間」のような時間による緊迫感があります。

 

○ミルズとコアは、話す原語が違います。身振り手振り、絵による表現でしか伝えることができません。心情は、危険に立ち向かっていく行動でしか伝えることができません。

 

○生存への執着心の薄いミルズが、どのような思いを抱いてコアと行動を共にしているかです。

 

○生き抜くことに向けての、短時間でたくましく成長していくコアの姿です。子役が見せてくれる映画って、面白いですよね。

 

似顔絵を描いちゃいました。参考画像はこれです。

似顔絵は、こんなふうになりました。

 

いや~、いい映画ですよ。少し目がウルッとするところもありましたよ。