3月18日(土)に映画「わたしの幸せな結婚」を観てきました。

 

3月19日のブログに書いたように

「わたしの幸せな結婚」は、当初“観なくてもいいか”と思っていました。
何故かって、現代娘の今田美桜さんに“耐える女”は似つかわしくないですよ。さらに、私、かっこいいのが売りのイケメン俳優は、あまり興味がないのです。

こんな気持ちが

ところが、17日に、数度行ったことがある三重県桑名市の「六華苑」が、映画のロケ地に使われていることを知りました。さらに、まだ行ったことはありませんが、かねてから行きたい場所の候補に挙げていた、三重県津市一身田町にある「真宗高田派本山 専修寺」も使われていることを知りました。がぜん興味が湧いてきました。

ということで、急きょ、観に行くことに変更しました。

こんなに変化しました。

 

わたし、次の二つの経験から、知っている場所が映画で取り上げられると、がぜん観たくなるのです。

 

池松壮亮さん、忽那汐里さん、大泉洋さん主演の映画「半分の月がのぼる空」(2010年公開)で、原作の舞台である伊勢市がロケ地となりました。映画を観ると、慣れ親しんだアーケードのある「銀座新道」商店街が出てきます。母が入院していたことがある日赤病院が出てきます。宮川にかかる橋が出てきます。原作の聖地となる虎尾山(原作では砲台山)が登場しました。愛知県に居ながらにして、故郷伊勢市の光景を映画で観られることに感動しました。

 

杉咲花さん、平野紫耀さん、中川大志さん主演のドラマ「花のち晴れ」(2018年)で、神楽木晴(平野紫耀)の屋敷の建物、庭を見て、何故か懐かしさを感じ調べてみたらビックリ。伊勢市の徴古館でした。中学時代、高校時代にそれぞれ写生をしたことがある建物でした。東京で制作されているテレビドラマであるにもかかわらず、伊勢市の懐かしい建物を見られて感動しました。

 

そういうわけで、数回写真撮影に行ったことがある桑名市の「六華苑」、かねてから行きたいと思っていた津市の「真宗高田派本山 専修寺」がロケ地になっているので、観に行きたくなりました。

 

ところが、映画が、これまた良かったんです。感動してしまいました。主人公の二人、今田美桜さん演じる斎森美世と、目黒蓮さん演じる久堂清霞、孤独だった二人の心が、どんどん良い方向に変化していき、心が結ばれていくのです。

 

斉森家は裕福な家庭です。ところが、美世は早く母(土屋太鳳)と死別し、異能を持たないがゆえに虐げられ、使用人同然の扱いを受けながら日々を過ごしてきました。だから、将来に希望も無く、卑屈な性格でした。見た目も、化粧っ気は無く、着古した衣装を身にまとっていました。

 

しかし、真心のある純な気持ちは持ち続けていました。それを、清霞は感じ取り、美世のためになることを一つずつ取り組み始めます。

 

その清霞の心を感じ取り、美世は、うれしさのあまり、時には涙ぐみ、認められるうれしさから、卑屈さも無くなっていきます。それに伴って、演じている今田美桜さんの表情が明るくなり、どんどん可愛くなってくるんですよね。

※参考画像

 

清霞の心も和み、美世にかける言葉にも、何か照れが入ってきます。その目黒蓮さんの表情がまたいいんですね。

 

美世がかつて美世を虐待してきた斉森家に拉致されたと知ったとき、清霞の行動に惚れ惚れしてしまいました。何しろ、身につけた“異能”を容赦なく発揮してしまうのですから。

 

映画の中での斉森家は、実は桑名市にある国の重要文化財である「六華苑」の建物そのものなのです。そこに単身乗り込んでいきます。

 

早く美世を助けたいあまり、それを邪魔するものに対し、容赦ない行動をとります。何しろ、“異能”を身につけていますが、美世救出を急ぐあまり、さらには邪魔する者に怒るあまり、その能力を容赦なく発揮します。建物の中での格闘シーンあり、CG効果で、ついには六華苑の建物は灰燼と化してしまいました。いや~、驚いた。美世でなくても、自分のために、ああやって助けに来てくれたら、誰だってさらに惚れ直してしまいますよね。

 

ラスト、命がけで、禍の種と戦っている清霞のために、何ができるか分らないが、そばに行きたくて懸命に走る美世。いや~、一途でいいですね。現代っ子の美桜さんが、愛する人を見つけ、明るくなり、積極的に行動する女性になるまでの変化を、実にうまく演じています。

 

この映画で、重要な位置を占めているのは、山本未來さん演じる久堂家のお手伝いゆり江の存在です。母の愛をあまり受けなかった清霞は、ゆり江によって育てられたも同様。清霞が冷酷無慈悲と噂されながらも、優しい心の持ち主であったのは、ゆり江の存在に寄るところが大きいです。

 

また、美世が、今までの婚約者候補と異なることを清霞に印象づけています。さらに、自分を着飾ることを知らない美世を援助し、清霞に美しい女性と印象づけることにも貢献しています。そんな好感の持てるお手伝いさんを好演していました。

 

いや~、実に良い映画でした。鑑賞後も、爽やかな印象が残りました。当初、あまり期待していなかった映画ですが、これはめっけものの映画になりました。