3月14日の新聞を見ておりますと、著名人の逝去の記事がいくつかありました。
大江健三郎さんが今月の3日にお亡くなりになったそうです。
大江健三郎さんというと、小説家というのがすぐに浮びます。ノーベル文学賞もとられた方ですからね。でもね、私、司馬遼太郎さんと一部の方しか小説には親しんでいないので、残念ながら、大江健三郎さんの小説を読んだことはないのです。
そういうわけで、小説に関しては親しみを感じてこなかったにもかかわらず、今回、追悼の意味を込めて似顔絵を描きました。
実は、今までに政府の政策に関わるような出来事で、大江さんの名前を見かけたことがありました。今回、大江さんの業績に関わる新聞記事を読んでみますと、私の記憶は正しかったようです。
「平和・護憲の言論活動でも知られ」「護憲団体『九条の会』を結成」「『脱原発法制定 全国ネットワーク』の代表世話人を務め」といった内容が書かれていました。
「脱原発」にとどまらず、「反原発」の文字まで飛び出しています。
「憲法九条を護る(ただし自衛力は必要だと思います)」「平和憲法を護る」「危険な原子力発電反対」これ、私の考えです。大筋で大江さんと同じじゃないですか。
政府が、個々の考えを無視して、「国民の大多数が望んでいると、かってに決めつけ」たり、「現憲法のままで可能であると、勝手に解釈をねじ曲げて実施し」たりしたことが、罷り通っている現在。著名人が声を大にして「おかしい!」と唱えてくれるのは大事なことです。
ましてや、戦時中の雰囲気を知る人物が、現政府の進む道に「異を唱える」ことは重みがあります。心底そう思っているのだから、気骨があります。
原子力発電だっておかしいと思いませんか。実際に狭い日本国の中で、広大な土地が、人の住めない状態になっています。かつてそこに住んでいた人々は、命こそ助かっても、故郷で過ごすことができず、築いてきた人間関係が壊され、生活の基盤が失われています。
それにもかかわらず、政府は、現在活動している原子力発電所を維持し、さらに使用期間の延長を可能とし、新たに造ることも良しとするのですか。
福島の問題の原発の事後処理、使用後の核廃棄物の処理などの道筋が分らないまま、まだ原子力発電を続けるのですか。
近隣の危険な国にとって、日本を攻撃する際、都合の良い標的になる可能性が大であるのに、万が一に備え、対策(標的にならないように なくしてしまう)を取らないのですか。
近年、勝手な振る舞いの多い政府にもの申す、気骨のある著名人が、次から次に亡くなっていってます。その意志を継いで、一般人だけでなく、今を生きている著名な方々も声を上げないと、日本はとんでもない方向に進んでいくように思います。
亡くなられて非常に残念です。大江健三郎さんのご冥福をお祈りします。でも、本音は、誰かに憑依して…………。
★追悼 扇千景
女優で、政治家の扇千景さんが、今月の9日に、お亡くなりになったそうです。
1977年に参議院議員に当選されました。当時、タレントの立候補が目立ていたように思います。扇さんは自民党が担ぎ出したわけで、私なんかは、たんに当選者数を増やしたいからだろうぐらいにしか思っていませんでした。
しかし、扇さんは、その後、所属政党を変えることを経験しつつ、参議院議員に5回当選。与党になってからは大臣を経験されました。後に自民党に復党し、参議院議長を経験されました。女性の参議院議長は初めてだそうです。
参議院議員になられた頃は、このような政界での活躍は、とても予想できませんでした。逞しいです。お見事です。
宝塚歌劇団出身。20代の中頃の写真を、今回の逝去に関わる記事で目にしました。お美しいです。数時間後、その顔を想い出していたら、こんな言葉が頭の中によみがえりました。
「私にも写せます。」
調べたら「フジカシングル-8」という8mmのCMなのですね。YouTubeに投稿されている方がみえました。
この当時、扇さんは32歳頃なのですね。
ご冥福をお祈りします。
★追悼 伊藤雅俊
伊藤雅俊は、今月の10日にお亡くなりになったそうです。
一般人には馴染みのない名前です。しかし、どのような方か肩書きを知ってビックリ。イトーヨーカ堂の創業者なのですね。
昔、スーパー業界でダイエー、イトーヨーカ堂、イオン(当時はジャスコかな?)などが“スーパー界の覇を競っていた”頃です。数字で業績を見ますと、ダイエーは“自転車操業”的なところがありました。その一方、イトーヨーカ堂は“手堅い経営”をしているような印象を持ちました。伊藤雅俊さんが、たぶんそういう方針だったのでしょうね。
日本の流通界に、長きにわたって、多大な影響を与えてきた方が亡くなりました。
ご冥福をお祈りします。