小芝風花さん主演のドラマ「モコミ〜彼女ちょっとヘンだけど〜」が面白いですね。風花さん演じるモコミの社会進出で、少しずつ成長していく姿が微笑ましいです。その一方、家族間に走った亀裂の成り行きが心配です。

 

ところで、私が知っている範囲で、風花さんは、ここのところ、少し特殊なキャラの女性を演じることが多いですね。

 

〇「女子的生活」(2018年1月)

男性で、女性が恋愛対象というトランスジェンダーのみき(志尊淳)と、ベッドをともにする女性ゆい

 

〇「トクサツガガガ」(2019年1月)

職場、母に対し、「特撮オタク」であることを隠して生きているOL役。

 

〇「妖怪シェアハウス」(2020年8月)

妖怪たちが共同生活する妖怪シェアハウスで居候することになった生活困窮女。

 

〇「書類を男にしただけで」(2020年10月)

「女性」として転職を失敗し続けたトラウマから、性別を偽り「男性」として入社することを決意。入社後男性として振る舞う女性。

 

ねっ、ちょっと変ったキャラでしょ。でもね、それぞれ、見ていて面白おかしく演じているんですよ。(「女子的生活」は、何を考えているのか不可解な女性でしたけどね)

 

今回のドラマ、風花ちゃんは、実年齢は23歳(でも、あと1か月ほどで24歳)ですが、22歳のモコミを演じています。しかも、モコミは、中学生の頃から不登校で、社会経験に乏しい。また、コミュニケーションを取ることに不器用です。でも、とても純なところがある、そんな女性を演じています。

初めてのボーイフレンド岸田佑矢(加藤清史郎)との間の、SNSでのやりとりで、1人、ベッドの上で喜び、興奮している姿は、実に微笑ましく見え、応援したくなってしまいます。

 

それに、モコミという女性は、裕也が3歳も年下の19歳であることや、役者を目指し、大学進学を止め、都会に出てきてアルバイトをしている身分にも、下手な先入観を持って考えず、モコミなりに人柄を見て接している所が好感が持てますね。

 

心配なのは、お兄さん(工藤阿須加)です。工藤監督さん家の阿須加さんは、有村架純さん主演の映画「夏美のホタル」(2016年6月公開)の頃から知っています。出演映画やドラマを注意深く見ている訳ではありません。でも、雰囲気的には好青年を演じることが多いように思います。

 

今回の阿須加さん演じる俊祐も、2週間ほど前までは、絵に描いたような好青年でした。ところが、心の中に、周囲に対する様々な不満が渦巻いていました。

 

この俊祐の不満がついに爆発してしまいました。どうなるのでしょうか。

 

でも、このドラマ、表面上平穏であった家族に隠されていた不満が噴出しますが、互いの理解が深まるドラマのようですから、良い方向には行くのでしょう。

 

まあ、無理を重ねてきた俊祐には、本来、優しさからのことだと思います。成長してきたモコミは、並外れた優しさを持っている女性のようです。また、俊祐の隠れ彼女でもある、俊祐の生花店従業員の依田涼音(水沢エレナ)も、俊祐に何らかの助言をしていくのじゃないでしょうか。

 

モコミ周辺に起こる出来事と、その後が興味深いし、風花ちゃんの演技もうまくてドラマに引き込まれていきます。あと何話あるか知りませんが、ご覧になりませんか。