黒木華さんは、演技がうまい女優さんだなと思い、かねてから注目しております。その華さんが主役をするということで、以前から映画「ビブリア古書堂の事件手帖」の公開を待っていました。本は、たまに時代小説を読むぐらいなので、原作の本は読んだことがありません。しかし、題名ぐらいは聞いておりますので、その点でも期待しておりました。

 

黒木華 ビブリア

実は、この似顔絵は、10月6日にすでに完成して、イラストのSNSで公開してあります。この絵は、映画PR用のリーフレットに掲載されていた写真を元に描きました。結構うまく描けたと思っています。わたしは、似顔絵を描くと、A4版にプリントアウトして、しばらく自室に掲示する習慣があります。原作を読んでいませんが、この絵を眺めていますと、華さん演じる篠川栞子は、けっこう、しっとりとした女性のように思えてきました。自分で描いた絵を見て、いっそう映画に対する期待が膨らみました。

 

というわけで、公開初日に見に行きました。事前にウィキペディアで栞子がどのような女性なのかも掴んでから行きました。栞子さんの登場初っぱな、人見知りな喋り方、本についての話題になると、なめらかな口調で次から次へとしゃべり続ける。華さんは演技がうまいですね。全体的には、わたしが期待していたとおりのしっとりとした女性を演じていました。

 

映画の中で、名作本の名前が次から次へと出てきます。当然、本を読まないわたしの、知らない本の名前の方が多いのですが‥‥‥。今回の映画の中心になってくるのは夏目漱石氏の「それから」と、太宰治氏の「晩年」という本です。思わず、「それから」というのは、そのようなことを題材にした物語なのか‥‥‥。一度読んでみようかな‥‥‥なんてことを思ったりしました。

 

映画(原作というべきかな?)の展開で、一つ納得できない点がありました。プレミアの「晩年」の本を奪いに来た犯人が、本棚の下敷きになったとき、何故、店から栞子さんと五浦大輔(野村周平)は、逃げ出したのでしょうか。上から、さらに本棚を押し倒し、警察に電話するという選択肢はなかったのでしょうか。さらに昼間のことですし、その間、人を呼ぶこともできるかと思いました。

 

本にしか興味がないような栞子さんが、最後の方で、少し人間にも興味をもち始めたように思いました。そのきっかけを演出するために、あそこで、警察を呼んで、一気に事件を片付けてしまってはいけなかったのでしょうかね。

 

名作本にからんでの物語の展開、栞子と大輔の今後の展開など、面白い原作ですね。このシリーズ、映画化の方も続けて欲しいですね。そのためには、この第1作の興行収入が関わってくるのか? 皆さん、おおいに見に行きましょうよ。