月曜チームのリレー小説まとめです♪
各メンバー、お題を取り入れつつお話を書いてます(^o^)
中にはちょっとヘンなものも…笑
ではでは!スターート!!
第1話(佐藤響)
お題「顎の肉を引っ張られ続ける」
どれくらい眠っていたのだろう
全身が凄まじくだるい
覚えている最後の記憶は
「真っ赤な夕日と、黒いワンピース姿の女の子」
不思議な記憶だ
夢で見たのかもしれないし
現実だったのかも
頭がぼーっとしていてよくわからない
まどろむ意識の中、辺りを見渡す
一面の花畑だ
「この花、知らないな。」
別に草花に詳しいわけでもないが、
見たこともないめずらしい花だ
空は白んでいる、時間はわからない
日が沈んだ直後なのか
それとも明け方か
身体のだるさと記憶から考えるに
きっと夜明け頃だろう
「だいぶ寝ちゃったな。もったいない。」
時間が気になり腕時計に目をやる
「あれ?」
確かに腕時計をしていたはずだ、
なのにどこにも見当たらない
「そもそも、ここ何処だよ。」
少しはっきりしてきた意識は、
ようやくまともな疑問に辿り着いた
「やべーな。わけわからん。」
とにかく何もかもよくわからなかったのだ
昨日何してたっけ。とか
今日何日だよ。とか
なんでこんなとこで寝てんだよ。とか
酒呑んだんだっけ?
あれ?待って
「俺、…誰だっけ?」
その疑問が浮かんだとたん、
一気に全部が不安になった
「まじか。」
とりあえず、一旦落ち着こう
で、ずっと言いたい事があったんだ
もう、言おうと思う
「さっきから混乱している俺の、
顎の肉を引っ張り続けているキミは、
一体何者ですか?」
第2話(花新發涼平)
お題「森の奥の洋館で開かれる宴」
小さい女の子だ
いや、幼いという意味ではない!
周りに咲く花よりも小さい。
背丈が15センチ程のサイズの小人なのだ
「うーん、うーん、取れないー。」
人が努力する姿は素晴らしい
まるで足が遅くてもクラスの為に一所懸命にリレーを走る子供の様な、みんなが涙を流しながら応援したくなる様な、そんな顔をしながら引っ張っている!俺の顎の肉を…
「ぬおおお!」
そろそろ痛くなってきたのでこの辺で止めておこう
「あの、痛いんだけど…」
「ぬおっ!生きていたのか!?」
少女は引っ張る態勢のまま答えた
「いや、お腹が空いちゃって、つい。」
つい。って何だ?
誰に言い訳してるんだ?
まさか食べるつもりだったのか?顎の肉を!?
「君もお腹が空いて生き倒れていたのか。もうすぐ朝御飯の時間だからウチに来なさい。」
アリエッティみたいな見た目のくせに横柄な態度で小人は答えた。
「私の名前はアリエール。私の家はあっちだから踏み潰さん様に着いてきたまえ」
アリエッティじゃないのか。
洗濯洗剤みたいな名前の小人に着いて行きながら俺は何度も自分の名前を思い出そうとしたが、全く記憶が戻らない。
しばらく進むと森に入り、少し開けたところに出た。
そこには古びてはいるが立派な、屋敷というか、普通の人間サイズの洋館がそびえ立っていた。
「着いたぞ。入りたまえ。」
アリエールはドアの下にある小さい専用の入り口から入っていき、すぐに中からドアを開けてくれた。
どうやって開けたのかは分からないが…
中はやはり広く、置いてある家具も飾りも全て人間サイズだった。
立派な長い机と火が灯った燭台のある食堂に案内され客人用と思しき席に座るよう促された。
アリエールが食堂から出て行き数分経つと、アリエールと共に二足歩行のツキノワグマが入ってきた。
俺は悲鳴をあげてしまった。
思わず逃げようとしたが、その前に丁寧な態度でツキノワグマが挨拶してきた。
「驚かせて申し訳ありません。私がこの館の主人、アルキメデスと申します。」
「あ、あ、あ、」
「アルキメデスです。」
「あ、あ、あ、」
「朝御飯はすぐに準備しますのでお待ちください。」
小人がいたのだ。
今さら熊が喋っても驚かないが、俺は恐怖で声が出なかった。
食べられる!朝御飯にされてしまう!
「惚けてないで早く席に着きたまえ。」
アリエールの声を聞いてようやく冷静さを取り戻した俺は席に戻った。
すぐに逃げられるように出口を探して周りを見渡すと窓の外はすっかり明るくなっている。
アルキメデスは俺が落ち着きを取り戻すのを待って食堂を出て行った。
その間にアリエールは専用の細長い椅子に座って喋り続けていた。
「コレステロールが溜まっているな。君の健康状態が心配だったので顎の肉を引っ張ってみたんだが、ちょうどその時に目を覚まして…」
もうどうでもいいのにまださっきの事を言い訳し続けていた。
「朝御飯はあっさりしたものがいい。今日の朝御飯はシペペだぞ。」
「シペペ?」
「そう、シペペ。君も好きだろう。」
勝手に決めつけるアリエールだが聞いた事もない。
料理なのか、食材なのか、それとも俺を食べる調理法なのか考えているとガチャガチャと音を立てながら台車を引いた二足歩行のロボットと、これまた二足歩行のアルキメデスが入ってきた。
思わず身構えたが、襲ってくる気配は無かった。
「シペペできたヨー」
胡散臭い外国人みたいな喋り方でロボットが喋った。
「お待たせしました。彼の名前はアイザック。得意料理はお好み焼きです。」
シペペは得意料理じゃないのか。
お好み焼きの方がまだ良かった。
丁寧な物腰で席に着くアルキメデスとガチャガチャと音を立てながら席に着くアイザック。
「召し上がって大丈夫ヨー」
「久しぶりの客人だ。夜は森の仲間達と宴を開こうと思います。アイザックが腕を振るってくれるでしょう。」
結論から言うとシペペはスープだった。
茶色く沼地の様に濁っておりしかもボコボコと泡を立てている。
しばらく見ているとスープが波立った。
何かがスープの中を泳いでる!
波紋を立て、また潜った!
「どうした?」
「冷めない内に早く食べなヨー」
「シペペはお嫌いでしたかな?」
1人(小人)と一頭と一体が戸惑う俺を見て不思議そうに話しかけてくる。
「スプーンですくって食べたまえ」
スプーンですくって食べられそうなサイズの小人が言った通りに俺はスプーンで泳いでる何かを捕らえた。
「美味しいヨー」
スプーンの上に乗っていたのは…!
第3話(ヨシダコウマ)
お題「殺し屋とのバトル」
「さ、佐々木!?」
大魔神がいた。
佐々木主浩。
スプーンの上に佐々木。
「フォークじゃないんだ…」
佐々木さんは小さく呟いた。
俺はそっと、佐々木さんをスープの中へ戻した。
「佐々木、美味しいヨー。当たりだヨー」
「私のには谷繁が入ってたぞ」
「私のは佐伯だ」
ベイスターズに、なんの関係があるんだ。
「動くな!」
そこへ見知らぬ男性が入ってきた。
俺と同じだ。
ちゃんと人間のサイズをしている。
「む、あなたは招かれざる客だな」
アルキメデスの温厚そうな表情に
みるみる殺気が満ち溢れていく。
「お前も、スープに入れちゃうヨー」
アイザックも何やら禍々しいものを左手であろう部分から光らせている。
洗濯洗剤女はそそくさと俺の後ろに隠れる。
「こんな所に逃げ込んでやがったのか」
見知らぬ男は言う。
彼の手には拳銃が握られている。
この状況を理解出来ていないのは
俺だけのようだ。
なんなんだ。
自分の記憶もない、
彼らが誰かもわからない。
ただ、ベイスターズの選手だけはわかる。
「安心したまえ、君は私たちが守る」
かなり頼もしいなこのツキノワグマ。
「今日の夕飯は焼き肉だヨー」
なんの肉を焼くつもりなんだこの機械野郎。
「私がいるから、安心したまえ」
この洗濯洗剤糞女はなんの頼りにもならない上に、人の、いや、クマのセリフをパクってまでいる。
「その男は、今、ここで死ぬんだ」
なぜ
「それがそいつのすべきことなんだ」
俺はなんとなく察した。
この男は『殺し屋』なんだ。
誰の依頼かはわからないが、俺を殺しに来たんだ。
オカルトか、夢か、現実か…
この世界、この状況がどんなもんかよくわかんないのではあるが、
男は殺し屋で俺を殺したがっていて、
まわりの変なのが俺を守ってくれている。
射撃音が轟く、
男の拳銃、トカレフが火を吹いた。
耳を劈くほどの金属音と共に
「もー駄目ヨー!」
アイザックの悲鳴が館に響いた。
「アイザックをまず攻撃したのは失敗だぞ!」
いつの間にか、また顎を引っ張りだしていた生田斗真、じゃなかったアリエールが何故か威勢良く殺し屋に対し声を荒げる。
「caution Time bomb working...」
さっきまでエセ中国人口調だったクズ鉄から、
流暢な英語が流れてきた。
「おい!テメェら!なにをしやがった!?」
「なにって、あなたがアイザックの頭を破壊したお陰で、彼の体内に埋め込んである時限爆弾が作動したんですよ」
「この時限爆弾は、喜多見で爆発した爆風が、新百合ケ丘まで届くほどの威力なんだぞ!」
わかりづらい。
例えがわかりづらい。
わかりづらいし、
洋館で時限爆弾て、なんか聞いたことある。
「なんで、時限爆弾なんか!聞いてないぞ!」
「もちろんですよ、ここはあなたにとっては不利な世界なのですから」
クマさんの発言で、殺し屋と俺は声を失う。
殺し屋にとって、不利な世界…?
「なんで、その男にこんな力があるんだ!」
殺し屋は俺に向かって弾を放つ。
確かに放たれた弾だったが、
アリエールが両手でそれを受け止める。
助けてくれたのか?
これからちゃんと名前で呼ぶ。
「まだ覚めないのか?はやく気付け、ここはお前の夢の中なんだよ?」
アリエール、なにを言ってるんだ?
「この殺し屋は、君にとってのプレッシャーなんだ」
「勉強、大変だもんな…。何浪目?」
そうか、
少しずつ思い出してきた。
俺は、26歳
大学受験8浪目で、
バイトも長続きしないクズ野郎だ……
子供のころ、ベイスターズファンだった。
プロ野球選手に憧れてたけど、
俺には無理だった。
ベニーの乱闘を目の当たりにした時、
怖くてボールが投げられなくなったんだ。
それ以来、自分にはなにもなくなった。
「そんなことはない。お前は今俺に殺されて、夢から覚めたあともう一度受験勉強に励むんだ!
お前には、まだ何年もの人生が残ってる!
なにもないなんてことはないんだよ!
さあ、その時限爆弾とやらが爆発する前に、こっちにこい!殺してやる!」
何年も…そうか
まだ26歳、せっかく産まれたこの人生を
26年しか過ごしてないのか……
「でも、辛いことだらけだったのでしょう?」
「ここなら、そんなことはない、みんなで美味しいご飯をいつでもたべれるんだ」
そうだな…
それはそうだ。
アルキメデス
俺が子供のころ、初めて買ってもらったツキノワグマの縫いぐるみ。
いつも一緒に寝てたっけ。
いつからかどこに行ったかわからなくなってたな。
アリエール
小学生の頃、好きな女の子と一緒に遊びたくて、彼女が持ってた人形と同じ大きさの人形をお母さんにおねだりしたのを思い出した。
何度か遊んだけど、その好きな女の子が転校して、それ以来触ってもいなかったな。
アイザック
俺が中学生の頃、工作の授業で
みんなから絶賛されたロボットだ。
自爆機能とか、バカみたいにふざけて話しながら作ったなぁ。
「シペペもだ、お前が、母ちゃんがいない間、ひとりで初めて作った料理だよな?」
「そのときお前がふざけて言ってた言葉だよ」
こいつら、なんのために…
「君が辛い思いをこれ以上しないためだよ」
「いつしか、私たちは君と一緒にいれなくなった。みんなひとりぼっちだった。世の中、どんな人もひとりぼっちだ。ひとりぼっちの辛さがわかるから、君が、辛い思いをしてることを知っているから、君を私たちが守りたいんだ」
「そんなのは綺麗事だ!
こいつらと、一生、ずっとおんなじ毎日を過ごすのが幸せだと思うのか!?」
「幸せを望んでいるんじゃない、
ただ、辛い思いをしないことも、それは幸せなことなんじゃないか?」
「辛いことを乗り越えたりするからこそ得られる大きな幸せだってあるんだ!
お前ら、この世界でそいつに久しぶりに会えて、幸せじゃなかったのか!?
そうなんだったら、そいつを現実の苦しみから解放してやるのも大事なんじゃないか!?
そいつが白い粉に手を出して、
こんな世界に逃げ込んで、
こんな仮初めの世界で幸せごっこなんかせず、
現実で、困難を乗り越えて、そして得る幸せをつかみ取れるために、お前たちも一緒に頑張るべきなんじゃないのか!?」
「……そうだ、俺たちは寂しかった。そして今、また会えて嬉しかった…」
「……なぁ、お前は、どうしたい?」
俺は
「ピーーーー」
「なんの音だ?」
「アイザックの爆弾が…」
「もう爆発するのか?」
「おい!なんでもっと長い時間で設定しなかったんだ!?」
「知らねえよ!中学ん頃の俺に言えよ!」
爆発したあと、どうなるか
夢の中なのか現実なのか
真っ白な
そんな世界が続くんだ
誰もいない、誰とも出会わない
なにもない、なにもできない
辛いことも、幸せも
なにもない
爆発したら
なんにもなくなる
爆発した
おわり