宙組『風と共に去りぬ』

2013年、そして宝塚99周年のラストを飾る東京公演

宙組『風と共に去りぬ』

観劇後なかなか時間がなくて

年内ギリギリのアップになってしまいました

原作：マーガレット・ミッチェル

脚本・演出：植田紳爾

演出：谷正純

映画でお馴染みの『風と共に去りぬ』ですが

宝塚では1977年に『ベルサイユのばら』の演出で有名になった

植田紳爾氏が『ベルばら』に続く作品として手掛けられ

以来、宝塚の代表作として

これまでに幾度も再演されてきました

『ベルばら』と『風共』

同じ演出家による再演物ですが

この２つの作品の再演の仕方には若干の違いがあります

再演毎に新しく脚本を書き替え

常に進化する『ベルばら』

それに対して『風共』は

初演から殆ど脚本．演出が替わりません

その為、初演から観ているファンにとっては

『風共』の方が

より懐かしい感覚が味わえる

演目と言えるのではないでしょうか

ところで『風共』といえば

初演の1977年当時

宝塚のスターが初めて鬚を付けるという事が

とても話題になった記憶があります

今では珍しい事ではないですが

それまでの宝塚では

老け役の人が鬚を付ける事はあっても

二枚目スター(それもトップスター)が

鬚を付けたことはなかったんですね

(しかもそれがオスカルで一躍人気者になった

榛名由梨さんだったので

余計に話題になったのだと思います)

歳がバレバレになりますが

実は私、初演観てます

⬇これは実家にあった当時のプログラム

(今気がつきましたがプログラムでは鬚付けてないんですね)

榛名由梨さん、鳳蘭さんのバトラー

『ベルサイユのばら』に続いて

母に連れて行ってもらったと思うのですが

「オスカル様がバトラーになってる～」

タカラジェンヌって凄いって思った記憶があります

さて今回の宙組公演ですが

先ず、主演のバトラーにトップの凰稀かなめさん

(凰稀バトラーもお髭がよく似合っていました)

娘役トップの実咲凜音さんはメラニーを演じられました

どちらもキャラクターにあった配役で

安心して観ることが出来ました

そして今回は役替わりとなった

スカーレットとアシュレ

私が観劇したのは

スカーレット朝夏まなとさん

アシュレ悠未ひろさんでした

宝塚では気性の激しいスカーレットは

男役が演じるのが通例になっていて

今回も男役の朝夏さんがスカーレットに挑戦されました

個人的に朝夏さんは

元雪組トップスターの一路真輝さんに

似ていると思っていたのですが

朝夏スカーレットを観て

1994年の一路スカーレットを思い出しました

↓1994年雪組公演

この時の東京公演ではバトラーとアシュレを

高嶺ふぶきさんと轟悠さんが役替わりで演じられました

アシュレの悠未ひろさん

残念ながらこの公演で宝塚をご卒業されます

オープニングで

朝夏スカーレットが自然に可愛らしく見えるほど

優しく包み込むようなアシュレの姿に

そのまま悠未さんの男役としての大きさを感じました

宙組創設時から宙組一筋の生粋の宙組っ子

大型の男役が揃った宙組を代表する存在だった悠未さん

近年では同じく長身の十輝いりすさんと

コンビで活躍される場面が多かったけれど

その十輝さんもすでに星組に組替えとなり

今回の悠未さんの退団で

宙組の一時代が終わった気がして

さみしい限りです

ところで今回の『風共』の再演ですが

全国ツアー公演では2004年の宙組以来9年ぶり

本公演においては1994年の月組、雪組以来19年ぶりだそうです

⬇1994年月組公演

バトラー・天海祐希   スカーレット・真琴つばさ

⬇こちらは1997年花組と2001年星組全国ツアー公演

花組バトラー・真矢みき  スカーレット・愛華みれ

星組バトラー・稔幸      スカーレット・星奈優里

来年(もう明日ですが～)2014年には

100周年を迎える宝塚

⬆観劇した日はまだX'mas前で

劇場ロビーにはこんなツリーが飾られていました

１月の梅田芸術劇場では

専科の轟さんと月組選抜メンバーによる『風共』が

100周年を記念して公演されます

バトラーを演じる専科の轟さん

前記の1994年雪組公演以来

何度となくバトラーを演じている

今や宝塚のバトラー役者と言えるのでしょうか

⬇1998年全国ツアーの轟バトラー

スカーレット・香寿たつき

こちらは2002年宝塚88周年記念

専科、雪花選抜メンバー公演の轟バトラー

スカーレット・朝海ひかる、瀬奈じゅん

新春の梅田芸術劇場では

月組トップの龍真咲スカーレットを相手に

円熟のバトラーが観られる事でしょう

(残念ながら私は観に行かれないですが・・・)

さて、今回の『風共』が私の2013年の宝塚観劇納めとなりました

宝塚記事になるとついつい長文になってしまいますが

お付き合い頂きありがとうございました

そして、今年も

○○ブログというジャンル分けの出来ない

統一性のないブログにもかかわらず

ご訪問下さった皆さま

コメントやペタ、いいねを下さった皆さま

本当にありがとうございました

それではラストはいつものクマでご挨拶

皆さまよいお年をお迎え下さいませ

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