時々びっくりするような勘違いをする
セラピストの 鳥居 ミコです


この記事は
去年の12月の始めに書いたものです

改めて読んでみて色々発見があったので
少し修正をして再アップしました


**********

ときおり
(自分って本当に面白いなぁ)
…と電車の中でニタニタしてしまうような
ことが起きます
(もしかしてだけど…?)

なんて思い始めたら
止まらなくなって
頭の中は どぶろっくの歌 みたいな感じ(笑)


そんな 素敵な勘違い を度々している私が
今朝ふいに気付いた
素敵な勘違いのお話です


(これって自分の特色かも…) と
気付いたのは
( なんでも経験しなきゃわからないよね♪ 
っていつも思っていたことです


振り返ってみると
いつだって
 ( 経験しなきゃわからない… )が
私のど真ん中にありました

その出発点はたぶん母への反骨心

小さい頃から母は私に

あれをしてはダメ」
「これをしてはダメ」

あまりにダメって言われることが多くて
母の言うダメなことって

本当にダメなのかどうか

確かめるようになっていたんです



例えば「1人で出かけちゃダメ!」と厳しく言われていた私…

3歳の時いつも一緒に寝ていた人形を背中にくくりつけ
1人で家出しました

1人で市電の停留所に行き

「金魚をもらいに行くから乗せてください」

…と運転手さんに頼んだらしい


お陰で
市電はなかなか出発できなくなって
道路が渋滞してしまい…

そこに私を捜しに来た母が現れて
家出は未遂に終わりました

母にめちゃくちゃ叱られた記憶があるけど

私の中に
なぁんだ。1人でもお出かけできるじゃん。
という記憶の方が強く残りました

そんなことがまだまだあります


例えば

小学生の時 とある歌手に憧れて
ギターが欲しい。」と言った私

母から
「ギターは高いからダメ。どうせ弾けないし。」
と言われました


すると私は

(ダメじゃないもん。私が買うもん。)

と思って一生懸命お年玉を貯めました


そして結局
1年ぐらい経ってから
質屋さんで白いギターをゲット

2万円前後だった気がしますが…
なぁんだ。私にも買えるじゃん。)と思いました

さらに
(お母さんはどうせ弾けないって言ったから
弾けるようになってやるぅ

と決意し…

必死で練習してコードで曲を弾けるようになりました

なぁんだ。私にも弾けるじゃん。)と思いました


こんな風に

母が 「ダメ」 と言ったことを
いちいちホントにダメかどうか確かめるという
私の習慣は

いつからか

なんでも経験してみなくちゃわからない!

という私の価値観の核になりました



でも…

なんでも自分で…が出発点だったから
人の言うことを素直に信じない 

そのせいで
人との距離を縮めるのに時間がかかりました

何かをするにも人より遠回りをすることが多かったし

不器用だと自分を卑下することもよくありました


その一方で

人の言うことを鵜呑みにしない 

そのお陰で
色んな経験を積み重ねることもできました

自分の目で
自分の耳で
自分の手で
自分の全てで

興味を持ったものや人や言葉や音を
確かめようと

色んなところへ出かけて行き
色んな人に会い
色んな活字を読み
色んな音楽を聴きました

1ヶ月にそんな経験を10個したとして

1年で120個

60年経てば7200個


それは本当にかけがえのない私の一部


なんでも経験してみなきゃわからない!

その価値観には
しんどい面と
素晴らしい面

両方あったんです


とはいえ…

経験しなくちゃ!

…にあまりに傾き過ぎていたから

本人が経験していないコトなのに
他人に分かりにくい指図をしたり
他人に強引に何かをやらせようとする人を見ると

うわぁ~~~!辞めて~~~!!) 
と心の中で
絶叫したくなりました


お母さんへの反骨心から始まった
私の 経験第一主義 みたいなものが

そこかしこで
いろんなことへの拒絶反応につながってたのかぁ…

と気付いた瞬間

走馬燈のように色んな記憶が蘇り

なんか知らんけど

穴があったら入りたいような恥ずかしさを
覚えました



今なら
なんとなく分かるんです

物事って
経験しなきゃ分からないとは限らない


経験したって必ずしも何でも分かる訳ではない


経験することの意味って

今この瞬間に
目の前にあることを感じて味わって

自分の存在そのものの輪郭を知ること

…なんじゃないかと
最近思うようになりました


その日その時その瞬間に
経験したことは

次の瞬間も同じとは限らないから


私にとってのその瞬間の経験は

私だけがその瞬間に味わえることでしかない

私の中で永遠に続く訳ではないし

私以外の人に感じられるものではない



そんな訳で

何かを経験するということの価値を
ものすごく高いものであるかのように思っていた
私は

そのお陰でたくさんの経験を積み重ねることが
できたけど…

経験って…
そこまで肩に力を入れてしなくても良いんだなぁ…

ということに気付きました


今だからこそ気づけた
これまでの素敵な勘違いに

心から感謝したいと思います


image




おわり