まだメルセデスを借りている時に一度昔の友達に会いに行きました。
この人はたまに日本にも電話をかけて来たりするので私も一度会いたいと思っていたのです。
彼はその昔この街で産まれた最初のヒッピーらしい。
70年代にヒッピー的暮らしに憧れた少年は、
どうやらそのまま年をとったようです。
私と同世代のその男性はゴミ屋敷に住んでいました。
こんなにきれいなドイツの町並みの中にもゴミ屋敷は有ったのよね。
驚いたのは彼の暮らしぶりです。
彼の中でヒッピーは定職を持っちゃいけません。
ずっと生活保護を受けてきたようです。
それが今世紀になってそんなに簡単に受けられなくなると、
今度はエイズにかかりました。
エイズにかかったことで仕事をもつのが余計に難しくなりました。
が、それは彼にとって幸運だったようです。
少なくとも彼はそう云ってました。
仕事をしたくないのです。
自分なりのヒッピーの概念を持っているからには
それに背いて生きたくない、
の
でしょうね。
彼なりにトータルに生きています。
仕事もしないで歌を歌ったり、
絵を描いたり旅をしたり
自分の心の赴くままに生きてきたみたいです。
それが神様に認められたのでしょうか。
両親が他界し、彼に家を残してくれました。
私たちが行って見るとそれは立派な家でした。
4階建ての古い石の家です。
お金も彼がこの先ずっと暮らして行くのに困らない程残っていました。
おかげで彼は今、何の心配も無く動画を作っています。
テーマはセックスです。
毎日4時間は必ずPCの前で作業をすると云ってました。
階下の部屋を若いアーティストに賃貸しして自分は4階を使っていますが、
そこは荷物の山でした。
ゴミとしか見えないガラクタの所々に彼の描いた絵が飾ってあります。
見るとなかなかの芸術家のようです。
私には才能有るように見えましたね。
でもそれを世間に発表する事は無かったようです。
そして今、
彼が製作しているのは動画です。
なんと、
その数1000本を越えているようですわ。
思わず、考えたのは彼の亡き後の事でした。
ご免ね。
でもさ、彼が亡くなってこの部屋を片付けに来た人が
発見するであろう
何千本ものセックスをテーマにした動画。
ビックリするでしょうね。
想像しただけでスゴイ。。。。。。。。。。(((゜д゜;)))
日本ではあまりお目にかかれない人種を見た、と云っても過言はないと思います。
写真はカスターニャの木。
カスターニャには赤い花と白い花と二種類有り。
この時期、カスターニャの木はどこへ行っても大きな花を咲かせています。
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