熊を守りたい | 星の輪ネットワーク

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金 銀花の独学パン工房 .
山ぶどうから生まれた自家製天然酵母で焼くパンを楽しみ、緑に囲まれて暮らすワンダーフルな日々の出来事を綴ります。

雨上がりの秋の日です。

一雨ごとに秋が深まり、気温も下がっていきます。

先週は秋なのに暑い日が多かったけど、段々に秋っぽい気候になってきました。

先週末から用事があって実家に帰っていましたが、テレビを良く見ましたね。

それで驚いたのは熊の話題が多かった事。

全国で熊が殺されています。

こんなにたくさんの熊が殺されているとは知らずに居りました。

私も山里に暮らしているので、時々熊の目撃情報などを耳にしますが、

この辺りで、熊を撃ち殺した話はあまり聞きません。

ところが全国になると、ものすごい数の熊が殺されているんですね。

今年は山に、熊の餌となるどんぐりがゼロに近い常態なのだそうです。

春夏の異常気象や、特に今年被害が大きかったナラ枯れ病によって、熊の餌となるどんぐりのなる木が、
枯れてしまったのです。

熊は日本の生態系の頂点に位置する動物です。

何億年という想像を絶する時間の流れの中で築きあげられた生態系。

その自然のサイクルが壊れれば、人類にどんな影響が及ぼされるのか、

誰も知りません。

私達は、山に熊が住んでいることの恩恵を知らないのです。

だから、みな

凶暴で、性悪な熊なんか居なくなった方が良いと思っているのでしょうか?

熊が現れて、人間が怪我をして、

熊を撃ち殺したニュースは嫌ほど流れても、

熊が絶滅するかもしれない、熊を守ろうとする人々の活動や、意見を伝えるニュースは一つもないのです。

テレビの熊のニュースを聞いて、



つれ合いが、いいました。

日本には熊を殺す事に反対する人は一人も居ないのだろうか。

ドイツであったら、

熊が殺されたニュースには、必ず反対する人々の反応も取り上げられるし、

すぐに動物愛護団体が動き出すはずだ。

日本は、日本人は、熊が殺されていても何も言わないのか、




力を込めてそういわれると、

人間として、日本人として恥ずかしい気持ちになりました。




学校に逃げ込んだ熊があったそうです。

追い詰められた熊はただ逃げたい一心で、

唯一つの逃げ道である玄関に向いました。

そこには、追い詰めた関係者たちが銃を持って立ちふさがっていたのです。

熊は撃たれ死にました。


そしてニュースでは、向って来た熊を猟友会の者が撃ったという話となって流れるのです。


熊は逃げたかったのです。


向って行ったのではなく、逃げ場がそこしかなかったからなのです。



ネコを部屋から追い出すときにも似たような事は良くあります。

動物は追いかければパニックになってその身を隠す場所を探そうとします。

追い詰められれば、私の足元をすり抜けても逃げようとするのです。

攻撃しようと向ってくるのではないのです。



熊森の人が、何故撃ったんですか?

と訊くと、うるさがられるだけで、まともな回答は得られなかったと、ブログに書いています。



私は何年か前に「小熊物語」という映画を見て以来、

熊を非常に尊敬しています。

熊が私達哺乳類の生態系のトップにいることを誇りにさえ感じるのです。

熊は神に近い生き物だと思えるのです。

何故か、

本能がそう告げるのです。

だから熊が殺された話を聞くと

たまらなく心が痛くて、涙が出るのです。



2004年と2006年には、やはり山に食べ物がなくて里に下りてきた熊がたくさん殺されました。

2006年には5千頭の熊が殺されました。

今年も北海道のヒグマだけでも400頭、本州では2000頭とも言われています。

これはもう、殺された数だけ見れば絶滅寸前状態だと思うのです。

なのに、誰も

このことを大きな声で伝えようとしていないのでしょうか。

少なくとも私の張っているアンテナには引っかかっていないのです。




韓国では、

すでに絶滅しました。

なんとかして、復活させようと何年もの間苦労していますが、未だに成功していません。




熊は自分から問題を起こしたいと思う動物じゃないらしいんですね。

お腹が空いているだけなんですから、

熊が自分で見つけた柿の木なら、食わせてやりなさい。

お腹がいっぱいになったら、

どこかにいきますよ。

気になるなら、犬にでも追い立てさせて

山に返しなさい。



こんな話も聞いたことがあります。

昔は野良犬がいっぱい居て、

それらが獣を追い立てて人間を守っていてくれたらしいですよ。



ほーらね。

野良猫も野良犬も、それぞれのお役目があって存在している価値があるんですよね。

とりあえず、

日本熊森協会は今年の冬が越せるように

森にどんぐりを送る活動をしています。

熊はね。

お腹がいっぱいでないと冬眠に入れないのだそうです。

それに冬眠できないってことは、子供も育たないってことなんですって。

冬眠できないと、冬中お腹を空かせてさまよわねばならず、

また里へでてくる可能性が大きいのです。

里へでれば撃たれちゃうんですよ。

でも撃たない地域も有るらしいですけどね。



町の公園などに落ちているどんぐりが一番欲しいらしいです。

償却してしまうしかない町のどんぐりですものね。

家みたいな山里は地元の動物のためにとって置いてくださいとのこと。



これに関しては賛否両論あるようですが・・・




熊の話に夢中になってしまいました。

読んで下さった方にお礼を申し上げます。

熊と自分との関係性についても

時々は考えてみてください。