今晩は。
家の外で、夜の闇に向って、愛しのネコちゃんの名を叫ぶつれ合いの声が聞こえてきます。
帰ってきて、と思いを込めて呼ぶ声を聞くと、普段ユーキのことをほとんど口にはしなくても、
居なくなった事が寂しいのだと判ります。
私だって、恋しくてたまりません。
ほとんど毎晩一緒に寝ていたのですもの。
あの頃はなんと幸せだった事か、
片側に愛する人、もう片側に愛するネコに挟まれて、目覚める朝の幸福感。
あれはもう、
過去のはかない思い出か…。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
ネコは場所に居つくというけれど、
結局、ユーキは以前のこの場所が好きだったわけで、
たまたま私達がそこにいただけなんですかね。
ここに居れば、食べ物には不自由ないし、
私達の熱い愛情もあるし、
暖かなベッドもあるのです。
それでも、
ネコは
自分が本当にリラックスできる場所がいいのでしょうね。
ユーキにとっての最高の場所が、
チビどもにのっとられてしまった、というわけなんですね。
たとえ何があろうと、
これだけは譲れない何かのために
ここを出る事を選んだのでしょうね。
すでに半年前、
ユーキの姉、シャインは、
自ら一人で生きる道を選んで、ここを出たネコです。
ユーキも彼女の血を引く兄弟だからな、
きっと静かな暮らしを望んでいたのでしょう。
私は、
こんなにもユーキの事を愛していながら、
友達ができる事が彼にとっての幸せだと、
思いっきり見当はずれだったというわけです。
この思慮の足りなさが、この結果となって、
私とつれ合いの寂しさとなり、
最愛のユーキを、
寒くて辛い、冬の荒野へと追いやったのですか。
猛反省、とともに取り返しのつかない現実に胸をかきむしられる思いです。
心が痛い。
ユーキよ、どうか帰ってきてください。
夜が更けてゆきます。
今頃どこの屋根の下で寝ている事やら(_ _。)
思いを込めて、私達は毎晩ユーキの名を、闇に叫びます。