酵母って本当に強いなって思いますよね。
生きているんです。ずーっと。
あのイギリス人の友達が来たのはいつだった?
十月半ばだったかしら、山葡萄を持ってきてくれたのでした。
結構いい味だったので、潰して巫女淵酵母と合わせてみました。
私の場合巫女淵酵母一つで完全に満足しているので、これ以上酵母を増やす必要はないのです。
でも山葡萄の実が、美味しそうだったのでつい実験してみたくなったのでしょう。
それをマキストーブのそばに幾日か置きました。
あまり変化は見られず、パンを焼くには手もとの酵母で間に合っているので、しばらくほって置きました。
たまにふたを開けて、匂いチェックをすると、なかなかよい香りがします。
途中で、リンゴの皮を入れてみたりしました。
それでも様子が変わらないので、ひと月以上の間放置されたままになっていたのです。
はっきり言って忘れられた存在となりかかっていました。
が、置いてある場所がストーブのそばなので、目立つのでした。
目立つ、というよりそこにあるのを見ないほうが難しい、といえたでしょう。
よく遊びに来る友が、それどうするの?と時々訊かなければずーっとそこにあったかもしれません。
でもその友のおかげで、酵母は畑でよい菌を増やす役目となりました。
パンに使ってみるにはあまりに力がなさそうでしたし、何といっても長いこと置き過ぎです。
それで12月のある暖かな日に、来年の肥料用に積み上げた落ち葉の山にその酵母をふりかけました。
その時、ビンの底に少し残った酵母がプクプクしていたので、また、ふと興味が湧いてそれに新しい小麦粉と水を足してみたくなりました。
やってみると翌日にはなかなか良さそうな感じになっています。
本当に酵母って強いなって思い知りました。
この酵母は、その他のものとは全く違う条件のもとで育ってきたのです。
ということは、他のものとはまた違った特性を持った酵母になっている可能性が大きいといえます。
パンとなって、どれほどの違いを見せてくれるのかわかりませんが、明日のパンはその酵母を使ってみることにしました。
ただいまストーブのそばで一次発酵中です。
明日をお楽しみに・・・・・・・