白谷雲水峡で、たくさんの観光客に会って、人疲れしてしまった私たちは、週末があけるまで山へ行くのはやめることにしました。
雲水峡に行った翌日は、さすがに昼ごろまで家でのんびりしました。
なんといっても屋久島の山は急です。
帰路の原生林歩道も、わずか3kmほどの距離ですが、あの急勾配を登ったり下りたりの道は結構疲れました。
屋久島に居る間は毎日6時半ごろ起床、私が朝ごはんの係りでした。
一人の女性は普段からヨガ、気功を日課としているので、私が起きるともう外のデッキで活動しています。
私たちが借りた家は電気も水道も止めてありました。
幸いなことに山水がひいてあったので、たすかりました。蛇口は外でしたが、なによりも水があるということに感謝しました。あるとないでは大違いですから・・・・。
それに、だいたい毎朝、潮の様子をみに栗生の海岸へ行ってましたから、そこまで行くとおいしい湧き水の出ている場所が近くにあるのです。
出会いは、その水場で起きました。
なにしろつれ合いは、ガイドブックに載っている場所とかあまり興味がなく、むしろ人の行かないようなところの方が好きなんです。
だから私たちは、それまで観光スポットになっている場所にはほとんど行っていませんでした。
近くに屋久島フルーツガーデンがありました。
いつもその看板の前を通っていたのでそこへいってみようという話になったのですが、つれ合いがあまり乗り気ではないのです。
人が金儲けのために作った人工的なテーマパークのようなものが大嫌いなので、行きたくないのでしょう。
土曜日の朝だったでしょうか、フルーツランドに行ってみようかと、つれ合いを除いた3人がいいだしました。
が、つれ合いはやっぱり行きたくないようで、栗生へ行って潮の様子を見たいのです。
何でいつもあんたの言うこと聞かなきゃなんないの、見たいな気持ちが湧いてきて、o(^-^)o
ちょっとムード悪くなったんですよ、一瞬。
まあけんかしてもつまらないと思ったけど、ちょっとムシャクシャした気も有ったので、じゃフルーツガーデンへ寄ってみて見よう、と私が提案したのです。
栗生へ行く途中で、ちょっと山の方へ回り道すればいいだけのことでした。
そんなわけがあって、フルーツガーデン周りで栗生へいき、その後ついでに水汲んで行こうということになったのでした。
水場に向かう途中、道路の左側に止まって、はるかに見える口永良部島の写真を撮っているカップルを見ました。
その時なぜだか知りませんが、ああここにも、私たちのように連休を避けて旅する人がいるんだ、と思ったんです。
なんだか自分たちに近い人といった感じが漠然とあったのでした。
水場についていつものようにワイワイと水を汲んでいると、「○○さんじゃないですか?」と後ろから声をかけられました。
振り返るとそこには、何年も前に、バンコクであった若いカップルがその頃と変わらぬ様子で立っていました。
とてもステキなカップルだったのに、それっきり音信不通になっていたから、ざんねんだなって、時々思い出していたのです。
さらに良く見ると、それは先ほど何か近いものを感じた道路わきのカップルだったのです。
やっぱり○○さんだったんだ。と言いながら嬉しそうな△△ちゃん。
えーっ、でもどうして屋久島で再会なの
ほーんとびっくりでした。
多分この出会いは今回の旅のハイライトのひとつ。
朝の小さなぶつかりあい、それに続く一連の出来事がなければありえなかったこの出会い。
存在の見事なまでの計らいに脱帽です。
感謝。
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