みなさん、こんにちは。

みこです。

 

前編、後編に分けて「私が霊能者になったわけ」をストーリー形式でお届けしようと思います。

少し長いですけど、よろしければお付き合いください。

 

 

4人の子育てに仕事にと毎日忙しいながらも充実した毎日を送っていた。

仕事柄もあり、なんでも理屈で考える左脳人間だった。

 

ある日、理由もなく猛烈な怒りがわきあがり、物を投げつけている自分を後ろから冷静に見ているもう一人の自分がいた。「これは私ではない。何かに取りつかれている」と直感し、霊能者を探し出し相談した。

 

すると、あなたは無縁仏を踏んだようだから謝りに行くようにと言われ驚愕した。「あなたがそこに行けば必ずわかる。ベージュ色の丸い石の下にその人は眠っている」とのことだった。

家から車で30分ほどのその場所に行くときに、「早く謝りに来い」と言っているかの如く私の足が勝手にアクセルを全開に踏みこみ、私は恐ろしさでいっぱいになった。

 

山の中腹にあるその場所に行くと、確かにその石は見てすぐに分かった。

分からせられたという方が正しいと思う。

霊能者が言うように、その石に丁寧にお酒をかけ「踏んでしまい申し訳ありませんでした」と手を合わせて謝ると、私の体が1メートル以上浮き上がったように感じ、憑依がとけ許してくれたと直感した。

 

家に帰りそのことを霊能者に報告すると、「あなたはもともと霊感が強い。それを自分で無意識にふさいできたが、この件をきっかけに開こうとしている」と言われた。

 

私はうすうすそんな自覚はあったのだが、開いたら嫌なので霊能者に一旦閉じてもらった。

自分でも閉じて開かない方法を教えてもらい、言われるままオーラスプレーなるものを購入し、教えてもらった方法で自分なりに努力をした。

 

 

そんな出来事も忘れ去った頃、原因不明の体調不良に悩まされることとなった。

血が頭に上らない感じがするのだ。

頭が重く息が苦しく目の奥が痛く開けることができない。

毎日が辛く病院を転々とした。

しかしどんな検査をしてもどこにも異常は見つからなかった。

 

そんなある日、辛くてソファーで横になっていた時、急に額の真ん中がグワンと開いた気がして、鏡の前に駆け込んだのだが、額が真っ赤になっているだけだった。

しかしその日から恐怖の日々が始まったのだ。

浮遊霊が至る所に視え、視えるだけではなく私の体に入ってくる。

家の中にもどんどん入ってくる。

私は気が狂いそうになり、号泣した。

 

東京在住の霊能者を知っていると言っていた知人を思い出し、藁をもすがる思いでその人につないでもらった。

そうしたらなんと電話で除霊してくれたのだ。

 

それから私は憑かれるたびに払ってもらう毎日を送ることになった。

何体も憑依される人がいるが、幸いにも私は一体しか憑かないらしい。

そんなことを言われてもちっとも嬉しくはなかったが、今ではあれが何体もと思うとぞっとする。

 

ある時は夜中に背中が焼けるように熱くて目を覚ましたら、広島の原爆で背中を焼かれた霊が目の前にいたり、浮遊霊になってしまった若い女性が「あなたといたい」といって足にすがってきたりした。

人霊だけでなく、動物霊も見えた。

 

向こうから歩いてくる人の肩に守護霊がいるのも見えた。

全員に同じようについているんだと、なぜかその時は感動した。

 

一体払ってもらうと、次に順番待ちをしている一体が憑依してきて、私はくたくたになった。

 

霊には助けを求めて憑く霊と、お前の体を使って自分を成仏させろという霊がいる。そんな悪霊がつくと自分が殺されかねない。

そんな時は恐ろしくて泣きながら霊能者に電話した。

だが、助けを求めている霊のときは、そのまま憑依させていたりした。

疲れ果てていたからだ。

 

自分でいろんな情報を集めた。

霊障に悩まされた人の本も読んだ。

お寺で修行をしたら憑依されなくなるのではと霊能者に相談すると、そんなことをしなくても大丈夫と言われ、何が大丈夫なのかとますます絶望的になった。

何をしたら憑依されなくなるのか、視えなくなるのかがわからなかった。

 

塩をベッドに撒いて、ベッドの四隅にお線香を炊いて寝たりした。

一隅の線香が消えると、そこから爆風のように霊が入ってきた。

 

家族は優しかった。

だが、孤独だった。

こんなこと誰にでも起こることではない。

誰にも分ってもらえない孤独と恐怖と絶望でいっぱいだった。

精神的にも肉体的にも限界を迎えようとしていた。

 

 

後編につづく

 

 

 

 

 

 

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