ジャンダルム① | 冒険日記

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いろんな場所に行ったりチャレンジした事を日記にして公開しています!

10月初旬に4連休があることが判明し、早速縦走計画を練ることにしたが、結局、最終日を予備日としたので二泊三日の山行となる。

「さて、どこに行こうか」

普段は、あそこに行きたい、今度はここに登ろうと考えている癖に、いざとなると悩むのは何故だろうか。
今、高い山は紅葉のシーズンだろうから、涸沢の紅葉が見たいな、と思ったが、あそこは常に激混みだ。うーむ、どうしようと「槍ヶ岳・穂高岳の地図」を見ていると、
「西穂高」「ジャンダルム」の単語が目に入った。

「ジャンダルム」

ジャンダルム…奥穂高岳の手前にある前衛峰で標高は3163m。難所として知られる西穂高岳~奥穂高岳の間に位置する山だ。
三大キレット(※)と言われる難所の他に、西穂高岳~奥穂高岳の破線ルートがある。

※三大キレット…北アルプスにある難所。
・八峰キレット(鹿島槍ヶ岳~キレット小屋)
・大キレット(南岳山荘~飛騨泣き)
・不帰キレット(天狗山荘~唐松岳)

以前から行ってみたい、と思っていたし、まあいいか、てな感じで行きと帰りのバスの予約をした。
西穂山荘から次の宿泊地・穂高岳山荘までコースタイムで10時間。長いが、夜明け前に出れば大丈夫か、と当初は考えていた。
ところが…
天気予報が変わり、2日目の午後、つまりジャンダルムの稜線上で雨雲を迎える事になるのだ。
といっても、予報によれば降ったり止んだりのレベルらしい。これがいっそのことどしゃ降りとか台風レベルなら諦めもつくが…
少し迷ったが、現地で様子見で、もしひどいようなら天狗のコルから岳沢小屋にエスケープしよう、と思い決行することにした。
これまでにいろんな山に行ったが、今回ほど長い破線ルートは初めてである。しかも、雨という欲しくないおまけが付いている。
今までの中で、最大の挑戦が始まろうとしていた。

同じみのバスタ新宿。
今回は夜行バスではなく、早朝便で平湯温泉バスターミナルへ向かう。
この写メは帰りのバスで同じみなのだが、今回は朝早くからのビールである。
平湯温泉バスターミナルの温泉で汗を流す。
むろん、山行後ではなく山行前である。
バスが来るまで一服。
新穂高ロープウェイにて。
槍ヶ岳が見えているのだが、わかるだろうか。
後ろには笠ヶ岳が見える。
ロープウェイ山頂駅の展望台にて。
今宵の宿・西穂山荘が遠望できた。
登山口にて。
といっても、山荘までコースタイム一時間半だ。
ここでジャンダルムを突破したカップルに出会った。素晴らしい景色だったという。二人から激励を受け、出発した。
西穂山荘が近づいてきたが…同時にガスってきた。
15時半西穂山荘到着!
そこそこの人の入りだ。
霞沢岳が見えない…
ゴルゴ好きの俺は13番を割り当てられると思わずほくそ笑んでしまう。
スタッフは、朝早く出立する俺と他の登山客に気を使い、入口付近に設定してくれた。
 ダウンを着ながら生ビールで一杯。

夕飯はハンバーグだ。
グイグイご飯が進む。

翌朝は3時に起床し準備を始めた。
この雨雲が接近する前にジャンダルムを越えねばならない。
といって単純に朝早く起きればよいというわけにはいかない。ヘッドライトをつけながら暗闇の西穂高岳を越えるのはさすがに難しい。
なので、西穂高岳あたりで日の入りを迎えるのが最上だろう。
さて、行くか。
コースタイムに破線ルート、雨模様という悪条件…挑戦精神をかき立てられると同時に心にも暗雲が立ち込め始めていた…(続く)