文庫本 旧友は春に帰る 東直己 | 当方見聞録


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文庫本 旧友は春に帰る 東直己


ススキノ探偵シリーズ、11巻目。

う~ん、長いシリーズになったもんだ。

それにしても、映画化ってのは大変なことだ。8巻目の「ライト・グッドバイ」がなかなか増刷されなかったのに、この本は発刊2ヶ月で4刷目。妙な人気が出てしまった。

こういったときは要注意。新作を期待され、それに応えるうちに質が悪くなっていく。早くに新作が出てきたら疑うべきだ。


今回もそこそこ面白かった。

でも、せっかくのネタ振りをしてあるのに生かされていないのが残念。せっかくモンローを覚せい剤使用者にしたのに、回収されていない。それともただのミスリード材料だったのか。

柔術使いも、安直な終わり方になってしまっている。簡単に家まで判ってしまうのに、それまでの謎はただの引張りにしか感じられない。

最後の、モンローの情夫の独白もイマイチ。長々と書いた長編の後始末がアレでいいのだろうか。


収入印紙のネタは良かった。今まで読んだ本の中で、あんな使い方を書いたものがなかったから目からウロコ。他の小説で出てきたら、きっとこれがネタ元なんだろう。


面白かったけど、次回作は要注意。